前半最終戦ハンガリーGPが開幕です。
ハンガリーは追い抜きが困難なため、フリー走行では各チーム予選シミュレーションを中心としたプラクティスプログラムが予想されます。
下馬評通りマクラーレンが連勝ターンなるか?
それともそれを止めるチーム、ドライバーが現れるのか?
中団勢のマシンパフォーマンスも拮抗してきています。
注目点は多いです。
マクラーレン1-2、迫るフェラーリ
アロンソは背中に違和感がありFP1を欠場。
代役としてドルゴビッチが出場。
ザウバーからは、ヒュルケンベルグに代わってポール・アーロン。
ここ数戦ノーポイントが続くアントネッリは、サスペンションを旧型に戻して復調を狙います。
外気温26.4℃、路面温度44.5℃で開始。

残り33分、アーロンのマシンがセクター3でストップ。
これによりVSCが投入されました。
残り30分半再びグリーンフラッグ。

このセッションではノリスがトップタイム。
低速コーナーにおけるパフォーマンスが圧倒的に良いマクラーレンが1-2を決めました。
しかしこれまでに見られた圧倒的大差ではありません。
フェラーリが少しずつ背中に近づきつつあります。
ルクレールはトップタイムから0.217秒落ちの3番手タイムを記録。

少し差が開いて4番手にはハジャーが。
やはりRBは低速域におけるパフォーマンスが良いです。
メルセデスのオンボード映像を見ていて、低速域における安定感が無い。
修正舵を切る場面が全体的に目立っていました。
レッドブルもFP1とは言え、全体的にあまり良い印象とは言えない走りです。
全てのコーナーにおいて4輪が滑るという角田の無線。
フェルスタッペンも全体的にマシンバランスが悪いことを訴えています。
コーナリングで生まれる差
外気温27.0℃、路面温度39.7℃で開始。
FP1欠場のアロンソもこのセッションから復活です。
このセッションはロングラン中心のセッション。
やはりマクラーレンはロングランも速いです。

ただ、このセッションではコースアウト、ブレーキロックであわや両者接触しかねないというミスも散見されたので、マクラーレンのドライバーは兎に角ミスだけには気を付けたいところです。
フェラーリもマクラーレンの後ろに付けるペースはあります。
元々低速コーナーが速いマシンだけあって、ターンインの鋭さがあります。

ところが問題なのはレッドブル。
FP1に続いて良い結果と言えるセッションではありません。
一発の速さではRBを下回り、ロングランも速さが無い。
メルセデスはこのセッションでも以前のような速さは見られませんでした。
昨年同様、暑いコースは苦手なのだろうか?
このセッションではアストンマーティンが速さを見せました。
ストロールは4番手、FP2からの参加となったアロンソもストロールに次ぐ5番手となりました。
ただ、搭載されている燃料の量がどれくらいなのかは疑問なので、FP3まで様子見となりそうです。
FP1同様マクラーレンが1-2フィニッシュです。

ルクレールはこのセッションも3位。
これまで安定感が無かったフェラーリですが、サスペンションアップデート導入をきっかけに安定感が出つつあります。
路面と唯一接触しているタイヤと、それを上手く機能させるためのサスペンションをどう使うか?
この重要性を特に感じる今シーズンのF1です。
縮まっているかのように思えた差も、蓋を開けてしまえばマクラーレンの圧倒的パフォーマンスが目立ったセッションでした。
やはりF1マシンはいくらストレートが速くても、コーナリングが速く無ければ勝負になりません。
レッドブルはストレートが長くトップスピードが必要なコースは、ウイングを削りフロアダウンフォースによる車体上下の圧力差をより強力にすることで誤魔化しが利いていますが、低速サーキットではそうはいきません。
スピードトラップではメルセデスが322km/hと全チーム中最速なのですが、他のチームよりもダウンフォースを削っているせいか、コーナリングでの安定感がなくステアリングを抉るようにして対応しています。
それに比べマクラーレンはコーナリングをスムーズに曲がっていく、1チームだけ明らかにマシンの挙動が群を抜いて鋭いです。
多少ミスがあっても、それまでのコーナーで稼いできた貯金があるので、トップタイムを維持している状態です。
この結果を受けて、今週のレースもマクラーレンが優勢と見られます。
マクラーレンの優位性を少しでも脅かすチームはあるのだろうか?
初日不調のレッドブルは土曜日にかけて修正をしていくことはできるのだろうか?
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