F1 2026年シーズン第7戦スペインGP、アップデート確認と展望。

F1 2026シーズン

先週のモナコグランプリは大荒れ、リタイアとペナルティ続出の中でもアントネッリはきっちり優勝。

2戦連続ノーポイントで終わったチームメイトラッセルとの差は開くばかりです。

ここスペインではマシンの性能が問われるサーキット。

総合的に抜きん出ているメルセデスはここでも優位性を示すことになるでしょう。

フェラーリのフロントウイングアップデート

先ずこのスペインで最も注目を集めているのはフェラーリ。

フロントウイングの完全再設計に着手し、ボディワーク・フロアといった部分にもアップデートを入れ本格的な進化版マシンを投入してきました。

先ずはフロントウイングのアップデートから。

多くのチームがフロントのアクティブエアロ導入によって気流の制御に頭を悩ませている所。

フロントで生じるウェイクのコントロールが上手くいかないが為に、リアの不安定性に繋がっているチームもいくつか見受けられる。

先ずは外観上の変化から。

フットプレートには捻じれが生じ、カナードには2本の垂直フィンが立っている。

カナード下にもフィンが付いている。

まるで旧レギュレーションに見られたフロアトンネルのような形状だ。

翼端板後部の頂点が削り取られたような形状。

先ずこの形状から見てきた出来る効果は、アウトウォッシュの強化である。

ウイングのフラップ形状およびエンドプレートの形状を一新したことにより、空気をフロントタイヤの外側へと意図的に強く押し出すアウトウォッシュをより明確に生み出すデザインへと変更された。

これでリアに向かってウェイクの制御効果が期待できそう。

次に着目する点はフラップの曲率とコード(翼長)の最適化。

ノーズ下の接合部から翼端にかけてのフラップのねじれを完全に再設計。これにより、車体中央部と外側で異なる空気の流れを緻密にコントロールする。

フェラーリの今回のアップデートはフロントウイングで発生するダウンフォース量の増加ではなく、整流によってリアの安定化を図ったものだと考えられます。

その為にフロア下を流れる気流とパーツとの相互作用が重要になってくる。

フロントウイングの変更に合わせて、フロントサスペンションのフェアリング(カバー)形状の微調整、およびフロア前方の「フロアボード(旧バージボードエリア)」やフロアエッジの形状も同時に最適化されている。

タイヤのデグラデーションの抑制も期待できる。

カタルニーニャは、超高速のターン3やターン9等、特に左フロントに強烈な負荷がかかるサーキット。 フロントの空力バランスが正確に機能し、アンダーステアが軽減されれば、タイヤの無駄な滑りが減り、レースペースにおけるタイヤの寿命・持続性が大幅に向上が望める。

このアップデートはマシンパフォーマンスを底上げし、独走を続けるメルセデスと直近のライバルマクラーレンとのギャップを縮めることが第一目標。

推定で0.2秒の短縮が見込まれているようです。

ルクレールのブレーキ、カーボンインダストリー製に

カナダからブレーキのフィーリングに苦しんでいたルクレール。

その影響は先週のホームレースモナコにまで尾を引き、ロックアップさせて苦戦する場面が幾度も見られました。

ハミルトンはマイアミGPからカーボンインダストリー製のブレーキディスクを使用(他のブレーキパーツは全てブレンボ製)。

メルセデス時代から使用していたカーボンインダストリー製のブレーキディスクを使用したところ、やはり合っているのだそう。

ルクレールはこのスペインからハミルトンと同じカーボンインダストリー製のブレーキディスクを使用するとのこと。

フェラーリはブレンボと50年以上ものパートナーシップがあり、長年ブレンボ製のブレーキを使用している。

ブレンボ製のブレーキディスクは作動温度域が広く、摩耗が少ない。

しかしクセがあり、データや情報の少ないチームでの運用は難しいとのこと。

対してカーボンインダストリー製はかつては低温での性能が良くなかったのですが、近年劇的に改善。

但し、ブレンボに比べると摩耗が激しく、ブレーキの熱管理がより重要になるとのことです。

(小松礼雄氏著書から)

しかし、ルクレールがいきなりカーボンインダストリー製のブレーキディスクを使用したからと言って劇的に変わるとは考えにくいところです。

これまでずっとブレンボ製のものを使用していたのですから、慣れるにしても数戦はかかるはずです。

果たしてこの変更が吉と出るか、凶と出てしまうのか?

どちらにせよドライバーは一般の方よりも何十倍もの鋭い感度を持っているので、こういった微妙な部分の違いにも気付けるということ。

それだけに細かい部分の設定・部品は大事だということです。

左フロントタイヤに大きな負荷。


カタルーニャサーキットは1月にシェイクダウンテストが行われているコース。

低・中・高速域の全てが揃っており。マシンのポテンシャルが直に試されるサーキットです。

高速の右コーナーが多く、左フロントタイヤには大きな負担が掛かるでしょう。

テストでも使用されていたこともあり、各チーム十分にデータが取れているはず。

その為なのか、ルーキーテストを行うチームが多数見受けられる。

ルーキーテストを行うチームとドライバーは以下の通りである。

キャデラックは コルトン・ハータ(インディカー勝者、F1初走行)

メルセデス: フレデリック・ベスティ

フェラーリ: ディノ・ベガノヴィッチ

レッドブル: 岩佐歩夢

マクラーレン: レオナルド・フォルナローリ

アウディ: ポール・アロン

ウィリアムズ: ルーク・ブラウニング

この中には何度もF1マシンでの走行を経験しているドライバーも見受けられる。

しかしこのドライバーたちが先ず目標にしなければいけないのは、壊さずにFP1を走り切ることです。

そしてここからはADUOによるPU追加開発の許可が出ています。

これによって勢力図の変化は現れるのかにも注目が集まります。

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