フェルスタッペンが週末を通して圧倒的なパフォーマンスを披露し完勝に終わったアメリカGP。
マクラーレンはここ数戦勝利が無く低調気味。
アップデート終了が足かせにならなければいいのだが・・・
フェラーリはアメリカで持ち直した。
課題は一貫性のないパフォーマンス、フリー走行で最適な車高セッティングを探したいところ。
今週は2戦続けてレースウィーク、メキシコGPです。
ウイングセッティングの確認

トップ4のウイングセッティングから見ていきます。
エルマノス・ロドリゲスは標高2285mの高地にあるサーキット。
海抜0m地点に比べて酸素濃度が22%薄いのでこのようにフラップは最大限に立たせたものを使用します。
前戦のアメリカでも見受けられましたが、明確に違いとして見受けられるのは、ロワフラップの形状のみです。
特にマクラーレン辺りはロワフラップを重めのものにすることで、少しでも多くリアダウンフォースを稼ごうとしています。
ノリスは前回ルクレールに蓋をされる形で優勝を逃しましたが、それを抜きにすればレースペースはフェルスタッペンを凌ぐものがあります。
とはいえここ数戦ドライバーズポイントでは急激にフェルスタッペンに追い上げられてきているので、開発を終えているマクラーレンがこの後どう対処していくのかに焦点が集まります。
後半戦で初めて表彰台を獲得したフェラーリは、スイートスポットの狭いセッティング領域をフリー走行を通して見つけていく作業が重要になってきます。
フェルスタッペン車はアメリカではかなり車高を下げて対応していたみたいですが、この空気の薄いメキシコでは適切にダウンフォースを得られることができるか?
チャンピオン争いと、コンストラクター2位争いが激化している。
アップデートが少なくなっている以上、重要なのは前述通り適切なセッティングとサーキットスペックのパーツを持ち込めるかにかかっていると思います。


中団チームはどうでしょうか?
やはり中団チームもフラップをできる限り立たせたリアウイングを持ち込んできています。
空気が薄いと分かっている以上、最大限にダウンフォースを付けようという試みはどのチームも同じようです。
今季の開発を早い段階で切り上げているアルピーヌは今回も苦戦は必須でしょう。
RBだけはウイング翼端のチップ部分が削れています。
空気が薄くアウトウォッシュの発生が少ないと見たからなのか?ならばストレートスピードを伸ばそうという考えなのか?
ウィリアムズとザウバーのリアウイング形状は瓜二つと言えるほどに似ています。
メカニカルグリップが重要

酸素濃度が薄くダウンフォースを得られないこのコースでは、低速コーナーがカギになると私は見ています。
つまり、メカニカルグリップがモノを言うのではないかと考えています。
メカニカルグリップは車体の構造によって生じるグリップなので、薄い空気の影響を受けることなく、コーナリング性能を発揮することができます。
空気が薄いということはそれだけ冷却関係に厳しくなるということです。
特にこのサーキットはブレーキに厳しいとされ、ブレーキローターに数千個単位の穴を開けて対応することで知られている。
メカニカルグリップも重要であることはさながら、ブレーキの熱管理も重要になってきます。
オーバーヒートには十分に気を付けたいところです。
この点を踏まえて、低速コーナーのパフォーマンスが良いチームがこのコースをリードすることになるでしょう。
有力なチームとして、全般的にコーナリングが速いマクラーレン。
低速域のパフォーマンスが高いRB、シンガポールを観戦していてメルセデス辺りも優勝争いに絡めるのでは?と思います。
しかしここ数戦停滞が続いているRBです。
低速域でのパフォーマンスを示して、再び上位浮上を狙いたいところです。
レッドブルはフェルスタッペンと角田で得手不得手が分かれると予想します。
ただ、シンガポールではフェルスタッペンのパフォーマンスが良く2位表彰台を獲得していたので、一概にも勝てないとはいえません。
しかし、角田車には新型フロントウイングが投入されていないので、メカニカルグリップにおける重要な要素であるフロントの入りが悪く、苦戦は必須と思います。
フェラーリは車高命のマシンなので、セッティングが決まりさえすれば、上位争いには絡めると思います。
兎に角今のフェラーリには一貫したパフォーマンスを求めたいです。
アストンマーティンは低速コーナーは速いと思いますが、高速コーナーでのパフォーマンスに疑問符です。


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