イタリアグランプリではフェルスタッペンがポール・トゥ・ウィンで久しぶりの勝利を飾りました。
ヨーロッパラウンドが終了し、再びフライアウェイ戦に突入。
フライアウェイの初戦はアゼルバイジャングランプリ。
典型的なストップ&ゴーサーキットで何処か前戦のモンツァに似ているような部分があります。
果たしてフェルスタッペンは連勝することができるか?
ウイングセッティング確認
ウイングセッティングの確認です
バクーはロングストレートがあり、モンツァと通ずるところがあり、セッティングが似通ると予想しています。
参考までに下記にイタリアGPのセッティングのリンクを貼っておきます。
F1 2025第16戦イタリアGP、持ち込まれたパーツ確認と決勝の展望 – アルボンノート

トップ4のセッティングを見ていきましょう。
フェラーリ以外はイタリアと同じ仕様のものを持ち込んできたみたいです。
フェラーリのアッパーフラップは所々削れている形です。
高速コーナーが存在しないこのコースでは、できる限りストレートのトップスピードに振りたい。
なので全チームのウイングセッティングを見ていくと、ダウンフォースを極力削ったものを持ち込んでいます。
フェラーリの弱点はリアの安定感がなく、トラクションの確保が難しいこと。
ダウンフォースを削りつつも、コーナリングでのパフォーマンスを求めたい。
フェラーリPUはパワーがあるので、このようなセッティングにしてもストレートで他チームと競ることができるのでしょう。
レッドブルはイタリアのFP3でフェルスタッペン車に、フラップをトリムしたリアウイングを用意したことで、ストレートのトップスピードが向上。
イタリアでの優勝の一因とも言えるでしょう。
今回のアゼルバイジャンでは、トリム仕様ではありませんが、トップスピードが不足してくるとなると、お得意の突貫工事がまた始まるかもしれません。

中団勢のセッティングを見てみましょう。
RBとアルピーヌはモンツァと全く同じ仕様。
しかしハースとアストンはウイングセッティングを弄ってきたようです。
アストンは前戦V字型のロワフラップを持ち込んできたのですが、今回はそれを止めている。
空力効率ばかりを求めた結果、ストレートで勝負にならなくなったためと考えます。
ハースに至っては・・・これで本当に大丈夫なんでしょうか?
アゼルバイジャンGPが初開催だった当初は最高速に振ったセッティングが多かったですが、近年ではコーナリングも考慮したセッティングをするチームも現れているので、一概にも正解不正解はあるとはいえません。
トラクションが最重要

半モナコ、半モンツァと呼ばれるこの市街地コース。
前戦モンツァとの決定的な違いは高速コーナーが一切ないこと。
なので最も重要なのはブレーキングスタビリティと、トラクションの掛かり。
フルスロットルからのヘビーブレーキングを繰り返すため、コースアウトも頻繁にみられる。
一歩間違えるとウォールにクラッシュという場面も良く見受けられるのがこのコースの特徴でもあります。
昨年はルクレールがポールポジションを獲得も、決勝では、トラクションの良いマクラーレンのマシンがルクレールをじわじわと追い詰め、1コーナーでピアストリがレイトブレーキングを仕掛けてオーバーテイクという場面が印象的でした。
フルブレーキングにも関わらず殆ど姿勢が変わらないマクラーレンのマシン、この時から見事な仕上がりだということが伺えます。
このことからも、ストレートが苦手なマシンでも立ち上がりを早くすることができれば、十分に戦えるということが言えます。
その点で言うとストレートは速いが、立ち上がりで不安定になるフェラーリ。
ある程度のポジションは確保できると思いますが、イタリアの時同様優勝に絡めるかというと微妙な所。
レッドブルは絶妙なアクセルワークでマシンを上手くコントロールするフェルスタッペン次第。
イタリアの時同様、適切なセッティングを見つける事さえできれば、連勝することも可能と考えています。
マクラーレンはコンストラクターズタイトルで2位のフェラーリに大差を付けており、条件次第でここバクーでタイトル連覇の可能性が浮上しています。
今回は今季から採用されているC6タイヤが再びチョイスされていますので、タイヤ戦略にも焦点が集まります。
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