カナダGP開幕です。
総合力の求められた前回のスペインとは違う、ストップ&ゴーサーキット。
気候もスペインよりも大分涼しいと予想されています。
カナダGPで使用されるサーキット・ジル・ヴィルヌーブはトラックエボリューションが強烈です。
しかしそれ故にセッション開始直後は路面グリップが低いので、セッション開始直後の走行には注意が必要です。
アップデート情報
来シーズンの新レギュレーションマシンの開発のため、今シーズンは大規模なアップデートはもう少ないだろうという予想ですが、マイナーアップデートは続いています。

マクラーレンはフロントウイング翼端の捲りに段差を付けた形です。
捲れの枚数も以前よりも増しており、より強力なアウトウォッシュの発生だけではなく、発生位置を調整することで、今まででは処理できなかった領域もアウトウォッシュによる空力処理が行き届くはずです。

アルピーヌの翼端にも捲れが付きましたが、トレンドデザインとはまた違う。
捲れの大きさが大分小さいです。
FP1、ルクレールいきなりクラッシュ
FP1は気温16.3℃、路面温度40.2℃で開始。
各車ソフトタイヤを履いてのスタートです。
気温が高いが故にソフトタイヤが早くタレてしまい機能しにくい状況です。

セッション開始からコラピントがターン1でスピン。
低速コーナーですが、前述通り路面が汚いのでローグリップです。

開始数十分後、ルクレールがターン3でブレーキをロック。
止まり切れずクラッシュです。
これにより数分の赤旗です。
セッション再開後もソフトタイヤを履いてのアタックが敢行されます。
このセッションのトップタイムはフェルスタッペンの13秒193。
独自セットアップを許可された角田はフェルスタッペンから0.734秒差の11位。
前年の予選が12秒ジャストと考えるとタイムはまだ上がっていくはずです。
ウィリアムズはアルボン2位、サインツ3位とかなり上々の立ち上がりです。
タイムが上がってきてからもこのタイムが維持できるか?
RBは見立て通り良さそうでハジャー6位、ローソン8位です。
ローグリップの時には操作性の良さは大分役に立ちます。
逆に心配だったのはマクラーレン。
ノリスが珍しく7位、ピアストリに至っては14位と低調なスタートです。
持ち前のブレーキングの安定感も感じられない。
ヘアピンでは曲がってくれない。
本来であればこの部分で競争力があるマシンですが、それが感じられなかった。
終盤にはリアウイングにフロービズを塗っていましたし・・・何か試しているのか?
メルセデスPU勢上位独占
FP2は気温20℃、路面温度39℃で開始。
ルクレールはマシンの損傷が酷く、出走することができません。
セッション開始時のタイヤはミディアムを中心に所々ハードタイヤを履くマシンが見られました。
序盤から大量にマシンがコースインしトラフィックができています。

ストロールはターン7で左フロントをヒット。
ロッドが折れてしまい、セッションリタイア。
自走でマシンをコース外に持っていくことができたので赤旗にはならずに済みました。
地元でのレースですが良いところ無しでこのセッションを終えます。

セッション再開後、コラピントが全く同じ場所で再びスピン。
ドライバー交換は果たして正解だったのだろうか?
アタックラップは残り20分程度のところまで続き、ラッセルが12秒123でトップタイムを記録です。
昨年のポールタイムが12秒000だったので、フリー走行の段階で間違いなくタイムは更新されるでしょう。
FP1で13位だったアントネッリも3番手を記録し、メルセデスの好調さが伺えます。
マクラーレンはこのセッションの序盤もトップから大きく遅れる走り。
セッション後半にはノリスが2番手タイムを、ピアストリが6番手タイム。
セクター1・2ではマシンの持ち味が発揮されるのですが、ストレート区間のセクター3どうしても遅れ気味です。
4番手にはアルボンが入りました。
サインツは7番手に入りウィリアムズはタイムが上がっても付いていけそうです。
5番手にはアロンソが、これでストロールを除いた上位7名がメルセデスPU勢によるものです。
涼しいとメルセデスPUは調子が良いのでしょうか?
FP1ではトップだったフェルスタッペンも9番手に沈みました。
トップから16位までのタイム差が1秒以内とかなり接戦です。
予選では一つのミスが順位に大きく影響を及ぼすでしょう。
このサーキットは1周に掛かるタイムは短い分、トラフィックができやすいコースでもある為、どのタイミングでコースに送り出すか。
そして前述通り、トラックエボリューションが強力である為、後出しが明らかに有利となってきます。
このセッションではウォール・オブ・チャンピオンズでオーバーランをするドライバーが多く見られました。
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