F1 2026年シーズン第14戦スペインGP、アップデート確認と展望。

F1 2026シーズン

前回のイタリアではアントネッリが19番グリッドから大逆転勝利しました。

逆にフェラーリは地元で悪夢のような週末でした。

今回はスペインで2カ所目のグランプリ、マドリンク。

ここでは初開催のレースとなります。

このコースでは一体どんなセッティングが有効なのでしょうか?

アップデートの確認

各チーム、イタリアGP仕様の極端なローダウンフォース仕様から戻してきました。

レッドブルはマカレナを止め、マクラーレンもイタリアで装着したHウイングを取りやめ。

しかしフェラーリはマカレナを継続し、ストレート区間での優位性を依然保とうとする考え方です。

一枚板だったインウォッシュボードも再び複雑化され、アウトウォッシュを引き起こしサイドポッドアンダーカットの整流に努めています。

フェラーリはストレート区間でのパフォーマンスにも重きを置きつつ、コーナリングでの姿勢安定も測る。

特に市街地コースはバンピーで、ミス=クラッシュに繋がる。

アルピーヌのリアウイングアクチュエータ機構も、イタリア仕様から通常の仕様に戻っています。

アルピーヌはフロントタイヤから発生する乱気流が床下に巻き込むのを防ぐため、フロア前縁のフェンス形状およびエッジ部の形状に微修正を加えている。

フロア下を流れる空気の剥離を防ぎ、車高変化(ピッチ/ロール)が起きやすい低〜中速コーナーでのダウンフォース発生の安定性を高める施工です。

このコースは上り坂と下り坂という起伏もあり、ブレーキングによる姿勢変化も起こるので、そこに目を向けた良いアップデートだと言えます。

特にフロア後端の外側はメルセデスに倣った形、やはり速いチームを真似るのはこのレギュレーションでも常套手段です。

イタリアではガスリーがポールを獲るなど目覚ましい活躍を見せたアルピーヌですが、今回はどの位置に付けて来るか注目です。

スペシャルリバリーで臨むウィリアムズはリアウイングに特徴的なウイングレットを追加。

アクチュエーターフェアリング周りの気流を剥離させず滑らかに流すため、小型のフィンとウイングレットを追加。

これによりウイング中央部を通過する気流の流速を最適化し、ドラッグを著しく増やすことなく局所的な荷重を生成します。

ウイングの第3エレメント(アッパーフラップ)の後端にローカルなトレーリングエッジ・エクステンション(後縁の延長パーツ)を追加。

これによりウイングのキャンバー(曲率)を実質的に増加させ、より強いダウンフォースを引き出す仕様としています。

メルセデスPUを積むもイタリアでも振るわなかったウィリアムズ。

ここで再び巻き返しとなるか。

マドリンクとは?

初開催の舞台となるマドリンクは市街地コース。

IFEMA国際展示場とバルデベバス地区に跨る全長5.416km・全22コーナーの半公道サーキットです。

コースレイアウトを見る限り、市街地コースの割には高速区間が多いコースです。

タイヤは右コーナーが多い為左フロントタイヤの負荷が高め、トラックエボリューションが最大の5評価の為、予選では後出しが有利ということになります。

大型バンクコーナー「La Monumental (T12)」 最大傾斜角24%(約13.5度)、全長約550mに及ぶバンクコーナー。ザンドフォールトのルイエンダイクをも凌ぐF1史上最長の巨大バンクで、全開に近い状態で横Gを受け続ける名物区間になりそうです。

市街地コースは基本エスケープゾーンが無く、ミス=コンクリートウォール直撃のイメージがありますが、設営区間には広いエスケープゾーンが設けられています。

更に2カ所のトンネルを潜っていく起伏に富んだレイアウトです。

このコースは2026年の新規定に併せて、ストレートではバッテリーによるアディショナルパワー全開区間を複数設け、ビッグブレーキングによる充電区間が意図的に設けられています。

しかし実際にシミュレーターを体験している方によると、充電に対して厳しく、バッテリーマネジメントをする上では最悪のコースとも評する方もいるようです。

最大のオーバーテイクポイントと目されているのはターン1~2の高速区間。

コース幅が15mと広く、イン・アウトのライン選択の幅も広がります。

緩いターン3~4を全開で抜けるとターン5で約80km/hまで減速するビッグブレーキング区間。

ターン6~8は登りと下りが混在する起伏が激しい区間。

ターン10~11のシケインでターン12の巨大バンクに向けてエネルギー充電。

ブレーキングからの立ち上がりを決めてバンクを全開で攻めたいところ。

ターン12のバンクでは約6秒間に渡り4Gの横Gが掛かるそう。

この区間はダウンフォースが効くため、車高を下げ過ぎるとボトミングを起こし外側のウォールの吹っ飛ばされるリスクを孕んでいる。

かと言って車高を上げ過ぎると、他の高速区間でのパフォーマンス低下につながる。

巨大バンクを抜けるとターン13でフルブレーキング。

ターン14~16までの全開区間を経てターン17で再びフルブレーキング。

ターン18~22まではウォールが近いストリート区間。

最終22コーナーで上手く立ち上がれるかが、1コーナーでのバトルの際には重要になります。

ここまでがコースの説明。

セットアップは市街コースですが、巨大バンク攻略の為のサスペンションセッティングは重要になります。

市街地はバンピーだからと言って車高を上げ過ぎると、前述の通り他の区間が犠牲になるため、どこに妥協点を持っていくかが重要となるでしょう。

タイヤ負荷自体は3評価ですが、シルバーストンやスパといった高負荷コース並みにタイヤに横Gが掛かるので、決勝ではサーマルデグラによる熱ダレを抑えることが出来るかが重要になってくるはずです。

T12の巨大バンクでタイヤのケーシング(構造)が破壊されるのを防ぐため、ピレリはフロント・リアともに指定最低内圧を通常よりかなり高く設定しています。内圧が高いとタイヤの接地面積が減り、セクター3などの低速区間でグリップ不足に苦しむことになります。

開催が期待される反面不安も

初開催ということで期待が高まっているスペインGPですが、コースには幾らか不安があるようです。

このグランプリの開催2週間前にF3のマシンでテスト走行が行われたようですが、そのセッションはあまりにも事故が多かったようです。

赤旗は計19回、シャシーの破損3台、サスペンションの破損は6台に起きたようです。

赤旗が掲示された事故区間は一つの場所にまとまっているのではなく、セクター2~3の全域に散らばっているとのことです。

つまり、コース全体で事故が起きやすいということ。

なので今回のレースは、生き残ったもの勝ちのサバイバルレースになる可能性が高いです。

予選は緊迫した形となりそうですが、オーバーテイクが少なくなるという懸念もあるようです。

果たして初開催のこのレースはどのような展開になるのでしょうか?

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