中国GPが開幕、フェラーリとメルセデスの今季2強の対決の第2ラウンド。
強力なエンジンを有するメルセデスか?
それとも革新的なシャシーで勝負するフェラーリか?
フェラーリは既にいくつかのアップデートを持ち込み、積極的なパフォーマンスアップに努めています。
今週はスプリントの結果が今後のマシンを大きく左右することになりそうです。
フェラーリのアップデート、マカレナウイングだけではなかった!?
前回紹介したフェラーリの今回の強力な武器と目されている”マカレナ”ウイング。
しかしここでのアップデートはそれだけではなかった。

フェラーリはフロントハロの部分にディフレクターを装着。
気流をドライバーのヘルメット上を流し、コックピット周辺のドラッグ軽減を狙いとしている。
これによって、ドライバーがトラックを走行中にヘルメットの”リフト”を防ぎ、ドライバーがよりドライビングしやすくなることを目的としています。
いわゆるドライバビリティ向上の一環と見て良いでしょう。
持論ですが、ドライバーはマシンの部品(パーツ)の一種と考えています。
これはその考えに沿ったアップデートと見ています。
マカレナの実力は?
唯一のフリー走行、ここでアップデートパーツを評価しないといけません。
気温12.3℃、路面温度16.4℃でセッション開始。
フェラーリはこのスプリントでいきなりマカレナリアウイングを装着してきた。
マカレナの実力が早々と明らかになった。
アストンマーティンの2台のみソフトタイヤを履いてのセッションスタート。
あとの20台は全てミディアムタイヤで走りだした。

開始早々、ハミルトンとノリスが最終コーナーでコンタクト。

開始2分でコラピントがターン9でスピン。

開始5分、今度はハミルトンがターン6でハードブレーキング時のロックアップで挙動を乱しスピン。
マカレナウイングの欠点はここにあった。
確かに揚力の発生により、従来のXモードよりかはドラッグ削減が期待できる。

しかしブレーキング時の切り替えで期待されていたエアブレーキ(パラシュート効果)は、リアダウンフォース量が突如変わることとなり、リアのコントロールが失われる結果となってしまった。
実は私もこの点がこのマカレナの懸念点と考えていました。
序盤からメルセデスの2台は順調にタイムを出し走行を重ねていく。
開始10分ヒュルケンベルグがターン6でブレーキロックによりコースアウト、戻った際にデブリをコース上にまき散らし、VSCが導入。
アタック中のアントネッリはいったんアタックを止めた。

開始46分、RBリンドブラッドがバックストレート付近で突如スローダウン。
マシンからは煙が噴き出し、ヘアピン内側にマシンを停止させた。
これにより2度目のVSCが導入された。
開始20分でVSC解除、メルセデスは1分34秒台でタイムをまたも更新。

ハミルトンが苦戦していたマカレナウイングを活かして、ルクレールは一時暫定2位のタイムを記録。
ハミルトンがセッション開始30分を過ぎようかというところで、ソフトタイヤを履いてアタック。
しかしマカレナによる恩恵は微妙、ファーストアタックは5番手止まり。
その後のアタックでルクレールを上回る2番時計。
残り20分、アストンの2台は再び新品ソフトでコースイン。
アロンソは35.856で18位、ストロールは37.224で20位フィニッシュ。
順位はオーストラリアと大差がない結果となりましたが、順調に走行距離を重ねることができたことはチームにとって前進でしょう。

結局ラッセルが32.807でトップタイム、アントネッリが0.120秒落ちの2番手。

3位にはメルセデスカスタマー、マクラーレンのノリスが入るも本家メルセデスよりも0.555秒も離されている。
4位には同じくマクラーレンのピアストリ。
マカレナ導入によってメルセデスの対抗と目されていたフェラーリはルクレール5位、ハミルトン6位に終わった。
これではマカレナ導入は不発と言っても良いでしょう。
7位にはレッドブルを抑えてベアマンが入った。
レッドブルはエネルギーマネジメントが厳しいコースでないと競争力が若干落ちているように感じる。
これではスプリント予選もメルセデスが圧倒しそうな予感です。
メルセデスやはり強かった・・・
気温16℃、路面温度29℃でセッション開始。
キャデラックのペレスはギアボックストラブルで出走できず。
フェラーリはマカレナのメリットが少ないと判断してか、ここでのセッションは通常のウイングに戻して予選に参加。
SQ1
ハジャーが34.447、フェルスタッペンが34.500。
ルクレール34.248、ハミルトン33.730。
ヒュルケンベルグ33.997、ピアストリ33.813、ノリス33.783。
メルセデスのファーストアタック、アントネッリ33.455、ラッセル33.030。
やはりメルセデスが速い、いきなり圧倒的なタイムを記録。

フェルスタッペン2度目のアタック34.181、ルクレール33.423。
レッドブルが予選で33秒台を出せずいきなり苦戦。
ハミルトン33.148で2番手。
ヒュルケンベルグのセカンドアタック34.159。
ハジャーは34.476、フェルスタッペン3度目のアタックも34.170。
3度目のアタックも33秒に届かず8番手に甘んじた。
オコン34.087、レッドブルを上回った。
ローソン34.110、こちらもレッドブルを上回った。
ガスリーは33.970で7番手、ルクレールは33.194でタイム更新もハミルトンを上回れず3番手でSQ1突破。
SQ1ではペレス・ボッタス・ストロール・アロンソ・アルボン・サインツの6名が敗退。
キャデラック、アストン、ウィリアムズが2台ともSQ1敗退。
レッドブルは2台ともSQ1突破もフェルスタッペン11番手、ハジャー14番手とトップチームらしからぬ大苦戦。
SQ2突破なるかが焦点となった。
SQ2
ベアマン33.999、ガスリー33.571、ハジャー33.620。
フェルスタッペン33.564、レッドブル2台のファーストアタックは33秒中盤。
ルクレール32.602で暫定トップ、ハミルトン33.620、ヒュルケンベルグ33.635。
ピアストリ33.146、ノリス33.162。
アントネッリ32.570、ラッセル32.241。
やはりメルセデスが他のチームのタイムを簡単に上回ってくる。
ハジャーは2度目のアタックも34.012でタイム更新ならず暫定9位のまま。
ハミルトンが33.042で4番手まで上げた。

ヒュルケンベルグ33.661、ピアストリが33.038、0.004秒差でハミルトンを上回り4位。
アントネッリが32.291でタイム更新もラッセルのタイムを上回れない。

ベアマンが33.501で7番手に上げてQS3進出を確定させた。

フェルスタッペンはラストアタックも最終コーナーでコースアウトし、アタックは中止。
QS3進出を決めたものの8番手と納得のいかない結果。
SQ2ではコラピント・リンドブラッド・ボルトレート・ローソン・オコン・ヒュルケンベルグの6名が敗退。
メルセデスがまたも独走を続けている、対抗馬はフェラーリとマクラーレン。
シャシーが武器のフェラーリもマカレナが不発でメルセデスに後れを取っている。
SQ3
ここからはソフトタイヤに履き替えてのアタック。

アントネッリ31.880、ラッセル31.520、ラッセルがやはり速い。

フェルスタッペン33.254、ルクレール32.732、ハミルトン32.161。
アントネッリが2度目のアタック31.809もここでもラッセルを上回れない。
ラッセルは31.707でタイム更新ならず、それでも余裕のトップタイム。

ルクレール32.528、ラストアタックもハミルトンを上回れず。

ガスリーは32.888、フェルスタッペンを上回った。
ノリス32.141、ピアストリ32.224。
ハジャー33.723で10番手フィニッシュ。
今季初のスプリントはラッセルがポール獲得。
メルセデスがここでも強さを発揮。
ルクレールは何故伸びなかったのか?

今シーズン最初のスプリント予選はラッセルがポールを獲得しました。
メルセデスはストレートだけでなく、コーナーもしっかり速い。
過去にも触れている通り立ち上がりの速さが群を抜いている。
6位のルクレールに対して1.008秒差、10位のハジャーに対しては2.203秒も差を付けている。
アントネッリですら0.289秒差とラッセルが手の付けられない状態。
マクラーレンとフェラーリでセカンドローとサードローを分け合う形。
マクラーレンは昨年の武器であるコーナリング(曲がりの鋭さ)はこのマシンにも受け継がれていることが再認識できたセッションだった。
フェラーリはマカレナの不発が響いてメルセデスの1つ後ろの順位とはならなかった。
それにしてもルクレールのタイムが伸びなかったのは何故か。

原因としてはバックストレートでのデプロイ切れが原因ということがデータで明かされている。
エネルギーマネジメントの失敗か?
オーストラリア決勝でもそのような場面が見受けられた。
ガスリーがレッドブルを破りトップ4に割って入る7番手。
大健闘と言っていいでしょう。
レッドブルは2台ともSQ3までは進めたものの、フェルスタッペン8位とハジャー10位。
レッドブルは昨年も苦戦しており、今年もこの傾向がある。
フォードPUに乗せ換えたという原因もあるとは思います。
スプリントではフェラーリが今回もどれだけスタートで順位を上げられるか、に焦点が集まります。
メルセデスと戦うことは厳しいかもしれませんが、今の時期は兎に角メルセデスの1つ後ろの順位が必須です。


コメント