フライアウェイ戦三連戦の初戦、アゼルバイジャンはが獲りました。
さて、今回は中東情勢の悪化により、中止のあおりを受けたバーレーンGPの代替開催、マレーシアのセパンサーキットでの
2017年の開催を最後にF1から姿を消したこのサーキット。
新規定のマシンでどのようなレースを見せてくれるのでしょうか?
アップデート確認
開幕10戦連続ポールを獲得していたメルセデス。
しかし直近5戦では、前回のアゼルバイジャンでラッセルが4戦ぶりにメルセデスにポールをもたらしたものの、マクラ―ンが一発の速さで台頭してきている。
ここでメルセデスは5月のカナダGP以来の大規模アップデートに着手しています。

サイドポッドアンダーカットの拡充と流速向上
サイドポッドインレット下部から後方へ向かう「アンダーカット(えぐれ部分)」がより深く、スムーズなラインへ再設計されました。

サイドポッドの膨らみは小さくなり、横幅も減少しサイドポッドも幾らか真っすぐの形状に変わっている。

フロアエッジ(フロア側面)の「エッジウィング」形状変更と渦制御
形状の変化: フロア端部に配置されたエッジウィングの切削・フラップ角度が微調整され、床下への開口部形状がアップデートされています。
期待できる空力効果は以下の通り。
- エアカーテン効果(シール効果)の強化、 高速で回転するフロアエッジウィングが強力な「局所的ボルテックス」を発生させる。この渦が壁の役割を果たし、マシン外側から床下へ落ち込もうとする不規則な外気を遮断する。
- タイヤウエイク(乱流)の排出: フロントタイヤが発生させる乱れた空気をマシン外側へと跳ね返し(アウトウォッシュの発生)、床下に入り込むのを防止します。
直線形状になったメルセデスのサイドポッドは、リアディフューザーにダイレクトに向かう。
メルセデスの直近の苦戦気味のパフォーマンスは、縁石への乗り上げ、高速コーナーにおけるハイダウンフォース発生における車高姿勢変化に伴う(空力バランスの破綻。)によるもの。
空力効果: サイドポッドからの降下気流とフロアエッジのボルテックスが協調して働くことで、車高が上下してもダウンフォース量が急激に抜け落ちない「寛容性の高い空力プラットフォーム」が形成される。これにより、ドライバーは中・高速コーナーでより限界までマシンを攻め込むことが可能になる。
マレーシアのセパンは高温多湿で、熱対策が必要。
メルセデスのエンジンカウルにもルーバーが導入され、エンジンの冷却を確保を狙う。
サイドポッドで「リアへ導く気流の量と速さ」を増やし、フロア側面で「強力な渦によるシール」を作ることで、セパンのような高速コーナーが多いサーキットで安定した強力な地面吸着力(グラウンド・エフェクト)を発揮させるのが今回の改修の狙い。

マクラーレンはインウォッシュボードを弄ってきた。
リアディフューザーとコークボトルエリアへの気流供給(効率最大化)
気流の引き込み: サイドポッド上面からアンダーカット部を通過する気流を拡散させず、ボディーワーク側面に沿わせて素早くマシン後方へ流し込む。
空力効果1: リアウイング下部のビームウイングやディフューザー上部へ密度の高い気流を送り込むことで、リア全体のダウンフォース生成能力を大幅に引き上げられる。
空力効果2: インウォッシュボードによってサイドポッドインレット(吸気口)へ向かう空気の圧力を整え、最小限の開口部面積で最大限の冷却風をラジエーターへ送り込むことが可能になる。これにより、冷却孔(ルーバー)を大きく開けて空力抵抗(ドラッグ)を増やすリスクを最小限に抑えている。
低中速〜高速コーナーでのエアロバランス(挙動の安定化)
パンはターン1・2の低速セクションから、ターン5・6・7・8・12〜14といった強烈な横Gがかかる中高速コーナーまでが複雑に組み合わさっている。
- メルセデス等のアプローチ: サイドポッド側面の「アウトウォッシュ(外側への排出)」でタイヤウエイクを遠ざけるスタイル。
- マクラーレンのアプローチ: サイドポッド周辺のベーンとインウォッシュボードを協調させ、タイヤウエイクを綺麗に処理しつつ、質の良い気流だけをマシン内部・後方へ引き込む高度な流体制御を採用。
夏場のオランダGPやアゼルバイジャンGPを経て熟成されたこのインウォッシュ構造は、高速ストレートとテクニカルコーナーが融合するセパン・インターナショナル・サーキットにおいて、「ドラッグを抑えたままコーナーでのダウンフォースを稼ぐ」というマクラーレンの強みをさらに強固なものにしている。
高温多湿も全体的に総合力が求められる。

マレーシアは高温多湿の地域で知られており、東南アジア諸国特有のスコールが降ることでレース展開の予測を難しくしています。
しかし高温の為か、雨が止むとすぐに路面が乾き始めてきます。
これにより、レインタイヤからドライのスリックタイヤへの交換のタイミングの見極めが難しいことで知られています。
セパンサーキットはヘルマン・ティルケが初めてデザインを手がけたサーキットとして知られています。
セクター1と3は2本のロングストレートを有している典型的なストップ&ゴーの区間ですが、セクター2では中高速コーナーの出現と、ダウンフォースレベルも必要です。
特にセクター2は右回りの中高速コーナーが多い為、左フロントタイヤへの負荷も高いです。
前述通り高温多湿のコースの為、マシンパーツに熱が溜まりやすくなる。
その為、マシンにおいては排熱レイアウトを如何にするのか?という点に焦点が当たります。
勿論この気候はドライバーにとっても負担が掛かる為、タフなレースとなるでしょう。
この高温は当然路面温度にも影響しており、高速区間の負荷に加えてタイヤへのダメージをより増加させます。
勝利のポイントは兎に角マシンとドライバー自身を労わることにあると考えています。


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