予選ではラッセルが今シーズン初ポール。
メルセデスはリアサスペンションレイアウトを替えるアップデートを行っており、アンチスクワットの改善を行っていた。
これによりトラクション、車高によるリアダウンフォースのコントロールを可能にした。
とはいえこのコースは追い抜きやすく、セーフティーカー出動率も高い。
決勝はどうなるか分かりません。
分かれるタイヤ戦略
気温℃、路面温度℃でスタートです。
今回はタイヤ選択が分かれました。
ノリス・ルクレール・ベアマン・ボルトレート・サインツ・角田・ストロール・ローソンがハードタイヤ。
それ以外がミディアムでのスタートとなります。
角田はペナルティによって10グリッド降格、最下位スタートが決まっています。
ガスリーとローソンはピットスタートです。

レーススタート
1コーナーでは何も起こらず。

後方ではターン7でアルボンがコースを飛び出し12位に転落。
ハジャーも11位に順位を落としてしまった。
アントネッリとピアストリの順位が入れ替わる。
ANT4→3、PIA3→4。

11周目、ノリスはアロンソをオーバーテイク。
NOR7→6、ALO6→7。
12周目フェルスタッペンがピットインハードタイヤに交換です(2.9秒)2→9。
13周目ルクレールはアロンソを攻略。
LEC6→5、ALO5→6。
14周目トップのラッセルがピットインハードタイヤに交換です(2.5秒)1→7。
ハジャーもピットインタイヤに交換です(3.1秒)11→20。
15周目、アントネッリがピットインハードタイヤに交換です(2.4秒)1→9。
コラピントもピットインハードタイヤに交換です(3.4秒)10→19。
ノリスはハミルトンをオーバーテイク。
NOR3→2、HAM2→3。
16周目、ハミルトンがピットインハードタイヤに交換です(2.3秒)3→10。
アロンソもピットインハードタイヤに交換です(3.2秒)6→18。
17周目ピアストリがピットインハードタイヤに交換(2.1秒)1→7。
アントネッリはヒュルケンベルグを抜く。
ANT6→5、HUL5→6。
19周目ヒュルケンベルグはピアストリにも先行を許す。
PIA7→6、HUL6→7。
ヒュルケンベルグはこの周回でピットインハードタイヤに交換です(2.4秒)7→17。
サインツとアルボンの順位が入れ替わる。
SAI10→9、ALB9→10。
上位勢がピットイン、ノリスとルクレールはまだピットに入らない。
ルクレールはプランBを提案されるも拒否しプランCを希望。
ルクレールはステイアウトをして上位を狙いたい。
噛み合わないフェラーリ
22周目アルボンの様子がおかしい、角田にオーバーテイクを許す。
TSU11→10、ALB10→11。
23周目にはボルトレートにも抜かれた。
BOR13→12、ALB12→13。
24周目、アルボンがピットインハードタイヤに交換です(3.0秒)12→20。
ルクレールはミディアムを履くノリスとほぼ同タイムでの周回を重ねる。
しかし26周目ラッセルに抜かれ順位を落とす。
RUS3→2、LEC2→3。
29周目ルクレールは結局ピットへ。
しかし履かせたのは何故かハードタイヤ?3→6。
これで2ストップが確定、ルクレールはこれに対して不満を漏らします。
結局ルクレールのプランCは受け入れられなかった形となってしまいました。
ドライバーとエンジニアが噛み合いません。
アロンソはステイアウトを続ける角田を攻略。
ALO11→10、TSU10→11。
30周目、ノリスがピットインハードタイヤに交換です(2.2秒)1→5。
34周目、アロンソはサインツをオーバーテイク。
ALO10→9、SAI9→10。
36周目、ガスリーとコラピントがスワップ。
COL16→15、GAS15→16。
38周目フェルスタッペンが2度目のピットインハードタイヤに交換です(2.2秒)2→6。
39周目アントネッリがピットインハードタイヤに交換です(2.2秒)3→6。

ピットアウトで並びかけるも、フェルスタッペンに僅かに及ばず先行を許す形に。
43周目ラッセルが2度目のピットインハードタイヤに交換です(3.3秒)1→4。
今回は余裕のレース運びとなっているラッセル、余程の事が無ければ優勝は固い状況です。
45周目ピアストリが2度目のピットインハードタイヤに交換です(2.2秒)1→6。
46周目、ハミルトンが2度目のピットインハードタイヤに交換です。
ハミルトンは順位は変わらずも上位集団に完全に置いてかれてしまっています。
49周目、序盤からおかしかったアルボン、ヘアピン奥のランオフエリアにマシンを止めリタイアです。
ヒュルケンベルグが角田を抜きます。
HUL12→11、TSU11→12。
51周目、アロンソは2度目のピットインハードタイヤに交換です8→12。
オーバーテイクは見られるも上位集団は膠着状態が続きます。
このまま終わるのか?しかしそうはいきませんでした。
マクラーレンに遂に起きた悲劇

ピアストリはアントネッリに迫るも抜くことができません。
53周目ルクレールは2度目のピットインミディアムタイヤに交換です(2.1秒)1→6。
54周目、アロンソは角田をオーバーテイク。
ALO12→11、TSU11→12。
56周目、ローソンはピットへ戻りリタイア。
58周目、ステイアウトを続けた角田がピットインミディアムタイヤに交換です12→16。
同じくステイアウト組のサインツとオコンもピットインです。
サインツはミディアムタイヤに交換です(2.6秒)11→12。
オコンもミディアムタイヤに交換です(3.0秒)8→10。
持たせようと思えば持たせられたハードタイヤ。
これでルクレールの提案したプランCは完全に正しかったということになります。
62周目アロンソはヒュルケンベルグを抜く。
ALO9→8、HUL8→9。

2度目のピットインを済ませたノリスはペースを上げ、ピアストリの背後に付く。
DRSを使い、抜きつ抜かれつのチームメイトバトルを繰り広げます。

ノリスは一度はピアストリを抜くもすぐさま抜き返されます。
チャンピオン争いをする両者は一歩も譲りません。

67周目、DRSを使いノリスはオーバーテイクを仕掛けようとするもラインを塞ぐピアストリ。
ノリスはピアストリのリアにフロントをヒットさせコントロールを失う。
ノリスは1コーナー手前のウォールに左フロントをヒット。
遂に同士討ちが起きてしまった。

ノリスのマシンは左フロントサスペンションが壊れ走行不可能に。
コース上でマシンが停まってしまった為、セーフティーカー導入。

結局セーフティーカー先導のままレース終了。
ラッセル、完璧なレース運びで今季初優勝です!
メルセデス巻き返しなるか?
今回のレースはラッセルが勝利しました。

序盤はフェルスタッペンと一進一退の攻防でしたが、離すことに成功してからは完全にラッセルのペースでした。
アントネッリも今季初の表彰台を記録し4戦ぶりにポイント獲得。
3連振るわなかったメルセデスにとって最高の週末になりました。
アントネッリはピアストリの背後に付かれるも、決して引けを取らないレースで、オーバーテイクを許さなかった。
メルセデスはここから逆襲なるか?
今回のレースはタイヤ戦略が一つの注目ポイントとなりました。
スタート時のタイヤがミディアムとハードで分かれ、1ストップ2ストップも明確に分かれた。
オコンは1ストップを成功させ上手くポイントを獲得しました。
アロンソとヒュルケンベルグもベテランらしい固い走りで、連続入賞を記録。
ルクレールはチームとのコミュニケーションが上手く取れず、終始勝負できなかった。
ハミルトンも上位に置いて行かれてしまい悲しいレースでした。
ただ、唯一明るい兆しとしては、ルクレールが自ら作戦を提案したこと。
今まではチームに従っていただけのルクレール、今後チャンピオンを獲るのであれば、自ら戦略を考えるということは必要になってくるはず。
特にフェラーリの場合は。
マクラーレンは最後の最後で同士討ちを起こしてしまった。
ポイント差が近い上に終盤はノリスの方にペースがあったので分からなくもないですが・・・
勿体ないの一言に尽きます。
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