イギリスGPが開幕しました。
多くのチームがフロア周りにアップデートが入っています。
マクラーレンはフロアを見直し、盤石な体制を築きあげるかのような走りでした。
フェラーリもオーストリアで入れたフロアアップデートは機能しています。
しかしレッドブルはフロアを見直したものの、アンダーが酷くトップで戦えるような状態に無い。
昨日の走行を見て終戦の雰囲気が漂っているように見えました。
レッドブルのアンダーの原因

フェルスタッペンが無線でしきりにアンダーを訴えていましたが、原因はリアウイングにありました。
角田はフェルスタッペンよりもロワフラップを重めにしたハイダウンフォース仕様。
に対してフェルスタッペンはローダウンフォース仕様になっています。
アンダーが出てしまうのも何となく納得と言えるでしょう。
今シーズンはこういったリアウイングのセットアップを分けて走らせています。
いくらフェルスタッペンでもこれは無理があるのでは・・・
しかしダウンフォースを付けた仕様にすると今度は空力効率が悪くなりストレートで伸びなくなる。
レパートリーの少なさがまたも足を引っ張っている形です。
セッティングを出すのも難しくしている要因の一つでもあります。
ルクレール初ポールなるか?予選は僅差を予想
気温19.5℃、路面温度25℃でセッション開始。
F3のデブリの撤去の関係で少し開始が遅れました。
RBのみ最初のタイヤはハードを使っての走行。
それ以外のチームはソフト、少数ではあるもののミディアムを履いてコースインしていきます。

このセッションでのトップタイムはルクレール。
フロアの改善が入って、漸くポールを狙える位置まで来ました。
マクラーレンはピアストリ2位、ノリス4位とトップタイムではないものの依然として上位に座ります。
全体を通してマシンは安定しており、特に他のチームがセクター3でステアリング修正を掛けている所マクラーレンにはそれが殆どありませんでした。
3位にはフェルスタッペン、昨日の曲がらないマシンがまたしても土曜に改善傾向。
ルクレールのトップタイムに対し0.087秒とポール争いを予感させる走りです。
5位にはフェルスタッペンと同じパーツを使用した角田が入りましたが、フェルスタッペンとのタイム差は0.5秒以上あります。
予選ではフェルスタッペンがタイムを捻りだしてくると予想されるので、この差はもっと開いてしまうはずです。
メルセデスがラッセル8位とアントネッリ14位に甘んじていますが、後半にアタックを決めていればもっと上の順位に入ってくるはずです。
特に今回の様に路面温度が上がらない冷えた路面においてはメルセデスが得意としているコンディションです。
予選では間違いなく上位争いに絡んでくるはずです。
残り8分でベアマンのマシンの破片がコース上に落ちてしまい赤旗。

残り5分でセッション再開も、残り2分でボルトレートがスナップして跳ねた際に左フロントサスペンションが折れてしまい再び赤旗となりました。
ハミルトンはセクター1パープルと途中まで好タイムを叩き出していましたが、アタックを中止せざるを得なくなりました。
今回のフリーを見ている限りでは予選では間違いなく上位に絡んでくるはずです。

ベアマンは赤旗でピットに戻る際、ピットレーン入口でクラッシュ。
何とか自走でピットに帰ってきました。
風、旗等の影響によって予選は激しくなりそうです。
Q1からギリギリの戦い
気温19.2℃、路面温度25.3℃で予選スタートです。
ベアマンは赤旗中のクラッシュによって10グリッド降格が決定しています。
Q1
一応雨予報の予選、路面こそドライですがいつ降りだすか分かりません、出すタイミングは重要になります。
今回も中団勢が先陣を切ってコースインです。
アルボンが26.392、フェルスタッペン26.041。
ノリス26.165、ルクレール26.390、ピアストリが26.002で暫定トップ。
ハミルトンは26.296、アントネッリ26.513、ハジャー26.303、ラッセル26.283。
アロンソは26.108で暫定3位に付けた。
角田はファーストアタックを失敗、連続でアタックし何とか14番手タイムを出した。

コラピントは最終コーナーでスピンしリアからウォールに突っ込む。
自走してコースに戻ったものの結局走れず赤旗。
再開後、アルボンが26.093、フェルスタッペンが25.886と25秒台突入。
ベアマン26.061、オコン26.136、角田26.275、アントネッリ26.268。
ルクレール26.186、ハジャー26.177。
ハミルトンは燃料が足りずアタックせずにピットへ、フェラーリ、ハミルトンの地元でこれはまずいだろ?

サインツ26.175、ガスリーは26.328を記録し滑り込み15位でQ2へ。
Q1ではコラピント・ヒュルケンベルグ・ストロール・ボルトレート・ローソンの5名が敗退。
1位~14位までの差はたったの0.4秒という超接戦です。
出ていくタイミングも重要ですし、時としてチームプレイも必要になるでしょう。
更新合戦読めない展開
Q2
雨予報の為かフェルスタッペンが真っ先にコースイン。
ルクレールは10周履いた中古ソフト、ハミルトンは9周履いた中古ソフトでファーストアタック。
フェルスタッペン25.316、
ハミルトンは26.109ルクレールは26.311。
角田は5周履いた中古ソフトで26.473。
ピアストリはフェルスタッペンと同タイム。
アロンソが25.707、サインツは25.861、アルボン25.889。
ハジャー25.930、ベアマン25.933、オコン25.980。
ノリスが25.231でトップに立つ。
アントネッリ26.296、ラッセルは25.639。
フェラーリが新品ソフトを履いて2度目のアタック。
ハミルトン25.084、ルクレールは25.133、フェラーリが1-2でQ2を突破。
角田はフェルスタッペンからトウを貰うも25.826で暫定10位。
アントネッリが25.620でタイムを更新し角田のQ2敗退が確定。
Q2ではオコン・アルボン・ハジャー・角田・サインツの5名が敗退。

フリー走行で好調だったRBがまさかの2台ともQ3行けず。
ここまではフリー走行通りマクラーレンVSフェラーリの展開、果たしてどうなる?
Q3
雨予報だった天気も結局のところここまで降らず、ドライセッションが続きます。
ベアマンが25.889、フェルスタッペンは25.269。
アントネッリは5周履いた中古ソフトで26.217。
ピアストリはいきなり24.995を叩き出しトップへ。

ノリスは25.167と届かない。
ラッセルは25.643、ルクレールは25.292、ハミルトン25.130とマクラーレンの間に割って入った。
アロンソは25.802、ガスリーは27.063。
ラストアタック、このままマクラーレンが逃げ切るのか?それとも?
アントネッリ25.374、ラッセル25.029。
ノリスは25.010で自己ベスト更新もピアストリ超えならず。
ピアストリは25.092でタイム更新はならなかった。
ルクレールは25.121、ハミルトンは25.095とタイム更新もポールならず。

ハミルトンはセクター3でミスが出てしまった。
期待通りの結果とはいかなかった。
しかしフェルスタッペンのアタックはまだ終わっていない。
セクター1パープル、セクター2もパープルだ!
この勢いのままセクター3、そしてチェッカーを通過。
タイムは24.892!!

まさかまさかの逆転でポールポジション獲得!
鈴鹿の再来を見た
今回はフェルスタッペンがポールポジション獲得。

FP1からアンダーを訴えていてタイムが出せなかったレッドブル。
そこにはもう終戦の雰囲気が漂っていたように見えました。
しかし予選で大逆転のポール、この展開は鈴鹿で見た時と同じだと私は率直に思いました。
感覚であまりものは言いたくないのですが、ラストアタック前のフェルスタッペンの映像を見た時、何かが起こりそうな雰囲気は持っていました。
高速コーナー中心のセクター2ではマクラーレンが速く、セクター3はフェルスタッペンが速いというマシンによって速い区間が綺麗に分かれた予選でした。
フェラーリは思っていた通りの結果ではなかった。
改善傾向にはあるもののやはりまだ変える必要がある部分は多いようです。
シングルベンチュリによるダウンフォース生成も、ボトミングから来るリアの不安定さも・・・
しかしフェルスタッペンは想像をはるかに超えて来るドライビングテクニックを持っている。
いくらマシンを分析しても訳が分かりません、化物です・・・
コメント