スペインGPから2週間が経過。
マクラーレンが週末を終始リードし予選決勝共に圧勝して見せました。
ここではフレキシブル規制が導入されましたが、マクラーレンの独走を止めるどころか差が開いてしまいました。
次はカナダGPです。
典型的なストップ&ゴーサーキットの一つです。
メルセデスのリアウイング
ウイングセッティングの確認に移りたいところですが、写真・情報などが未だ手に入っていません。
しかしメルセデスのリアウイングに一部変更が加えられています。

翼端形状に変更が見受けられます。
翼端チップが削られています。
下側の付け根はこれまで通りですが、その上を辿っていくと、外側にねじられた形になっています。
メルセデスは元々リアウイングの翼端チップを内側に丸め込むような形状を採用し、フラップ面積の減少を通して、空力効率向上のトレンドを作りました。
今回の構造はねじれを通じてより強力なアウトウォッシュの発生。
カナダは最高速の高さが要求されるコースです。
付け根の面積とチップの面積を全体的に削ることで、前面投影面積を更に減少。
ロードラッグにすることで、最高速の向上が予想されるでしょう。
カナダGPの展望

ジル・ヴィルヌーブ・サーキットはコースレイアウトからも分かるように典型的なストップ&ゴーサーキットです。
ストレートの最高速は349.7km/hとかなり高い。
ストップ&ゴーサーキットなのでトラクションの良さは必然的に要求されます。
マクラーレンは大型のフロントウイングを持っているが故に、ストレートの伸びだけ良くないという唯一の弱点を抱えていますが、トラクションの掛かりはダントツに良いです。
ストレートでの遅れは立ち上がりで補うことができます。
スペインであれだけのパフォーマンスを発揮していたマクラーレンですから、どこに行っても強力なパフォーマンスが実現可能です。
F12025年シーズンは中盤に突入、マシン分析とともにチームの現状を探る。 – アルボンノート
フェラーリは前回も触れましたが、フロア構造の最適化ができていないため、高速コーナーではボトミングを引き起こしていた。
ストップ&ゴーサーキットであれば多少はマシになると考えられますが、マクラーレンほどトラクションの掛かりは良くないでしょう。
レッドブルは角田に対して独自セットアップの仕様を認めました。
しかし、レッドブルリアウイングのレパートリーを持っておらず、使いまわし状態なので、最適なセットアップを見つけるのが難しいはず。
イモラ・モナコ・スペインではいまいち振るわなかったメルセデスの反撃はあるか?
エンジントラブルが多発しており、前年に引き続き暑いコースでは信頼性が懸念視される。
カナダの気温は20℃前半とスペインよりもかなり涼しいのでその懸念は薄いとされています。
低速域のパフォーマンスの良さで言うとRB辺りが今回も入賞圏内を争える走りができそうです。
予選のカギは如何に早く適正作動温度領域にタイヤ温度を持っていけるか?
今回使用されるタイヤはC4~C6。
再びC6が使用されるので涼しいからと言って、路面温度が上がってきた際には要注意です。
ストレート区間が多いので、タイヤの縦回転の負荷(特にリア)には少し注意が必要です。
2026年マシンに開発のリソースを割いているので、今後はサーキットスペックのみのアップデートとなるチームが多くなると思います。
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