日本GP終了後分析、鈴鹿のタイム計測からみる各チームのパフォーマンス。

マシン分析

日本GPが終了してはや一ヶ月が経ちました。

そしていよいよ来週には1ヶ月のF1が戻って来ます。

各チーム4戦目のマイアミに向けてマシンの開発をどんどん進めていることでしょう。

さて、今回は今年も鈴鹿でミニセクターを計測してきたので、タイムシートを通して現状のパフォーマンスを評価していきたいと思います。

今回計測してきた区間は1~2コーナー、2コーナエンド~5コーナー、デグナーの三区間です。

現地観戦 – アルボンノート

計測用紙から分析

これが今年鈴鹿で取ってきたデータを帰ってきてからExcelを使って清書したものになります。

見づらくて申し訳ありませんが、ピンクがFP1、水色FP2、黄色FP3、緑が予選と各セッションで色分けしてあります。

使用タイヤは分かる範囲での記入となっています。

赤ソフト、黄色ミディアム、灰色ハードです。

走行状況を観察して、ロングランを敢行しているものにかんしては、LRと緑の表記でロングランとしています。(FP2の部分のLRが見づらかったです、来年の反省とします。)

そして各セッションの最速タイムを赤色と一番下のFastestに記載してあります。(この赤色も見づらかったので、来年は修正です。)

FP1の分析、フェラーリとメルセデス優位。

先ずはFP1の2コーナーエンド~5コーナーまでの分析です。

各チーム走り出しがハードかミディアムに分かれていました。

メルセデスに関しては最初から速かったです。

データから見ても分かる通りラッセルがいきなり7秒ジャスト、二回目の計測では7秒を切っています。

ラッセルのライン取りは完璧で、しっかりと攻められていた印象です。

メルセデスのマシンはPUの良さもさることながら、コーナリングも非常に速いです。

アントネッリはラッセルのタイムから遅れている訳ですが、これはライン取りの甘さです。

ラッセルの方が明らかエイペックスのギリギリのラインを外さず正確に走ることができていた印象です。

フェラーリはルクレールがこの区間で2番目に速かったです(6.94)。

しかし3~4コーナー辺りでふらつきが確認でき、速さはあったものの安定感に欠ける印象でした。

マクラーレンも速いのですが、メルセデスとフェラーリには後れを取っていました。

ノリスとハミルトンがこの区間同じタイムでしたので、この時はフェラーリと争えるレベルだろうという印象でした。

レッドブルは重量過多のせいか、フロントの回頭性が悪かったです。

フェルスタッペンのアクセルワークから見ても、頑張って曲げようとはしているものの、曲がってくれないといった印象でした。

この区間に至っては何故かハードを履いていたハジャーの方が、ソフトを履くフェルスタッペンよりも僅か速かったです。

ハジャーも苦戦していたとはいえ、フェルスタッペンほどではないといった走りでした。

そしてレッドブル同様重量過多のウィリアムズは酷いです。

レッドブルと同じように兎に角フロントの入りが悪い。

噂ではコーナリング中に三輪走行になっているという話も聞いていたので、その噂はあながち間違いではないといった印象の走りでした。

中団で速さがあったのはハースとRB。

ハースはフェラーリからギアボックスを供給しており、エキゾーストウイングを模した構造。

フェラーリ程の過激さはなく安定志向のデザインですが、安定感がありました。

SFの鈴鹿テストを経験しているベアマンがこの区間のトップタイムを記録している辺り、納得の結果だったと思います。

オコンもベアマンと全く同じ区間タイムでした。

次いで速かったRB、こちらもSF経験者のローソンが7.19秒でハースの2人に次ぐタイムでした。

アウディは淡々とした走りで、速さは無いものの着々とデータを取っている印象でした。

アルピーヌはガスリーがハードのみでの計測でしたが、悪くはないタイムでした。

コラピントとのタイム差があったのも、SFで鈴鹿走行の経験の有無が関係しているのではないかと思います。

アストンとキャデラックはこの時点では中団に付いていけていない、論ずるに値しないレベルのパフォーマンスでした。

セクター2(デグナー)マクラーレンが最速を記録

FP2ではデグナーで計測を行いました。

ここではマクラーレンの速さが光っていました。

この区間のトップタイムはピアストリの5.57。

一発の速さだけでなく、ロングランタイムも速い。

ピアストリはハードで6.1秒を記録しており、メルセデスのミディアムのロングランタイムよりも速かったです。

決勝で数十周に渡ってメルセデスを抑えることができていたのも何となく納得のいくパフォーマンスでした。

ノリスはこのセッションの大半をトラブルで潰してしまいましたが、一発でタイムを出してくるあたり、マシンのポテンシャル(コーナリングの鋭さ)、そしてノリスの高いドライビングスキルを感じました。

メルセデスは、ラッセルがピアストリに僅か劣った(5.59)もののどこか余裕を感じさせる走りでした。

その根拠は縁石の使い方、メルセデスのマシンはデグナー1の出口で殆どアウト側の縁石を使っていませんでした。

その対極がフェラーリ。

特にルクレールはデグナー1の出口で縁石を目一杯使ったギリギリの走りでした。

それでもピアストリに及ばない5.62というタイム、セクター1での優位性はここでは感じることができない走りでした。

レッドブルの重量過多はこのデグナーでも痛感させられました。

ソフトタイヤのタイムはトップ3から大きく離される結果。

いつになったら全開アタックを見せてくれるのか?という印象の走りでした。

ロングランタイムはそこまで悪いわけではないのですが、この際に積まれていた燃料の搭載量に疑問ありです。(軽タン?)

重量過多の代償はウィリアムズでも感じさせられました。

サインツはハードタイヤで淡々とロングランをこなしていました。

アルボンはFP1でこの区間でオーバーランを犯していたため、かなり置きに行った走りでした。

それがタイムにもはっきりと表れていたのが印象的でした。

SF経験者のローソンはこの区間でも速く中団でもトップクラスのタイムを記録。

RBのマシンは昨年に引き続き、乗りこなしやすいマシンといった印象です。

リンドブラッドはトラブルの為計測できず。

ハースのベアマンも引き続き好調そうな走りだったのが印象的です。

区間タイムも5.77と中団トップ、ロングランもしっかりこなしてたのが印象的。

アウディはこのセッションでも淡々と走る、金曜セッションでの不気味さが際立っていました。

飛び抜けた速さはないもののやはり安定感はあるという感想です。

ガスリーはソフトタイヤでのアタックは計測していないもののミディアムで速いタイムを記録しています。

そしてコラピントとの差はここでも顕著に表れていました。

アストンとキャデラックはFP1と同様の感想です。

速さが先ず足りないです。

FP3、1.2コーナーではメルセデスとフェラーリが熾烈

FP3は1~2コーナーでの計測。

ストレートエンドではスーパークリッピングが起きてしまい、昨年のよう全開コーナリングは見受けられなかったのは寂しいところ。

フェラーリ・メルセデス・マクラーレンのトップ3は徹底的に予選シミュレーション。

高速コーナーでは特徴的な機構を持つフェラーリのパフォーマンスが際立つ。

ルクレールが6.02で区間トップタイムを記録。

しかし昨年同じ区間でノリスが記録した5.41には程遠いタイムです。

ハミルトンがルクレールの僅か0.01秒落ち。

この辺りからもフェラーリの高速域でのパフォーマンスの高さを感じることができます。

そしてこのセッションでもガレージ待機を強いられたノリス。

マシンの修理が終わり最初のアタックでいきなりハミルトンの6.03に並んだ。

マクラーレンもフェラーリ同様コーナリングでのパフォーマンスがあるマシンです。

ピアストリはこの区間でノリスに若干遅れを取っていました。

メルセデスはこの区間では3番手といった位置づけのパフォーマンス。

しかし全体的にバランスが良いので、他の区間で十分に取り返していました。

アントネッリはここでもラッセルに後れを取っていました。

この時はまさかポールを獲るとは思っていませんでした。

レッドブルはどんな走りを見せてくれるのかと思っていたら、ひたすらロングラン。

高速コーナーで苦しいのでこの区間も苦しいはずです。

ウィリアムズはアルボンを予選シミュレーション、サインツでロングランとプログラムを分けていました。

しかしアタックラップのタイムはお世辞にもトップチームに及んでいるとは言い難いタイムでした。

RBはローソンはミディアムのみでの計測、リンドブラッドが予選シミュレーション中心でした。

リンドブラッドが思った以上に速さがありました。

ハースは引き続きベアマンがQ3を狙えるかどうかの走り、6.12なら中団でも良いタイムです。

今まで淡々と走り続けていたアウディがここで本領発揮。

ボルトレートが中団トップの6.1を叩き出してきました。

予選でのQ3進出の可能性をこの時点で十分に感じさせてくれた走りでした。

アルピーヌは両者ともひたすらロングラン。

アストンとキャデラックは相変わらず今更といった印象でした。

予選ではベアマンがまさかのQ1敗退。

ずっと苦戦していたウィリアムズはサインツがQ2進出という、データを取っていて誤算だったのはこの2名のQ1での結果でした。

それ以外はほぼデータどおりといった形になりました。

コラピントをQ1敗退予想していましたが、ギリギリQ2進出。

フェラーリ・メルセデス・マクラーレンは区間トップクラスのタイムを計測し続けQ3までは全然余裕といった感じです。

レッドブルも何だかんだタイムを戻しつつあり、腐ってもトップ4の地力はまだ残っているという印象でした。

しかしフェルスタッペンのQ2敗退は大誤算、確かにレッドブルは中団に喰われる可能性のあるパフォーマンスでしたが・・・

Q2のアタックに至っては二人とも6.0を叩き出しており、フェラーリ・メルセデスに次いで速かったです。

Q1の区間タイムでボルトレートがトップタイムを記録したのも衝撃でした。

FPで淡々とデータを取り続けていた賜物なのだろうと思います。

区間タイムではボルトレートには及びませんでしたが、ヒュルケンベルグは全体タイムでボルトレートに0.001秒速かった。

ヒュルケンベルグはQ2敗退でしたが、アウディのパフォーマンスも見事でした。

ガスリーの区間タイムもアウディほどではなかったものの、次いで速く全体タイムではアウディとレッドブルを上回ってました。

強力なPUだけでなく、最低重量のシャシーを作り上げることに成功したのも要因でしょう。

予選の区間トップはルクレール5.84、2位アントネッリ5.88。

3位ハミルトン5.90、4位ラッセル5.94。

しかしフェラーリはセクター2・3でメルセデス・マクラーレンに後れを取り、トータルバランスで多少劣っていることが露わになりました。

以上が鈴鹿で取ってきたデータの分析です。

速いマシンは見るからに速い走りをしていますが、ストップウォッチでタイムを測ることで、見えていないものが見えるようになります。

来年日本GPに来られる方は、是非ストップウォッチを持参してタイムを測るというのはいかがでしょうか?

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