F1 2025第14戦ハンガリーGP、持ち込まれたパーツ確認と決勝の展望

前回のベルギーでは、雨によるレーススタートディレイ。

しかしマクラーレンはものともせず、後続を引き離し圧倒。

ピアストリが勝利しました。

前半戦も残すところハンガリーのみ。

ベルギースパとは正反対の特徴を持ったコースです。

マクラーレンが連勝で折り返すか?それとも?

ウイングセッティングの確認

それでは前半最後のセッティング確認です。

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ストレートの短いハンガリーはストップ&ゴーサーキットであるだけあって、ダウンフォースは可能な限り付けて対応します。

トップ4のリアウイングも例外なく、できる限りダウンフォースを付けたセッティングです。

V字型のロワフラップを採用しているフェラーリ・マクラーレンの2チームはV字型を止め、U字型ロワフラップでリアウイングを重めのセッティングにしています。

ストレートよりもコーナリングで如何にタイムを稼げるかが重要視されています。

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中団勢のセッティングも可能な限りダウンフォースを付けて対応しています。

アルピーヌのロワフラップが翼端にかけて捲れが小さくなる面白い構造です。

ここでも、現時点でV字型ロワフラップを採用しているハースとアストンマーティンの2チームは使用を止め、U字型フラップで少しでもダウンフォースを稼ごうという狙いです。

RBは翼端チップを廃止し、翼端自体を伸ばしてきた。

多少ドラッグが増えても、ダウンフォースを得ようとする試みです。

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ラスト2チームのリアウイングです。

勿論ダウンフォースをできるだけ付けた重めのリアウイングを採用しています。

最近成長著しいザウバーのマシンですが、翼端のチップの形状がトレンドデザインになっていないところが気になるところです。

もう少し直線的なデザインでアウトウォッシュをより強力にするべきではないか。

レッドブルのアップデートとは?

イギリスGPを持って大規模アップデート終了を表明しているレッドブル。

しかし、ベルギーには数カ所に渡りアップデートを敢行。

先ずはサスペンション付け根をフィン上に伸ばしてきた。

これはマクラーレン現行マシンMCL39に通ずるものがある。

前の付け根はフロントウイングから跳ね上げられた気流を受け止める。

後ろ側のフィンの役割は、前から受け止められた気流をサイドポッドに向けて流し込む造りです。

そして前から流れてきた気流はサイドポッドに辿り着くわけですが、インレットの幅を縦横共に広げてきた。

インレットに流す冷却気流の確保は勿論、アンダーカット面積を広く取っていることも意味します。

それに伴い、アンダーカット下にあるフィンも大型になっています。

アンダーカットに流す気流の中に乱れた気流が入ることを嫌うので、フィンを設置することで流路を分け、乱れた気流を遮断してくれます。

このアップデートを総括すると、車体上部の正圧を強めて、グランドエフェクトによる圧力差をより生じさせることにある。

その為にはできる限り、空気を逃さず且つ乱れの少ない気流を必要とすることになる。

フロアの圧力分布再レイアウトを既に行っているので、これを活かすセッティングができるかはレッドブル次第であります。

メカニカルグリップ&トラクションが重要

低速コーナーを速く走るための条件として需要なのは、メカニカルグリップとトラクションの掛かり。

特にハンガロリンクでは、追い抜きが困難な為予選におけるットラックポジションが非常に重要視されています。

これまでのレースを見てみると、マクラーレンが群を抜いて速い。

マクラーレンの強さは、サスペンションレイアウトにある。

低速コーナーが得意なマシンとしては、RBが挙げられるでしょう。

コース特性が違うベルギーでも予選で好結果を出していたのでここでも期待ができます。

その一方で、レッドブルは低速域のパフォーマンスが良くなく、苦戦すると見ています。

ただ、ここ数戦のアップデートで、パフォーマンスに改善が見られるので、どうなるかは暫く様子見です。

各チームアップデートはサーキットスペックのみに絞っているため、後半戦にかけて重要視されるのは、アップデートによるパフォーマンス向上よりも、セッティングを如何に合わせるかが重要になってきます。

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