土曜の予選ではフェルスタッペンが異次元の走りを見せ余裕のポールポジションを獲得しました。
スプリントの展開を見る限りでは決勝でも圧倒的なペースを見せて圧勝しそうな予感。
唯一の対抗馬ともいえるノリスがどれだけくらいついていけるか?
そしてラストアタックでオーバースピードを喫しグラベルでマシンを跳ね上げてしまったルクレールのマシンの状態も心配されます。
序盤はやはりフェルスタッペン優勢
周以外のドライバーはミディアムタイヤを選択。
周はハードタイヤでピットスタートを選択した。
レーススタートはやはりフェルスタッペンがリードする展開。
ルクレールはオープニングラップでピアストリと接触しフロントウイングを破損。
1周目に早くもピットイン。
この時点でルクレールは優勝争いから早々と脱落することになりました。
サージェントもここでピットイン。
3周目ハミルトンとラッセルがチームメイト同士でバトル勃発、前はラッセル。
11周目マグヌッセンとリカルドがハードに交換。
12周目にはヒュルケンベルグがピットインしハードに。アロンソはミディアムに。
14周目ハースはマグヌッセンとヒュルケンベルグの順位を入れ替えて14位にヒュルケンベルグ。
17周目ルクレールは二度目のピットイン、ミディアムに交換。
19周目ハースの2台が周を追い抜く。
20周目オコンがハードに交換(2.8秒)、ボッタスも同様にハードへ(2.6秒)。
21周目ガスリーがピットインしハードに、ストロールはミディアムに交換
次周ハミルトン、ペレス、角田がピットイン、全員ハードタイヤを選択
ハミルトン2.5秒、ペレス2.1秒、角田2.3秒のタイムでコースに戻っていきます。
23周目にサインツとラッセルがピットへ。
サインツはハードに、ラッセルがミディアムに(2.6秒)
24周目、フェルスタッペンとノリスがピットイン。
両者ハードを選択、フェルスタッペン2.7秒、ノリス2.6秒
序盤はフェルスタッペンがリードする展開となっています。
ペナルティラッシュ、チームメイトバトルも勃発
レースも3分の1が終了し中盤戦に突入。
ここから少しレースは荒れた展開を見せます。
今週は全く良いところが無いアロンソ。
周目に3コーナーでブレーキングでロックしてしまい周に追突してしまいます。
これが危険運転とみなされアロンソは10秒のタイムペナルティを受けてしまいます。
ペレスはマグヌッセンを抜き9位から8位に浮上。
直後にハミルトンもピットラインを跨いでしまい、5秒ペナルティを受けてしまいます。
25周目、今週苦戦気味のガスリーがアルボンを抜き14位から13位に順位を上げます。
26周目ピアストリがピットイン、ハードに交換です。(2.1秒)
27周目ペレスはハースのもう一人のドライバーヒュルケンベルグも抜き7位に。
29周目ルクレールは角田を抜き19位から18位へ。
周がこの周回でピットイン、ハードに(3.9秒)。
風はこの時点で12.2m。1コーナー通過後のストレートから3コーナーに向かって吹いています。
33周目ペレスは先ほどのピットインで速度超過を取られてしまい5秒のペナルティです。
34周目ルクレールが2度目のピットインです。タイヤはミディアム、タイムは3.2秒。
35周目オコンとガスリーはアロンソをパスし12位から11位に。
オコンとガスリーは3コーナーで並ぶもガスリーが押し出されてしまった。
アルピーヌが追わなければならないのは、その前にいるリカルドとハースの2台です。
争っている場合ではありません。
36周目アロンソはピットへ、ハードに交換。
タイムは14.4秒、ここで10秒ペナルティを消化します。
38周目角田はアルボンを抜き14位から13位に。
アロンソは周を抜き19位から18位に順位を上げました。
39周目マグヌッセンがハードに交換するためピットへ。(2.9秒)
リカルドもピットイン、ハードに交換(2.2秒)。
40周目今度はヒュルケンベルグがハードに交換するためピットインです。(2.8秒)
アルボンもピットインしハードへ。(2.7秒)
ガスリーは8位の座を何故かチームメイトのオコンと取り合う。
ガスリーはオコンからブレーキングライン変更による幅寄せを食らうもオーバーテイクをしました。
そのガスリーは43周目にピットイン、ミディアムに交換です。(3.0秒)
ボッタスも同一周回にピットインしハードに交換。(2.6秒)
44周目にオコンがピットイン、ミディアムに交換です。(2.2秒)
ストロールもこの周回に入りハードに交換。(2.4秒)
46周目に角田がハードに交換するために入ってきた。(3.0秒)
その直後にストロールが角田を抜き16位から15位に浮上しアンダーカット。
47周目ラッセルがミディアムに交換(2.3秒)
48周目にはサインツがミディアムに交換(2.4秒)
ピアストリはハミルトンをオーバーテイク、4位から3位に浮上です。
51周目ガスリーはルクレールをオーバーテイク12位から11位に浮上。
52周目首位争いをするフェルスタッペンとノリスがピットイン。
いつもは2秒前半を当たり前のように出すレッドブルのピットクルー。
しかし左リアタイヤの交換に手こずり、まさかのミディアムタイヤへの交換に6.5秒も使ってしまった。
対するノリスもミディアムに交換、タイムは2.9秒と明らかに早い。
しかもフェルスタッペンは3周履いた中古ミディアム、ノリスは新品。
このピットストップがまさかの大逆転を引き起こすとは・・・
この時点では誰が予想できたでしょうか?
ラッセル漁夫の利、終盤でまさかのアクシデント
フェルスタッペンとノリスのピットイン直後にピアストリも同一周回でピットイン。
ミディアムに交換します。(2.1秒)
ペレスとルクレールもタイヤ交換に入ってきます。
両者ともミディアム、ペレスのタイヤ交換も8.5秒と遅い。
どうしたレッドブルクルー、いつもと様子が違う。
ルクレールのタイヤ交換は1.9秒と最速レベルを記録。
どうせなら優勝争いをしている時にそれをやって欲しかった・・・
54周目ハミルトンはミディアム交換に8.4、ここでペナルティ消化に時間を費やします。
55周目ルクレールはボッタスを抜き15位に浮上。
57周目ペレスはマグヌッセンをオーバーテイク、8位に浮上。
レースはクライマックスに近づいている。
フェルスタッペン対ノリス、約10周に渡る攻防戦の始まりです。
59周目、中古ミディアムを履くフェルスタッペン、対する新品ミディアムを履くノリス。
その差はみるみる縮まり1コーナークリア後のストレートでフェルスタッペンの背後に付く。
レイトブレーキングを仕掛けるもオーバースピード、コースアウトしながらもターン4で一旦フェルスタッペンに前を譲り態勢を立て直す。
フェルスタッペンはこの強引な追い抜きに切れてしまったか?
何度もノリスに対しターン3~4にかけてターンインでラインを変更し、ノリスに自らのポジションを与えない。
なにやら大きな事故が起こりそうな予感が・・・
そして64周目にこのバトルに突然終止符が打たれます。
再三に渡り、インから外にライン変更をし、ノリスに前を開けなかったフェルスタッペン。
ターン3へのターンインで遂に両者が接触してしまいます。
この接触でフェルスタッペンは左のリアがパンクしてしまう。
ノリスはこの接触でフロントウイングにダメージ。
フェルスタッペンはこれによりピットインを余儀なくされます。
ソフトに交換することになり、順位は5位に転落。
接触後最初は何とかフェルスタッペンの前を走り去ったノリス。
しかし次周に右リアタイヤがパンクを起こしてしまう。
結局これが原因でノリスはリタイヤ、今シーズン初に加えマクラーレンの2台が続けてきた連続入賞もここで途切れることとなりました。
直後にノリスに対し5秒ペナルティ、しかし当の本人は既にリタイヤしている。
この事故によって首位に立ったのはラッセル、まさに漁夫の利です。
65周目にピアストリがサインツをパスし2位に。
66周目デブリ(破片)撤去の為VSC導入もこの周回で解除。
ラッセルとの差は3秒、ラッセル逃げ切れるか!?ピアストリも初優勝が掛かっている。
67周目フェルスタッペンに10秒ペナルティ、ノリスに対する幅寄せが悪質と判断された。
しかし6位との差は10秒以上あるのでもう無理をせず今の順位を守ることに徹する。
69周目ラッセルとピアストリの差は約2.4秒、中々差は縮まらない。
少し厳しいか。
71周目ピアストリの追い上げはタイヤが限界に達していたためここまで。
ラッセルが2022年ブラジル以来の優勝!通算2勝目をマーク。
レースを振り返って・・・フェルスタッペンとノリスの今後
今回はフェルスタッペンにとノリスが絡んでくれたことでまさかまさかの大逆転でラッセルが優勝。
ピアストリは予選でのトラックリミットが痛かった。
ノリスほどの速さは無いとはいえ手堅いレース運びが生んだ結果だと思えます。
いつか初優勝できる時が来るはずです。
サインツも3位に入ったとは言え内容としては決して楽観視できるようなレースではありません。
どうやらフェラーリは高速域に入るとバウンジングしてしまいダウンフォースが抜けてしまうそう。
なるほど・・・だから高速域で他のトップチームよりもアクセルが踏めなかったのか、納得です。
しかしこれはスペインGPで入れたアップデートはダウングレードになっていたということを意味します。
ルクレールは1周目の1コーナーでの接触でレースが終わってしまった。
3連戦の最終戦、イギリスに向けて切り替えてもらいたいです。
というよりかは高速域でもパフォーマンスが発揮できるようなセッティングなりアップデートを入れないと4番手マシンになってしまいます。
今回のフェルスタッペンは金土と完璧にことが運んでいただけに残念な結果です。
ノリスの執拗な追い抜きに切れてしまったのか?
あの時のフェルスタッペンはかつてチャンピオンを獲る前に見られた昔のような動きでした。
つまりフェルスタッペンに余裕が無くなってきたということ。
ノリスは今回最悪の結果に終わってしまいました。
この先フェルスタッペンとバトルする機会は間違いなく増えていくはずです。
しかしそこは退かずに今回のようにバチバチにやり合って欲しいです。
今回両者にペナルティが出てしまいましたが、ここで退いてしまうようではチャンピオンにはなれません。
元々フェルスタッペンとノリスは仲の良い者同士でしたが、今回の一件は関係性に亀裂が入るきっかけとなってしまったかも知れません。
さて、数日後にはもう次のグランプリ、イギリス戦が開幕します。
どうなるか見てみましょう。
F1第11戦オーストリアGP。スプリント・予選。フェルスタッペン完全無欠 – アルボンノート (albonnote.com)
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