いよいよ2025年シーズンの開幕が明日に迫りました。
開幕戦の舞台は2019年以来となるオーストラリアでの開催です。
バーレーンでのプレシーズンテストからはや2週間。
私はその間に全10チームの戦闘力、欠点をほぼ全て把握してきました。
私の見解も踏まえてみていきましょう。
今シーズン最初のリアウイングセッティング確認
では早速リアウイングセッティングの確認をしていきます。

先ずはトップ4のウイングセッティングから。
フェラーリ以外はミディアムローダウンフォース仕様か?
日曜日の決勝は雨の可能性が高いようなので、それを踏まえてのセッティングなのか?
セッティングミスは予選において命取りです。
しかし、フェラーリとマクラーレンについてはリアウイングセットのバリエーションが豊富です。
今シーズンもサーキットに応じて合わせてくることになるでしょう。
逆にバリエーションの少ないレッドブルは、今シーズンもサーキットによっては苦戦必須となるでしょう。
メルセデスのリアウイングはテストの時に比べて、ロワフラップの湾曲が若干強まったようです。

続いて中団勢のリアウイングです。
アストンはテスト時酷いアンダーが出ており、マシン開発においてアロンソとストロールがかなり揉めていたそうです。
フラップ角を見る限りフェラーリ同様ミディアム仕様に見えます。
ただ、アストンの場合はそもそもフロントの入りが悪いので、変更を加えるならフロントウイングの見直しもしないといけません。
アルピーヌを除いた中団勢のウイングは、ミディアムダウンフォース仕様です。
テストで調子の良かったウィリアムズに注目です。
序盤戦はアルピーヌとトップ4の新人ドライバーとQ3争いを演じることになりそうです。
フロントウイング変えたなら〇〇も変えろ
ここまではいつも通りのリアウイングセッティングの紹介をしていきましたが、本当に変えるべきはそこではないのです。
私が変えるべきと考える場所、一つはフロントウイングです。

写真のフェラーリのフロントウイングの様にメインフラップとノーズは独立していることが望ましい。
こうすることで、高速域でフラップが寝ることでノーズ下に入る空気量が増える。
フロントフロアのキックアップポイントに大量の気流を送ることで、グランドエフェクトをより強める。
しかしそれではリアのダウンフォース量が少なくなる、バランスが悪くなるのです。
そこで私がもう一つ変えるべき点として挙げるのが、フロアエッジです。
フェラーリはフロントサスのプルロッド化に伴い、フロントのダウンフォース量が昨年比で大幅に増えた。
その為、リアのダウンフォース量が少なることを危惧してフロアエッジの幅を狭めに、切り欠きの数も少なくして対応。
しかしリアダウンフォースが予想以上に大きく、バーレーンの高速コーナーにおいては若干ポーパシングを起こしていた。
フェラーリの取るべきアプローチはフロアエッジの増幅と切り欠き枚数の増加です。
ターンインは何処よりも鋭いマシンなので、後はリアのトラクションと安定感です。

フロアエッジの変更でフェラーリは劇的に変わるのでは?と見ています。
果たしてフェラーリはそこに気付くことができるか?
その他のアップデート

アルピーヌはサイドミラー後部のフィンの枚数が増えています。
サイドミラー周辺の気流乱れを嫌ってのことだと考えますが、これによるアウトウォッシュの量は微増。

マクラーレンはテストの際フロントブレーキドラムを徹底的に隠していましたが、この写真を見ると一部空力的利用をしているように見えます。
ドラム内部を通る気流は排出される際には外側に向けて流される造りになっています。
ブレーキ負荷は少ない為、ブレーキダクトは小さめです。
恐らく鈴鹿が終了するまでは、序列の判断は様子見となりそうですが、私の中では、あのチームはここを変えればなぁ・・・というような感じで見ることになりそうです。
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