F1第15戦オランダGP、FP3・予選。ノリスが圧巻の走りでポール獲得。二勝目に前進。

F1 2024シーズン

金曜セッションはマクラーレンとメルセデスの2チームの争いを予感させるセッションでした。

レッドブルはアップデート敢行もイマイチ効果があるものとは言えず、差が埋まったとは言えない。

ノーアップデートのフェラーリはセッションを通じて一発とロングランともにあまりよくないという出だし。

しかし金曜セッションは強風が吹いていたため、結果の良し悪しがあてにならないセッションだったと思います。

予選の時間帯には雨予報が出ている、各チームはセッティングをどのように合わせてきているのかという点も非常に気になるところです。

アップデート情報

前回の投稿でマクラーレンがフロービズを塗って走っており、その塗られている箇所にアップデートが入っていると申しました。

今回はマクラーレンのアップデートを中心に分析していきます。

@nicolasf1i より引用

マクラーレンはフロントサスペンションフェアリングに変更が加えられています。

ノリスが初優勝を決めたマイアミでもフロントサスペンションフェアリングに変更が加えられていました。

ブレーキダクトの開口部は広くなりましたがその奥行きを狭めた形になりました。

ベルギー時点までは奥側(サスペンション付け根部分)に凹みが付いていましたが、盛り上がりを付けたことで気流の流れをしっかりと分ける狙いがあると考えられます。

アッパーアームの付け根部分が僅かに前に出たような形になり、跳ね上げられた気流をより前方で抑えつけるという狙いがあるのではないでしょうか?

この部分は全体的に見てブレーキの冷却効率を損なわないようにしつつも、空力の改善も見込める造りになりました。

@nicolasf1i より引用

フロアエッジの接続部にも変更が見受けられます。

形としてはベルギーの時までは接続部は輪っか状のものを使用していましたが、輪っかを潰した用な形状です。

この輪っか状の接続部が気流の流れを乱していたのかも知れませんね。

潰したことで気流の乱れを防ぎ、剛性も高める事にも一役買っていると思います。

昨日のフリー走行ではこの2カ所にフロービズが塗られており、この部分の気流の流れを確認していたのだろうと思います。

結果は見ての通り相変わらず好調そうなので、このアップデートが上手くいっていればレッドブルとの差を更に引き離せるかもしれません。

特にコンストラクターズチャンピオン争いは、一刻の猶予を許さない状況になって来そうですので、後半戦はアップデートを上手く機能させた方にコンストラクターズの軍配が上がるかと予想しています。

メルセデスは昨日のフリー走行の結果を受けて、新型フロアを土曜のセッションから導入されるそうです。

FP3は結局雨

残念ながらオランダGP最後のフリー走行も雨となりました。

予選も雨予報なので各チームが予選に向けてどう合わせていくかがこのフリー走行の鍵となります。

初日に引き続きセッション序盤からコースアウトするマシンが続出。

ハースのヒュルケンベルグは相変わらずのコースアウトが目立ちます。

又もブレーキがロックしてしまいノーズからウォールに突っ込んでしまった。

フロントウイングは大破したものの何とか自走ができたのでFP2に続いてのリタイアは免れました。

チームメイトのマグヌッセンも1コーナーでコースアウト。

ハースはブレーキがおかしいのか?

止まれずにコースアウトする場面が目立ちます。

黄旗は何度か出るも直ぐにグリーンフラッグが上がる場面が何度もあり、こんな感じでセッションが進んでいくだろうと思った直後です。

サージェントが派手にクラッシュしてしまいました。

マシン後部から火が出るほどの強烈なクラッシュ。

サージェント本人の無事は確認できましたが、マシンは果たして無事だろうか?

前半戦もクラッシュが多くスペアカーが用意できない時があった。

チームの予算的にも厳しい現状で後半戦にいきなりこのクラッシュはかなり痛手になってしまうでしょう。

予選に向けて合わせていきたいチーム・ドライバーにとっては少なからず影響が及びそうなセッションとなっていきそうです。

長い中断を経て残り4分ほどでセッションは再開。

しかしこのセッションでタイムを記録していないドライバーが約半分ですので、続々とマシンがコースイン。

勿論まともに走れていませんでした(当然ですが)笑。

フェルスタッペンに至ってはピットアウトの際に割り込み、これは危ないです。

そのせいかトップ3にはガスリー、マグヌッセン、ボッタスという珍しい並びになりました。

ろくに走れなかったことがチーム・ドライバーにどういった影響が出るでしょうか?

予選はまたもノリスが圧倒

Q1

予選は予報の雨とは違い晴れてドライコンディションでのスタート。

最初のコースインはザウバー、ハースを中心とした中団勢。

フリー走行ではブレーキを見誤りオーバーランをする場面が多々見受けられた。

特にハースはヒュルケンベルグのオーバーランが目立ち、FP2・3共にクラッシュを喫している。

前走車がいないクリーンエアーで走れることは、セッション序盤のうちに走ることのメリットでもある。

しかしこれもフリー走行を見て感じたことですが、トラックエボリューションが良い。

この作戦が果たして吉と出るのか凶と出るのか?

サージェントはFP3のクラッシュからマシンの修復が間に合わなかった。

これで1台Q1敗退が確定。

ザウバーは周が1分13秒、ボッタスは何とか12秒台に乗せるも他のドライバーは皆11秒台に乗せている。

ザウバーは明らかにパフォーマンス不足で敗退が確定。

ファーストアタックの時点でハミルトンが暫定トップ、2位ノリス3位フェルスタッペン。

その差は0.1秒以内、しかしそれ以降のドライバーが大きく離されているという結果に。

しかし本番はトラックエボリューションが見込めるセッション終盤。

フェラーリ2台が2回目のアタックでQ2進出を確定させる。

その後ラッセルによってトップタイムが更新される。

このセッションのトップタイムは何とペレス、レッドブルの細かいアップデートがペレスにとって乗りやすいマシンになったのか?

Q1敗退はサージェントとザウバーの2台、オコンとリカルド。

フリー走行ではオーバーランが目立ちましたが、ここまでそれといったミスは出てません。

不安視されていたハースも2台共にQ2進出です。

Q2

Q2開始辺りから少し雲行きが怪しくなってきました。

それを見越してなのかフェラーリが先陣を切ってコースイン。

サインツが1分11秒8、ルクレール1分11秒6。

フェラーリと角田は中古タイヤでファーストアタック。

トラックエボリューションにより1秒以上はタイムが向上するはずなので、このタイムではQ3突破は無理です。

その後他のトップチームもコースイン。

ノリス1分10秒4、ピアストリ10秒5とマクラーレン2台が暫定トップ。

ラッセルも10秒5に乗せ暫定3位。

大きく離れてフェルスタッペンが10秒8の暫定4番手。

そしてトラックエボリューションが発揮されるセカンドアタック。

Q2敗退のボーダーラインにいるフェラーリ2台。

サインツのタイムが伸びず10秒9。

サインツと同じくメルセデスのハミルトンのタイムも伸びてこない。

タイムはサインツ同様10秒9ですがコンマ数秒足りずこの時点でハミルトンの敗退が決定。

その後チェッカーを受けたルクレールは10秒6で何とか6番手につけQ3を確定させた。

中団勢アストンのストロールが4番手、アルボン7番手でQ3進出が確定。

ペレスもラストアタックで5番手につけベルギーに続きQ3進出。

中団勢のタイム更新によりまさかのサインツとハミルトンがQ3に進めず。

ハースの2台と角田がここで敗退。

0.1秒の差が勝負を分けている今回の予選です。

Q3

私は今回の予選のポールタイムを1分10秒フラットと予想しました。

Q2の時点で10秒4を記録しているのでどうなるか・・・

先ずはガスリーが1分11秒4を記録、中古タイヤでのアタックとなりました。

ルクレールは10秒7とこちらもQ2同様中古タイヤでの走り始め。

Q2で三度のアタックを敢行しているのでタイヤは残っていない。

新品ソフトを残しているマクラーレン2台とフェルスタッペン、ラッセル。

ノリスはいきなり1分10秒フラットを記録、そこに0.1秒落ちでピアストリ、更に+0.1秒でフェルスタッペン。

ラッセルはノリスのタイムから0.5秒落ちで暫定4位。

ここまでタイムを記録していないのはペレス、アストン2台、アルボンの4名。

トップ勢のファーストアタック終了後にアストンの2台がコースイン。

ストロールは最初のアタックで1分10秒8で暫定6位、その後アロンソが10秒6でルクレールの上を行く暫定5位。

ラストアタック、残り2分辺りで漸くアルボンとペレスがコースイン。

ワンアタックに賭ける。

アルボンのタイムは1分10秒6、ストロールの上を行く8番手でセッション終了。

サージェントがいない中でのQ3でこの結果、頑張りました。

ウィリアムズのアップデートも成功です、しかしサージェントのクラッシュはやはり水を差してしまったか・・・

ペレスは10秒4で5番手でセッションを終えました。

不調続きでしたが漸く復調の兆しが見えてきたか?

トップ争いはマクラーレン2台VSフェルスタッペン。

ピアストリは10秒1のまま3番手が確定。

フェルスタッペンのラストアタックは・・・1分10秒029!

ラストアタックでノリスを上回った。

しかし、ノリスのアタックがまだ終わっていない。

セクター1パープル・・・セクター2グリーンもフェルスタッペンよりも約0.2も速い、9秒台に突入するのか!?

セクター3パープル、タイムは1分9秒673!

ラストアタックは地元フェルスタッペンのお株を奪う圧巻のタイムでポールポジションを獲得。

2勝目に向けてノリスは大きく前進です。

結果に水を差すグリッド降格

2位フェルスタッペンに約0.3秒以上も離す圧倒的な走りでポール獲得のノリス。

マクラーレンはロングランも速いので何もなければ2勝目は固いか。

しかしそんな中で残念なニュースもあります。

ウィリアムズのアルボンはフロアの車両規定違反により失格。

折角アップデートが機能して予選で良いパフォーマンスができていただけに残念な報告です。

ウィリアムズはチームとしても細かい管理を徹底して行うべきです。

しょうもないミスはファンをがっかりさせます。

ハミルトンは予選中にペレスのアタックを妨害したとして3グリッド降格処分。

アンフェアな行為なので仕方ないかもしれませんが、予選結果が出た後にこういった報告を受けるのはやはり興醒めですね。

しかし今回はペレスも5位と好位置に付けており、アストンのポジションも悪くありません。

ノリスがフェルスタッペンの4連覇を阻止すべくどんな走りを見せてくれるのかも注目です。

ポールを逃したフェルスタッペンもどこまでノリスに食らいついていけるか、このサーキットは予選が最重要なだけにスタートの蹴り出しが注目されます。

この2名のペナルティがレースにどういう影響を及ぼすのか見てみましょう。

オランダGP金曜セッションはこちらから

F1第15戦オランダGPFP1・2。後半戦一発目のフリー走行、ルーキーテストも実施 – アルボンノート (albonnote.com)

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