先週のバーレーンGPでは、ピアストリがクリーンエアーで余裕のレースで今シーズン2勝目一番乗りです。
これでチームメイトのノリスとのポイント差はたったの3点。
マクラーレンによるチャンピオン争いは激化しそうです。
チーム自体が強いことは結構なこと、しかしこれが両者の衝突に発展しなければの話ですが・・・
フェラーリもフロアアップデートにより多少はマクラーレンに接近。
前回散々だったレッドブル、アンダーもオーバーも出るこのニュートラルなマシンをセッティングを通じてどう改善していくのだろうか?
ウイングセッティング確認。
全体的に超高速コーナーが連続する鈴鹿のセクター1に似たようなコース。
しかしエンジン全開区間も多く、ストレートスピードも無視できないコースです。
ではウイングセッティングの確認に移っていきましょう。

トップ4はチーム毎で別れた模様です。
マクラーレンがストレートスピードの遅さを補うためにフラップを寝かせた軽めのウイングを持ち込んできた。
マクラーレンは全体的にマシンバランスが良い。
マシン構造の全てが絶妙にマッチしています。
グランドエフェクトによるリアダウンフォース量も多い、その分リアウイングフラップを薄くできるということです。
マクラーレンのマシンについては、サウジアラビアGPが終わった後に改めて分析していきたいと思います。
メルセデスもマクラーレンのセッティングに近いか。
写真を見ると最もハイダウンフォース仕様なのはフェラーリの様です。

フェラーリはリアウイングのアッパーフラップのレパートリーを2種類用意しているようです。
翼端付近の面積を僅かに削り、ガー二ーフラップの様に僅かに内側に折り曲げたような形になっています。
翼端付近の前後幅を削ったのは、ドラッグ削減は勿論のこと、アウトウォッシュによって翼端に向けて気流を引っ張り上げることを目的としているように見えます。
翼端のアウトウォッシュによって気流は引き下げられドラッグ削減を促進。
つまり、空力効率向上に一役買います。
レッドブルは早くマクラーレンやフェラーリのようなウイングを真似るべきです。
ただしそこからサスセッティングを煮詰めていくとなると、シーズン中盤までマシンパフォーマンスの大きな改善は見込めないと思います。
ですので前半戦を捨ててでも早めの対策が急がれます。

中団勢を見てみましょう。
アストンとハースはトップ4に比べてかなり重めのウイングを持ち込んでいることが分かります。
アストンとハースの2チームに共通して言えることは、どちらもアンダー気味のマシンだということです。
こちらの場合は欠点を補うことに加え、ストレートを多少犠牲にしてでもコーナリングの速さに振った形となっています。
そしてRBはマクラーレンやメルセデスよりも更に薄いウイングを持ち込んでいます。
RBのマシンは元々ストレートが伸びずドラッギーなマシンです。
しかし昨年も同じようなセッティングをしたところ、予選はそこそこ良かったものの、決勝で案の定タイヤが終わってしまいズルズル後退という悲惨な結果になってしまいました。
今回もストレートに振るのは分からなくもないですが、昨年の二の舞にならないかが非常に心配です。
マクラーレンのリアウイングアップデート
リアウイングにアップデートを入れてきたのはフェラーリだけではありません。
マクラーレンも入れてきたようです。
F1 2025第2戦中国GP、持ち込まれたパーツ確認と決勝の展望 – アルボンノート
中国GPから始まったリアウイングのフレキシブル機構の規制。(上のリンク参照)
リアウイングのフレキシブルの許容範囲は日本GPを持って0.5mmに縮小された。
ただ、これと言って優位性が失われるわけではありませんが。
マクラーレンの入れたアップデートは流石と言ったところか・・・

翼端にあるチップと呼ばれる部分に隙間を作ってきました。
フレキブル規制が張られているのは、DRS開閉で作動するフラップ部分のみのこと。
この翼端のチップはDRSの開閉に何も関係していない部分なので、そこに隙間を作ってはいけないと明記はされていません。
これが昨年コンストラクターズタイトルを獲ったチームです。
レギュレーションの穴をどんどん突いて常に優位に立とうとしています。
・・・現時点で分かっているのはこのくらいです。
新しい情報が入り次第乗せていきたいと思います。
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