新車発表5チーム目。
今回は3年連続でチーム名が変わってしまったレーシングブルズからです。
レーシングブルズは新型VCARB02には、レッドブルの2024年型マシンRB20を踏襲した造りになると予告。
果たして予告通りとなったのか?
早速マシンの画像を見ながら分析していきます。
何処にレッドブルのコピーが入ったか

ではレッドブルのどの部分にコピーが入ったのか?
この画像を見ていただけると一目でわかると思います。
サイドポッドにレッドブルのコピーが入っています。
ゼロインテークです、通称エイひれという呼ばれ方もしています。
アッパーバイトは既定限界の高さに設定し、フロントウイングから跳ね上げられた気流を可能な限り抑えられる形に。

そして特筆すべき点はもう一点存在しています。
フロントウイングの位置に変化が見られます。

昨年型VCARB01はフロントウイングの位置が高かった。
現行レギュレーションはグランドエフェクトによるダウンフォース発生なので、高いフロントウイングはグランドエフェクトの原理に反する造り。
これは前面投影面積増加により、ドラッグが増えてしまう。
しかもVCARB01はフロンウイングのメインフラップが捲れ上がったような形に。
ノーズ下に流す空気量を増やしたかったのでしょうが、この造りは現行レギュレーションにおいては間違った造りと言えます。
フロア内のバランスを考えてか、結局フロントウイングの高さはシーズン通して変わることはありませんでした。
それが新型VCARB02では、フロントウイングの高さが低くなったように見えます。
フラップの構造自体は変わってはいませんが、フロントウイングの位置が変わったことはマシンパフォーマンスに前進があるとみて良いでしょう。
しかしフロントウイングの構造に一つ気がかりな点があります。
フロントウイングのノーズ先端がウイングのメインフラップに接続されているというトレンドからは外れた方式を取っているのが気になるところです。
昨年はノーズ位置が高かったことにより、空気の量を確保できていたのですが、ノーズが低くなったことによって少なくとも昨年よりは空気の流量は少なくなります。
これによってフロントの入りが悪くなってしまうと本末転倒です。
これだとレッドブルの模倣は悪い方に作用してしまいます。
そもそも多くのチームがマクラーレンを模倣しているのに対して、昨年のレッドブルのマシンを真似ることが正解かは分かりませんが・・・
リア周りはトレンドに沿った形に
レーシングブルズはフロント、サイドポッド周辺はレッドブルのRB20をコピーした形になりました。
ではリア周りの形はどうなっているのでしょうか?

先ずはサイドポッドの後端。
こちらもRB20を真似た造りになっています。
アンダーカットの気流の流し方は急降下させるのではなく(アンダーカットの気流が乱れる)、緩やかに流してやるのがトレンド。
フロアエッジの切り欠きの数も5枚とし、より強力なアウトウォッシュを生み出す造りとなっています。
リアウイングはメルセデスW15で採用されているトレンドに沿った形を採用。
翼端の切り欠きは大きく、ここで起こすボルテックスをより強力に。
しかしアッパーフラップは翼端から中央に掛けて包み込むようなトレンドの形とは違ったアプローチを取っているように見えます。

ディフューザーの形も気になるところですが、真後ろから見たマシンの写真がまだ手に入っていません。
こちらは見つかり次第更新したいと思います。
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