スペインGPも2日目に突入しました。
初日のセッションは、アップデートを入れていない、メルセデスとマクラーレンが好調。
一方大型アップデート敢行のフェラーリとRBは、ホームグランプリのサインツが好調なものの、RBは両者とも調子が良くない。
ルクレールは初日はアンダーに苦しみタイムが伸びなかった。
RBはFP1ではDRSトラブルによりまともに周回を重ねられなかった。
FP2はロングラン敢行も15位、16位と今シーズンにしてはイマイチ振るわなかった。
大型アップデート失敗か?
全取っ替えのリスクはここにあるのかもしれない。
FP3フェラーリ反撃開始か?終盤トラフィックパラダイス
FP3が開始。
RBはこのセッションで昨日は使わなかった新型リアウイングを投入し挽回を計る。
マクラーレンのノリスはここでも好調。
レースペースもかなり良いので、優勝の本命となりそうです。
昨日良かったメルセデスもセッション序盤は好調。
ラッセルは足パッドの不具合について訴えていますが・・・(笑)
ハミルトンはターン5でストロールと接触してしまい、左側のフロアエッジを破損させてしまいます。
それ以外は基本トラブル無し、カナダの時のような好調とはいかないものの、これまでの成績を考えると十分に順調と言えるようなセッションだったと思います。
このセッションで最速タイムを記録したのは地元のサインツ。
フェラーリは今回ストレートの伸びがかなり良いです。
それでいてコーナーでも中々の速さを発揮している。
フェラーリのアップデートは当たっていると考えて良いと思います。
対して心配なのはRB、アップデートに対する理解度が無いのは仕方ないにしても、そもそも機能しているかが疑問に思えるようなセッションでした。
予選ペースはおろか、決勝のレースペースもトップから約1秒以上も遅れている。
RBは結局昨日の挽回とはいきませんでした。
これでは勝負にすらならない・・・
セッション最終盤は一斉にコースアウトしてしまった為、トラフィックができてしまった。
ラストアタックを仕掛けようとしていたドライバーは止む無くアタックを途中で中止する羽目に。
ルクレールはノリスと、サインツはターン10手前で大量のマシンに引っ掛かってしまった為アタック中止を余儀なくされました。
FP3の上位4台の差は僅かに0.1秒以内。
トップ4のポール争いになりそうです。
しかし、それ以降は結構離されてしまっている。
上位は僅差になりそうですが、中団勢はトップから離されそうだという展開を予想させる。
そんなセッションでした。
RB、最悪のQ1落ち
予選は前述の通り上位と下位の差が激しくなるが、ポール争いはかなり僅差の戦いになると予想。
Q1が始まると早速ザウバーの周がコースイン。
ここ5戦で最下位4度、なんとか挽回を図りたい。
リカルドと角田も早くにコースイン。
前回までは遅めにコースインし一発で好タイムを出していた角田でしたが今回は早かった。
Q1通過がギリギリのラインか?
サージェントとストロールの5名が最初にコースインしタイムを記録する。
その5名のタイムが記録された後にトップチームがコースインをする。
続々と1分13秒台を出す中、ラッセルは1分12秒前半を記録。
メルセデスは土曜セッションでも調子が良くなった。
フェルスタッペンとフェラーリの2台、ノリスも最初のアタックで1分12秒台前半に突入。
この4名はワンアタックで切り上げるという余裕ぶり。
この後の予選でも有利に働きそうです。
ハミルトンがラストアタックで1分12秒1を記録しトップタイム。
二回目のアタックでもタイムが伸ばせないRBの2台。
デッドラインギリギリのタイムしか出せない。
今回も厳しい予選が予想されたザウバーでしたがラストアタックで1分12秒台後半に乗せQ1落ちを回避。
早めにアタックをかけていたRBの2台、三度コースインをしなければならない状況に。
Q1のデッドラインは他のドライバーもタイムを更新したこともあり1分13秒に吊り上げられた。
リカルドのラストアタック・・・1分13秒
しかし他のドライバーもタイムを更新しリカルドはこの時点でQ1落ちが確定。
続いて角田のラストアタック・・・1分12秒9!デッドラインと予想されるタイムは超えたもののz暫定で0.048秒足りなかった。
これで角田もQ1落ちが確定する。
RBは今回全取っ替えのアップデートの一つにリアウイングを持ち込んでいた。
しかし初日はDRSトラブルで使えず、FP3で重めのウイングを使うも駄目、そして今回の予選ではミドルダウンフォースのものを使いましたが、バランスがそもそも取れてない上にダウンフォース不足。
他のチームが踏めている所が踏めませんでした。
これでは話になりません。
Q1はウィリアムズ勢とRB勢、ハースのマグヌッセンがQ1落ち。
角田は決勝マグヌッセンの後ろなので注意する必要があります。
勢力図交代を予感させるQ2
少しインターバルをはさみQ2開始。
最初のコースインはペレス。
ここ2戦Q1落ちが続いたペレスでしたが今回は回避、それでもこのマシンに乗る以上Q2落ちはあってはならない。
そんな状況の中で1分12秒2を記録。
ストロールは唯一の中古タイヤでコースイン、タイムは伸びず1分13秒6。
アルピーヌ勢はQ2でも好調。オコンは1分12秒3、ガスリーは1分12秒1で暫定トップ。
その後上位勢が続々コースイン。
フェルスタッペン、サインツ、ノリス、ハミルトンは1分11秒台に突入。
その他の上位勢も1分12秒フラットを記録しつうかラインをクリアしていく。
前回のカナダとは違いいまいち振るわないアストンマーティン。
アロンソはラストアタック敢行も0.019秒足りず11番手でQ2落ち。
地元で何とか好結果を残したかったアロンソ、残念な結果に終わってしまいました。
今回Q3進出はレッドブル・フェラーリ・マクラーレン・メルセデス・アルピーヌがそれぞれ2台ずつQ3進出。
アルピーヌは毎度ダウンフォース多めのセットアップで来ますが、今回はスペインのコースにバッチリ合っていた。
夏休み手前までアップデートが無いのできついと思われていましたがまさかの善戦。
少しでもポイントを多く稼いでおきたいです。
Q2トップタイムはフェルスタッペンの1分11秒653
前回同様フェルスタッペンを阻止するドライバーは現れるか?
Q3、異次元ドライバー2名によるポール争い
今回のQ3も2名のドライバーによる異次元のポール争い。
先ず最初にペレスがコースインをし1分13秒1を記録。
続いてフェルスタッペンがタイムを記録、1分11秒673とチームメイトペレスを大幅に上回り暫定トップ。
ノリスとサインツもタイムを記録するも何れもフェルスタッペンには届かず。
ルクレールは最初のアタックでサインツの後ろに付く暫定4番手。
しかしすぐにメルセデス2台にタイムを更新されてしまう。
ピアストリが最初のアタックで1分12秒5を記録するもトラックリミットによりタイム抹消。
全車最初のアタックが終了しいよいよラストアタック。
このワンアタックで今回のポールは決定します。
ペレスは最後のアタックで1分12秒0、11秒台に乗せられなかった。暫定7番手。
最初のアタックでタイム抹消のピアストリ、しかしセクター3でまたもコースアウトを犯してしまいタイムを記録できず10番手が確定。
サインツもラストアタックでタイムを更新もフェルスタッペンに及ばなかった。
その後チームメイトルクレールもアタックするがこちらもフェルスタッペンに及ばず暫定2位。
一方フェルスタッペンはラストアタックで1分11秒403と大きくタイムを更新。
このままポールポジションはフェルスタッペンで決まりか?
と思われた直後のノリスのラストアタック。タイムは・・・
1分11秒383!僅か0.02秒差でポール争いを制しました。
その後メルセデス2台もタイムを更新しフェラーリの2台に割って入る形になり予選は終了。
ノリスとフェルスタッペンが後続を0.3秒も付き離すという異次元のポール争い。
今後も楽しみになるマクラーレンのパフォーマンスでした。
決勝の展望
今回ポール争いを制したマクラーレン。マシンセッティングから何から何まで全てが完璧だったが故に掴んだ結果だったと思います。
決勝でもロングランのペースはあるので優勝の可能性は十分にあります。
一方僅差で敗れたレッドブル、しかしレッドブルは予選よりも決勝向けのセッティングだと考えています。
その根拠の一つとしてフラップを立たせた大きめのリアウイング。
レッドブルはいつも他のチームよりもフラップを立たせたものを持ち込んでいますが、これのお陰でどのチームよりもダウンフォースが強力です。
ダウンフォースが強力なことでステアリングの舵角を少なくでき、タイヤに優しいです。
スペインの場合は高速コーナーは左タイヤに負荷が、低速コーナーは右に固まっているので、右のタイヤが温まりません。
レースペースはマクラーレン以上、こちらも逆転の可能性は十分にあります。
メルセデスはカナダに引き続き好調、予選ペースではフェラーリを上回るパフォーマンス。
前回のカナダではタイヤ負荷が小さかったので決勝レースでもそれほど影響はありませんでした。
しかし、今回はタイヤ負荷の高いコース、おまけにメルセデスは車高変化を嫌っているのでサスペンションは硬めのセッティング。
今回は決勝では厳しそうな予想です。
それでもやはり修正能力は高いチームです、今後も期待です。
フェラーリは悪くないものの、まだアップデートパーツに対する理解は完璧ではなさそう。
ロングランは悪くなく位置的には十分に逆転できる所には付けられているので早い段階でメルセデスを抜き、優勝争いに加わりたい。
アルピーヌはアップデートが無い中での健闘。
元々ダウンフォースの量は多いチームなのでこのコースはマッチしていると思います。
決勝ではアロンソが駆るアストンとの入賞争いになると思います。
アストンはハードのペースがかなり良いので、それ以外のコンパウンドでスパートをかけて貯金を作っておきたい。
今回の予選で勢力図もかなり変わったかもしれません。
決勝も楽しみなレースになりそうです。
F1第10戦スペインGPFP1・2。アップデートを入れたチーム、入れなかったチームに明暗? – アルボンノート (albonnote.com)
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