前回のイギリスから2週間のインターバルが空きました。
ノリスがオーストリアに次ぐ連勝でポイントランキングトップのピアストリに迫る勢いです。
ヒュルケンベルグのキャリア初表彰台も見事でした、日増しにパフォーマンスが良くなっていくザウバーは引き続き好調が維持できるか?
前半戦も残すところはや2戦。
ベルギーGPが開幕します。
ウイングセッティングの確認
では早速ウイングセッティングの確認に移りましょう。

先ずはトップ4の分析です。
ベルギーは高速コーナーもありますが、トップスピードも重要視されているサーキットです。
なので全体的にフラップが薄めの軽いウイングを採用しているチームが目立ちます。
フェラーリはV字型フラップをここでは使用を止め、ロワフラップを薄くしたものを使用しています。
ただ、アッパーフラップ中央を切り抜き、少しでもドラッグを削減しようと努めています。
マクラーレンは引き続きV字型フラップを採用していますが、そのフラップは何処か湾曲が小さいです。
昨年のレッドブルと言えば、突貫工事でアッパーフラップ中央をくり抜いたものを採用し、ストレートスピードを確保しようとしたものを用意してきました。
今回はくり抜きこそはないものの、イタリアGP仕様か?と言わんばかりに薄いリアウイングを持ち込んできました。
前回のイギリスでは、他のチームに比べて薄いウイングを持ち込み予選に全振りした結果、ポールこそは獲ったものの、決勝では雨に降られてしまい最悪の結果に終わってしまいました。
レッドブルはイギリスでフロアの圧力分布変更のアップデートを入れている。
現行マシンにおけるダウンフォース発生はグランドエフェクトありきなのですが、細かいマシンバランスを整えるには、リアウイングも重要な要素です。
レパートリーを持たないレッドブルにとってこのセッティングが足かせにならなければいいのですが・・・

中団チームのリアウイングを見ていきます。
こちらも全体的に薄めのリアウイングですが、アストンのリアウイングに変化が。
ロワフラップをV字型のフラップを採用してきました。
ニューウェイ加入の好影響は早速現れているようです。
中団勢はザウバーの躍進もあり、かなり混戦模様です。
最適なセッティングを見つけることが、ライバルに差を付ける一歩と言えるでしょう。
フェラーリはリアサスにアップデート

見出し通りこの2週間でフェラーリはリアサスペンションアライメントの変更に取り組んできました。
リアのアッパーウィッシュボーンが従来よりも低い位置に搭載されている。
アンチスクワットを強化してきたものを用意してきました。
フェラーリはムジェロで新レイアウトのリアサスを試していました。
フェラーリはシングルベンチュリを採用していますが、最適なセッティングを見出すのに苦労し、圧力分布のコントロールができていない。
アンチスクワットを採用することで、極力フロア高の変化を抑え、圧力のコントロールをある程度計算できるものにしようとしています。
シーズンも後半戦に差し掛かり、大掛かりなアップデートを終了しているチームも少なくありません。
それでもフェラーリはメジャーアップデートを通して勝つ方法を模索しています。
これが今後吉と出るか凶と出るかは、チーム次第です。
スパウェザーに苦しむチームがある!?
ベルギーは1周の距離がシーズン最長の7.004km。
コース序盤でマシンを壊すとピットまでの距離が長く、それだけロスになります。
低中高速コーナーがバランスよく組まれているので、セッティングの妥協点もチーム毎で強いられることになるでしょう。
そしてこれだけコースが広いと雨が降った際に、降る範囲が局地的になる、ここでは”スパ・ウェザー”と呼ばれる現象が度々起きます。
局地的ならまだしもコース全体に雨が降ってしまうと苦しむチームがあるでしょう。
それはフェラーリです。
前回のイギリスの決勝では、濡れた路面に全く対応できなかった。
ハミルトンをもってしてもコントロール不能と言わしめるほどです。
今回の決勝も雨予報なのでマシンパフォーマンスに不安が残ります。
レッドブルは薄いウイングを使い予選に全振りしたセッティングなので、セッティングさえ決まれば・・・なのですが。
兎に角フェラーリはアンチスクワットによるフロアの圧力変化に対応できるマシンになったのかが、今回の焦点になるはずです。
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