F1第19戦アメリカGP決勝リポート。ルクレール圧倒的な走りで3勝目。フェラーリ今季2度目の1-2

F1 2024シーズン

土曜セッションではスプリトレースでは、フェルスタッペンが無傷の4連勝を飾りました。

チャンピオン争いをしているマクラーレンのノリスはファイナルラップでミスを犯し、フェルスタッペンに差を広げられるも予選では2戦連続のポール獲得。

フェラーリは予選では上記の2人に及ばなかったものの、レースペースでは戦えるだけのペースを持っています。

メルセデスは両者とも予選で振るわなかった。

ハミルトンはQ1敗退で、ラッセルはQ3でクラッシュ。

この影響によりラッセルはピットスタートが決まっています。

トップ4の力の差は非常に近く拮抗している。

このアメリカGPを制するのはいったい誰なのか?

スタートから激しい順位の入れ替わり

天気は晴れ、外気温29℃、路面温度は42℃です。

殆どのドライバーはミディアムタイヤを選択。

ストロール、コラピント、ハミルトン、ラッセル、ローソンの5名はハードタイヤでのスタートです。

ローソンはリカルドのマシンを引き継ぎ、PUの交換を行った為60グリッド降格ペナルティの為最後尾からスタートです。

前述通りラッセルはピットレーンからのスタートとなります。

レーススタート。

フェルスタッペンとノリスが1コーナー前から激しい争い。

イン側でブレーキングを仕掛けた両者、ノリスはフェルスタッペンに押し出される形でコースから外れていく。

そこからフェラーリの2台が内側から突っ込んできた、4位スタートルクレールが一気に3台抜き。

ホールショットを決めたのはルクレールです。

後方ではアルボンがノーズをオコンのマシンのリアに引っ掛けてしまいオコンがスピン。

アルボンはノーズにダメージを負いピットでノーズ交換をせざるを得ない状況に。

サインツは前のフェルスタッペンに対し激しくプッシュしていく。

フェルスタッペンはコースアウトしながらも順位を守った。

7位スタートのアロンソは順位を3つも落とし10位でオープニングラップを終えました。

2周目、ターン19でイエローフラッグ。

なんとハミルトンがスピンしコースアウト、サンドトラップにはまり脱出不能、リタイアです。

けり出しで順位を上げていただけに勿体なかったです。

カナダ以来のセーフティーカー導入。

5周目終了後にセーフティーカー撤去、6周目からレース再開。

10周目、周が1コーナーでスピン。

ザウバーのリアの不安定さは終盤になっても相変わらずでした。

その周は14周目にピットインミディアムに交換です。

フェラーリのペースが抜群に良いです、ルクレールは2位フェルスタッペンをどんどん離していきます。

16周目、ラッセルにペナルティです。

ボッタスをオーバーテイクする際にコース外に押し出したためです。

17周目、ボッタスはハードタイヤに交換するためピットイン。

マグヌッセンもピットに入ってきました、ハードタイヤに交換。

角田を抜きあぐねていたペレスはこの周回で漸くパス、ペレスは7位に浮上です。

18周目に角田がピットインしハードに交換(2.6秒)。

先に入っていたガスリーもハードに交換(6.9秒)とスローストップになってしまいました。

22周目、サインツがピットイン、こちらもハードタイヤを装着(2.6秒)3位から5位に後退。

23周目、コラピントがアロンソをオーバーテイク、コラピントは10位に浮上です。

26周目、フェルスタッペンがピットイン、ハードタイヤに交換(2.7秒)順位は2位から5位へ。

前半はフェラーリのルクレールがロングランの良さを活かし後続を引き離しにかかっています。

後半も激しい順位争い

27周目にトップのルクレールがピットインしハードタイヤに(2.5秒)、1位から3位に後退。

後ろを走っていた2位ノリスが首位に、ピアストリは3位から2位に。

ペレスもピットインし同様にハードタイヤを装着(2.3秒)7位から11に後退。

28周目にヒュルケンベルグがピットインにはいりハードタイヤに交換(3.0秒)6位から12位に。

ストロールも入りミディアムに(4.7秒)、ハードスタート勢で最初のピットインです。

31周目には3位のルクレールがピアストリを捉え2位に順位を上げる。

32周目、ここでノリスがピットインしハードタイヤに交換(2.2秒)、1位から5位に後退です。

ルクレールがこれで再びレースリーダーです。

レースペースの良さを活かし再び後続を引き離しにかかります。

オコンはミディアムに交換です(2.5秒)12位から17位に後退。

33周目、ピアストリがピットインしハードタイヤに交換(2.6秒)3位から6位に後退です。

ハードタイヤに履き替えてプッシュを続けるガスリー、しかしトラックリミット超過の累積違反で5秒のタイムペナルティです。

ペースが良いだけに勿体ないです。

34周目、アルボンがピットイン、ミディアムに交換(3.0秒)。

ルクレールは暫定ファステストラップを記録。

35周目、角田にもガスリーと同様の理由で5秒ペナルティです。

37周目、フェルスタッペンはレースペースが上がらず、何もできないと無線で愚痴をこぼします。

後ろからノリスがじりじりと追い上げてきます。

この周回にハードを引っ張り続けたローソンがピットへ、ミディアムに交換です(2.1秒)。

すぐ後ろから角田が来ましたが、ペナルティを受けているためローソンを先行させます。

38周目。8位ペレスはコラピントを抜き7位に浮上。

39周目そのローソンがガスリーをオーバーテイク、12位から11位に浮上です。

ガスリーもプッシュを続けてペースが落ちてきているというものの、ローソンのペースも中々です。

9位走行中のマグヌッセンは2度目のピットインでミディアムタイヤを装着(3.0秒)13位に後退です。

40周目、コラピントがピットに入ってきました、ミディアムに交換です、8位から13位に後退です。

41周目、ラッセルが漸くピットに入りミディアムに交換、ペナルティ消化の為タイムは8.0秒。

順位も6位から8位に後退です。

少しずつペースを上げてきた角田はターン1手前でガスリーを捉える。

レイトブレーキングはレコードラインを外す、汚い路面に乗り上げ単独スピンというミスを犯してしまう。

これにより後続にドライバーに続々と抜かれてしまいます。

14位アロンソは13位に、13位マグヌッセンは12位に、12位コラピントは11位に浮上。

ペナルティに加え思いのほかペースが速いローソンに対して焦ってしまったか?

42周目、追い上げを図るラッセルが暫定ファステストを記録。

しかし46周目にコラピントがファステストを記録です。

上位ではフェルスタッペンとノリスが3位表彰台を賭けて争っています。

そのフェルスタッペンの背後にノリスがじわじわと追いついてきています。

50周目にノリスがフェルスタッペンを完全に背後に捉え、プレッシャーを掛ける。

しかし、フェルスタッペンが上手くブロックしノリスに隙を与えない。

52周目、セクター2のロングストレート、ノリスはDRSを使い遂にフェルスタッペンをオーバーテイク。

だがフェルスタッペンはインを開けない。

しかし今度はノリスが、スタートのお返しと言わんばかりにフェルスタッペンを外側から追い抜いていく。

しかし完全にコースの外から抜いて行った、これはまずいのではないか?

53周目にオコンがソフトタイヤに履き替えプランFを敢行。

54周目にファステストラップを記録。

ファイナルラップ、今回は圧倒的な走りで画面にあまり映らなかったフェラーリの2台が、チェッカーフラッグに向けて走り続ける。

ここで先ほどの追い抜きに対してノリスにペナルティが出ました、5秒ペナルティで表彰台争いに終止符が打たれました。

その直後にルクレールがトップチェッカー!

フェラーリ、圧倒的な走りでオーストラリア以来の1-2を達成。

タイトル争いに望みを繋げました。

フェラーリの圧勝劇

今回のレースはルクレールが勝利しました。

今シーズン3勝目は圧倒的な走りでしたが、予選での結果と前にいるドライバーの力量を考えると望外の勝利、相手のミスを見逃さず確実についた見事な走りでした。

この勝利により、2018年のライコネン以来のフェラーリドライバーの勝利、加えてアメリカでの1-2フィニッシュは2006年のインディアナポリスまで遡ります。

スタートでフェルスタッペンとノリスの前に出れたことが全てでした。

サインツも同様、レースペースの良さを活かして、前を走るフェルスタッペンを見事に抜き去りました。

アップデートが入っていない中でのこの結果は出来過ぎともいえるくらいです。

来週のメキシコでもこのパフォーマンスを維持してもらいたいところです。

マクラーレンは今回、勝てるだけのペースが無かったとはいえ、ノリスは今週多くのミスを犯し、取れるポイントをいくつか失う勿体ない週末でした。

ミスが続くとフェルスタッペンとのチャンピオン争いが決まりかねません。

マクラーレンは今週序盤のセッティングミスも痛手になっていると思います。

対してフェルスタッペンはノリスのミスに救われました。

マクラーレンは戦略をしっかりしないとフェルスタッペンに有利にチャンピオンシップを進められてしまいます。

メルセデスは終始リアの不安定さが目立つ週末となりました。

ローソンは今回グリッドペナルティがあったためある意味”お試し”と言えるレースでしたが、想像以上のレースペースでなんと9位入賞。

角田はペナルティを貰った焦りからその後の展開は雑な部分が目立ってしまいました。

正直今回のレースの印象としては良くない印象を受けます。

今シーズン最後の大規模アップデートを敢行したチームが多かったですが、今回のレースでまた少し勢力図が変わってきたのかも知れません。

次週のメキシコは空気が薄いという特殊なコースです。

フェラーリは今シーズン初の”連勝”をすることができるのか?

土曜セッションはこちらから。

F1第19戦アメリカGP。スプリント・予選。フェルスタッペン4連勝、ノリス2戦連続ポール – アルボンノート

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