スペインGPからフロントウイングのフレキシブル規制が導入されています。
しかしセッションが始まると、予め規制対策用のウイングをイモラで試していたマクラーレンの優位性が揺るがないことを証明したセッションとなりました。
このまま予選でもポールを獲得するのか?
スペインの路面温度は50℃超えとかなり暑いので、タイヤの扱い方もセッションの結果を左右することになるはずです。
マクラーレン独走確定?
最後のフリー走行FP3。
気温30℃、路面温度45℃でスタート。
金曜セッションでは50℃を超えていた路面温度、このセッションでは昨日ほどではありませんが、気温は30℃超えとかなり暑いです。
高温下でのタイヤ管理はかなり難しい。

FP3でもマクラーレンが圧倒、ピアストリがFP2に続いてトップタイムを記録。

2位ノリスに0.5秒以上の差、更に3位に付けたルクレールには0.7秒以上の差を付けています。
やはりイモラで対策をしていたことが今に効いてきている状況です。
マクラーレンはさほど影響を受けていませんが、他のチームはもろに影響を受けてしまい、差が縮まるどころか更に差が開いてしまっているような状況です。
フレキシブル規制はしない方が最早良かったのでは?と思ってしまいます。
昨日奮闘していたフェルスタッペンはピアストリから0.9秒も離され5番手。
角田は昨日より改善しているようですが、未だにリアの滑りに苦戦しています。
14番手でセッションを終え、予選に不安を残す結果となりました。
ハジャーがフェルスタッペンの後ろ6番手、ローソン10番手とRBは中団トップという位置づけです。
ウィリアムズはサインツ13位、アルボン19位と機能に引き続き苦戦気味です。
予選も強かったマクラーレン
気温29.1℃、路面温度48.2℃で予選スタートです。
Q1
アントネッリが13秒344、ノリスは12秒799を記録。
ラッセルが12秒806、メルセデスは一発のパフォーマンスはあるようです。
ハジャー13秒266、ピアストリが12秒551で暫定トップに立つ。
アルボンは13秒044、ルクレール13秒014。
ホームレースのアロンソは13秒102、ハミルトン13秒231。
フェルスタッペンのファーストアタックは12秒798でした。
アントネッリ2度目のアタック、12秒815。

残り3分弱、ラストアタックに向けてコースインするドライバーたちによってピットが渋滞です。
デッドラインにいるドライバーは間に合うのか?
ハジャー13秒139、ガスリーは13秒081。
ハミルトン13秒058、ローソン13秒039。

アロンソ同様ホームグランプリになるサインツは13秒203で暫定13番手。
ウィリアムズは今週ずっと微妙な位置です。
角田はファーストアタックがイマイチだったのでラストアタックに賭ける。

しかし角田のタイムは13秒385と伸びずまさかの最下位でQ1敗退が確定。
ストロールは13秒038でQ1突破を確定させました。
ルクレールは突破を確信したのか、アウトラップを終えた後ピットに戻りました。

コラピントはピット出口でマシンを止め2度目のアタックができずにリタイア。
Q1では角田・コラピント・サインツ・オコン・ヒュルケンベルグの5名が敗退。
角田は正念場とされているスペインGPにおいてこれは最悪の結果となってしまいました。
Q2
アルボンが13秒113、フェルスタッペンは12秒358。
ローソンは13秒102、ボルトレート13秒040。
ガスリーは12秒681、ノリスは12秒056でフェルスタッペンを大きくリードし暫定トップ。
アロンソ12秒523と地元で躍動します。
ルクレール12秒495、ハミルトンが12秒477と僅かにルクレールを上回る。
ピアストリは11秒998、唯一11秒台を記録しノリスからトップを奪取。
アントネッリのファーストアタックは12秒752。
ラッセル12秒407、再びアントネッリがアタックし12秒585。
アルボン12秒641と伸びず、ハジャーは12秒461。

Q2ではベアマン・ストロール・ローソン・ボルトレート・アルボンの5名が敗退。
Q3
ここまでマクラーレンの2台が圧倒しています。
恐らくポール争いもこの2台になるでしょう。
ピアストリが11秒836、アントネッリ12秒915、ラッセルは12秒075。
フェルスタッペンは12秒321、ハミルトンは12秒433。
ノリスのファーストアタックは11秒819、セクター2通過次点でピアストリと1000分の1秒差。
マクラーレンはファーストアタックから別カテゴリーのような争いです。
ルクレールは12秒131で暫定3位に付ける。

アロンソは12秒284、暫定ではあるものの5番手に入りました。
ハジャー12秒252、ガスリー12秒199。
ルクレールはラストアタックに参加せずマシンから降りてしまいました、何があったのでしょうか?
ルクレールとアロンソを除く各チームのマシンが新品ソフトに履き替えラストアタックに挑みます。
アントネッリは12秒111、ハミルトンが12秒045。
フェルスタッペンは11秒848、なんと後からアタックを仕掛けたラッセルも同タイムだ!
レギュレーション上同タイムの場合は先にタイムを記録したドライバーが上の順位。
フェルスタッペン3番手、ラッセル4番手となります。
アタックに参加しなかったルクレールはずるずると順位を落とし最終的に7番手となった。

マクラーレンのラストアタック、ノリスが11秒755。
自身のタイムを更新しピアストリにプレッシャーを掛けます。

しかしピアストリにとってはなんのその。
なんとピアストリはノリスのタイムを0.2秒上回る11秒546。
余裕の走りでポールラップを決めて見せました。
フレキシブル規制の意味とは?

今回の予選はピアストリがポールポジション獲得です。
フリー走行から予感はしていましたが、マクラーレンがやはりここでも強かった。
元からフレキシブル対策をしていたマクラーレン、規制が掛かっても影響を受けるわけがありません。
寧ろ他のチームが規制の影響を受けているように見える。
それはタイムを見れば明らかです、規制の意味は何だったのか?
マクラーレンはミディアムスピードコーナーで他チームと大きく差を付けています。
特にセクター1の速さは圧巻です。
レースペースも速いので決勝でも独壇場となるでしょう。
ルクレールはQ3のラストアタックに参加しなかったのは、ファーストアタックで最後の新品ソフトを使ってしまったから。
現地の空模様が怪しく雨の可能性があったので早めに仕掛けたつもりだったとのこと。
しかしその目論見は外れ、7番手まで順位を落とすことになった。
ラストアタックに参加していたらセカンドロー辺りは確保できたのではないか?
天候は読めない部分もありますが勿体ない判断でした。
メルセデスはラッセルに予選ペースがあったものの、レースペースに課題を持っています。
タイヤのタレもトップ4の中では早く、決勝でのタイヤチョイスとスティントの管理には気を配る必要があるでしょう。
レッドブル、フェルスタッペンにおいては現状できる限界だと思います。
角田にとっては正念場のグランプリと見ていますが、最悪の結果となってしまいました。
レッドブルはセッティングによるウインドウが相変わらず狭く、タイヤの温度管理が難しい。
温めが難しいので、ローグリップになりやすくリアが滑ってしまう。
タイヤの温度の問題だけであれば、チーム側がその問題を把握しているはずなのですが・・・
となると角田は前から課題とされていたウォームアップでのタイヤの温めが改善されていないか?
新旧フロアの違いでコーナリングに差が出ていることも否定できませんが、この結果はまずい。
RBのハジャーは相変わらず素晴らしい走りで中団の中ではトップの位置にいます。
ローソンもQ2敗退とは言え、モナコでの初ポイントで復調の兆しが見えかけています。
フレキシブル規制による勢力図の変化は結局あまりないように見えましたが、ウィリアムズは少し割を食ってしまった感じに見受けられます。
今回はボルトレートが少しずつ片鱗を見せているように見えました。
ザウバーのアップデートによって少しずつではありますが、戦える位置にまで近づいているのではないでしょうか?
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