今期はスペインと2度のバーレーンプレシーズンテストという計3度のテストという異例の幕開けだった2026年シーズン。
2週間の空白期間を経ていよいよ開幕オーストラリアGPを迎えます。
今季からDRSに変わって可変ウイングによるXモードでストレートを伸ばす。
エネルギーマネジメントが今季のレースで勝つ上ではカギを握る要素です。
バーレーンでのテストを受けて、各チームアップデートパーツが入っていることでしょう。
アップデートパーツ確認
では今季最初のアップデート確認から入ります。

先ずはフェラーリから。

フェラーリSF-26のリア、フロアウイングレットの3番目のプロファイルの見直し。
リアウイング翼端板下部の横(左リアタイヤとの間)に見える垂直に立ち上がっているフィンです。
リアウイングによる失速を助ける働きの様に見える、これによりディフューザー効果の向上が図れるのではないか?
マイナーアップデートなので、マシンに大きな影響を与えるほどではないが、先ずは小規模な変更を加えて様子見と言ったところか。

バーレーンで話題を攫ったエキゾーストブローイングは健在。
シャシー上部の気流の失速によるディフューザー効果が最も強いチームはフェラーリでしょう。

マクラーレンにもリアコーナー付近でのアップデートが確認できた。

マクラーレンMCL40の場合、リアクラッシャブルストラクチャー横に2つのフィンが追加されていることが分かる。
フェラーリと位置は若干異なるものの、大まかな狙いは大体同じと考えられる。
コーナーの立ち上がりにおけるリアのトラクション確保は重要な要素の一つ。
バーレーンテストで明らかになった、立ち上がりが良いメルセデスに対する対抗策と見ている。

レッドブルRB22にもバーレーンテストでは、似たようなフィンが取り付けられているだけでなく、リアウイングステーの付け根にもフィンを付けて対応。

RBはインウォッシュボードに変更を加えてきた。

垂直プロファイルの構造見直し、そしてその下部には2つの新しい要素が追加されています。
アウトウォッシュを強力にすることが狙いか?
RBはサイドポッド付近の整流がバーレーンテストで出た課題ということか?

インウォッシュボードもチームによって違いが出る。
RBのよに多くのチームはアウトウォッシュを積極的に起こして、サイドポッドに綺麗な流れの気流を届けるタイプ。
ウィリアムズやマクラーレンの様にインウォッシュボード本来の役割として使用するチーム。
ボード下部に必要最低限の切り込み、整流よりも多くの気流を取り込み強い正圧を引き起こす狙い。
今回のレギュレーションのマシンも渦制御をどう解釈するかが重要。
レギュレーションの解釈が広義なので、各チームでアプローチに多くの違いが出てくることも面白い。
とはいっても全体的に見てもアップデートは少なく、入れたとしてもマイナーアップデートで若干のパフォーマンス向上、修正や気流の整流といったアップデートが中心。
ストレートの長いバーレーンでのテストだったので、変更が必要な点は少ない。
各チームが今後どのようなアップデートでマシンに手を加えるかは、注視していく必要がある。
初手からエネルギーマネジメントが最難関

という小見出しを立てましたが、オーストラリアはエンジンの全開率が全開催地中トップクラスで高く、ビッグブレーキングを仕掛けられる場所も少ないため、エネルギー回生に厳しいコース。
因みにブレーキングの使用時間は1周辺り8.5秒程度しかなく、昨年ポールラップでは1分15秒台を叩き出していることからも分かるようにかなり短いです。
いきなりエネルギーマネジメントが最難関なコースから始まってしまうということになりました。
ここまで来てしまうと試されるドライバーによるエネルギーマネジメント。
テストの際にもご覧になった方はいらっしゃるでしょうが、本来2速で曲がるようなコーナーを敢えて1速でクリアする。
そうすることで、エンジンの回転数を高回転に保ち、エネルギーの回生効率向上を狙います。
アストンホンダいきなり前途多難
バーレーンテストではトラブル続出だったアストンマーティンホンダ。
これによりスペアパーツの在庫がほぼないという危機的な状況。
ここで起きたPU関連(エンジン・シャシー・バッテリー等)の振動問題は深刻で、長時間のドライブはドライバーに神経損傷のリスクがあるとされている。
アロンソは25周、ストロールは15周程度の連続周回が限界とコメント。
予選では決勝に出走することができる最低条件のタイム(107%ルール)をクリアできるタイムで出走、決勝は数周走って意図的なリタイアを計画しているようです。
あまりにも前途多難すぎる出だしとなりそうなアストンマーティンホンダ。
シーズンが進むにつれて状況の改善は見込めるのか?
そしてどこまで早く問題を解決できるか?
そしてイランへの空爆による中東情勢の悪化によって、チームによっては移動に遅延が出ているチームもあります。
これにより作業の遅れが生じた。
本来遅れを取り戻すには、カーフュ―と言われる夜間作業禁止ルールが適用されるのですが、事情が事情なので、今回は適用外という救済措置がなされました。
制限期間はFP1開始予定の42~29時間前。
もう一つの制限期間はFP1開始予定の18~4時間前。
これに該当するメンバーはレギュレーションで定められている通り、オペレーション要員60名、トレーニング要員16名です。
FP3開始前の14~3時間前制限期間3については通常通りの適用となります。
とはいえ開幕戦でいきなり想定外の作業を迫られているスタッフにとっては肉体的にも精神的にも大きな負担であることには変わりないでしょう。
中東情勢悪化により今後が心配されますが、先ずはアジアでの開幕三連戦が無事に開催され終わることを願うばかりです。


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