F1第16戦イタリアGP決勝リポート。ティフォシ歓喜!ルクレール戦略勝ちで2勝目!

F1 2024シーズン

土曜日の予選ではノリスが接戦を制して2戦連続のポールを獲得。

ストレートは伸びないもののコーナーの速さが他のチームよりも速い。

メルセデスのラッセルは3番グリッドに付けた、ストレートのパフォーマンスはマクラーレンよりも良いので、離さなければ勝負になるはずです。

トップチームの中ではストレートのパフォーマンスが良いフェラーリ。

4・5番手と、抜けないサーキットなので優勝が厳しいポジションですが、こちらも前に付いていければ可能性はゼロではない。

RBホームレースも踏んだり蹴ったり

気温34℃、路面温度54℃と非常に暑いコンディションです。

殆どのドライバーはミディアムタイヤを選択。

ハミルトン、フェルスタッペン、オコン、角田、ストロール、ボッタスはハードスタートです。

前回のオランダではスタートで出遅れるも圧倒的な速さで勝利したノリス。

今回こそはスタートを決めたいところ。

レーススタート。

ノリス今回はいいスタート、ホールショットもノリスが決めました。

3位スタートのラッセルはブレーキングポイントを見誤りロック、コースオフして一気に7位に転落。

その際前にいたノリスに軽くコンタクトしフロントウイングを壊してしまいます。

2位スタートのピアストリはノリスに付いていく。

バリアンテ・ロッジアで横並び、ブレーキング勝負。

なんとピアストリがノリスを外側から被せるように強引にオーバーテイク。

ピアストリがこれで1位に、ノリスはこの後ルクレールにも抜かれトップから3位に転落。

2周目後方では7位に落ちたラッセルとペレスがバトル、抜きつ抜かれつも順位は変わりません。

ルクレールはノリスをDRS圏外に追いやりピアストリを追うことに集中する。

6周目ヒュルケンベルグが早くもピットインしハードに交換。

8周目、ピットに呼ばれる角田、ここでリタイアする模様。

1周目のスタートでブレーキをロックさせたヒュルケンベルグに突っ込まれてしまい、右のフロアを大破させられてしまう。

今週は散々な週末になってしまいました。

更に9周目にリカルドに5秒ペナルティが発動しRBに追い打ちが掛かる。

1周目にバリアンテ・アスカリの手前でヒュルケンベルグに対して危険走行をしたというものです。

ヒュルケンベルグは角田との接触の件で10秒ペナルティ。

11周目ペレスが8位から7位に、ラッセルとストレートで順位入れ替える。

ここでガスリーがピットインしハードに交換。

12周目にはラッセルがピットインしハードタイヤに加え壊れたノーズを交換、10.5秒。

リカルドもピットインしハードタイヤに交換、ついでにペナルティもここで消化(8.4秒)。

13周目アロンソがピットインしハードタイヤに交換(3.0秒)。

15周目にノリスがピットインしハードタイヤに(2.2秒)。

このピットインにより9位に順位を落とす。

マグヌッセンもこの周回にピットイン、ハードタイヤに交換。

16周目にルクレールがピットインしハードタイヤに交換(2.5秒)

ハミルトンもこの周回でピットインしハードタイヤに(2.3秒)

ルクレールはノリスにアンダーカットされてしまう、ノリスは6位に浮上です。

ルクレールはこの件に関して無線で文句を言っていました。

17周目首位ピアストリがピットイン、こちらもハードタイヤに。

次周にはがアルボンがピットイン、ハードに交換(3.1秒)

ここでリカルドに10秒ペナルティです。

先ほどのピットインの際にクルーがウイングに触れてしまったことが原因です。

他のチームはペナルティを想定したピットストップ練習をしっかり行っている。

RBいくら何でもこれはないです。

ここまではイタリアチームはイマイチパッとしない。

しかしフェラーリはマクラーレンに付いて良ければ可能性は0ではない。

ピットストップ戦略が分かれる

20周目にサインツがピットインしハードに交換(2.4秒)。

サインツは恐らく1ストップで走り切る作戦。

ルクレールはどうするのか?

多くのチームがハードを2本残しているので、2ストップを取るのかも気になるところ。

ハミルトンはオコンをオーバーテイク、7位浮上。

21周目にはチームメイトラッセルもボッタスを抜き9位に浮上。

22周目ボッタスはアロンソにも抜かれ11位に転落、アロンソは入賞圏内の10位に。

23周目、フェルスタッペンがピットインし2本目のハードに交換(6.2秒)。

オランダの時からレッドブルのピットワークが遅いのが気がかりです。

フェルスタッペンはこれで2ストップが確定です。

次周にはチームメイトペレスもピットインしハードに交換(2.8秒)

フェルスタッペンはオコンをオーバーテイクし7位から6位に。

更に次周ペレスもオコンを抜く、ペレスはこれで8位から7位に。

今度はマグヌッセンに10秒ペナルティです。

バリアンテ・ロッジアでガスリーを押し出してしまいました。

27周目オコンはアロンソにも抜かれてしまう、9位から10位に転落。

31周目、ノリスがバリアンテ・ロッジアで痛恨のオーバーラン。

後ろにいたルクレールに一瞬2位を奪われるもすぐさまポジションを取り返す。

33周目ノリスが2度目のピットイン、ハードに交換(3.3秒)

ノリスはピットインにより2位から6位に。

ルクレールは2位に浮上です。

マクラーレンは動きました、フェラーリはどうする?

マグヌッセンはアルボンを抜いて11位から10位に。

フェラーリ一世一代の賭け

16周目にピットインをしたルクレールは2度目のピットインをしようとしない。

ピアストリの出方を伺っているのか?。

34周目にラッセル2度目のピットイン、ハードタイヤへ(4.2秒)

36周目にはペレスがピットイン、こちらはミディアムタイヤです(2.3秒)。

ペレスは9位に順位を落とすもすぐさまラッセルをオーバーテイクし8位に。

38周目にハミルトンが2度目のピットへ、ミディアムタイヤに。

39周目首位ピアストリが2度目のピットイン、ハードタイヤです。

これでフェラーリは暫定1-2。

ここまで来たらピットインの選択肢はありません。

3位ピアストリは6秒前にいるサインツ、更に+10秒前にいる首位ルクレールに追いつけるか?

フェラーリ地元優勝に向けて一世一代の賭けです。

42周目、フェルスタッペンが2度目のピットイン、ミディアムタイヤに(2.3秒)

ラッセルはマグヌッセンを抜き8位から7位に。

サインツはピアストリに1秒以上速いペースで迫られる。

今回はルクレールを勝たせるためピアストリを少しでも長く抑えたい。

44周目、差は2秒もない。

45周目、ホームストレートでDRSを使われるも抑える。

前にバックマーカーが3台もいることが幸いしている。

しかしバリアンテ・アスカリ手前でDRSを使われサインツ無念の3位後退。

しかしルクレールとのギャップはまだ10秒以上ある。

1秒以上速いペースで迫られなければ十分に勝算はある。

46周目、差はまだ10秒。

47周目、差は10秒を切るも、そこまで詰めてきている訳ではない。

48周目最早タイヤが限界のサインツ、4位ノリスに抜かれてしまう。

49周目時点で差は約8秒。

51周目の時点で差は5秒以上、この時点でこれだけの差が付けばほぼ決まり、しかし油断はいけません。

53周目、ルクレールトップチェッカー。

まさかまさかの大逆転勝利。

ティフォシは大歓喜です。

ルクレールの見事なタイヤマネジメント、光ったフェラーリの戦略

今回のレースはルクレールが勝利しました。

5年前にルクレールが勝利して以来のフェラーリの勝利です。

ルクレールはタイヤマネジメントが直近1年で急成長した印象です。

マシンに関してはフラップをモンツァ仕様にし、ウイングでダウンフォースを限界まで削った。

それでも一時的にマクラーレンよりペースが良かったのは、フロア周りを中心にアップデートしたことで、グランドエフェクトによるダウンフォースが強まったこと。

これによりコーナーでの損失を抑えることができたことが何より大きかった。

次戦アゼルバイジャンは半モナコ・半モンツァと呼ばれるサーキット。

典型的なストップ&ゴーサーキットで約2km/hあるストレートでタイムを稼ぎたい。

ルクレールはモナコとモンツァで勝ったので、ここでも競争力を発揮できると考えています。

2人とも2ストップを選択し、ルクレールに逃げ切りを許したマクラーレンは反省点が多いです。

マクラーレンには2人を自由に戦わせるといった意味の”パパイヤ・ルール”によりバリアンテ・ロッジアでピアストリが強引にノリスを抜いてしまった。

チャンピオンシップを考えればノリスを先に活かせるべきでした。

ノリスは焦りからか最初のピットインも慌て、31周目のオーバーランによってタイヤにフラットスポットを作ってしまいピットインせざるを得なくなった。

ノリスは仕方がないにしてもピアストリは1ストップが適していたのではないか?

これではコンストラクターは獲れてもドライバーズチャンピオンは獲れません。

むしろこんなことをしていて本当にチャンピオンを狙いに行っているのか?

ロン・デニスがいたらきっと雷が落ちそうです。

後ろからフェラーリも迫ってきているので、一つのミスが逆転に繋がる可能性があります。

メルセデスのラッセルにもノリス同様の事が言えます。

特にブレーキングポイントでは安定感が全くなく、タイヤを早く壊すことになってしまいました。

そしてレッドブル、いよいよコンストラクターポイントでマクラーレンに抜かれるのは時間の問題です。

今回持ち込まれたウイングはスパで使用されていたウイング。

他のチームと違いレッドブルは予算超過を防ぐために、ある特定のコース専用のウイングを作らなかったということです。

そして今現状チームにある中で最もレスダウンフォース仕様のものが今回モンツァに持ち込まれたということです。

しかし、持ち込まれたウイングは想像以上にドラッギーだったため武器であるストレートスピードが、全く伸びてきませんでした。

コーナリングで勝負しようにもタイヤがフェラーリ、マクラーレンに比べて持たなかった。

昨年のフェラーリを見ているかのようです。

原因は今後も調査していきたいと思います。

今回も全く落ち着きがなかったハース、オランダの時からブレーキがおかしいのか?

それともブレーキングポイントを奥にし過ぎてロックさせているのか?

取り敢えずマグヌッセンはルクレール同様1ストップで入賞。

しかし、ガスリーに対する接触でペナルティポイント2点加算。

これにより累積ポイントが12となり次戦の出場停止が確定しました。

RBは今週はセッションの頭から何がしたかったのか分からない謎戦略。

他のチームは保険の為にハードタイヤを2セット残していましたが、何故か角田はハードを1セット使用。

このタイヤチョイスの時点で終わっていたのかも知れませんね。

リカルドに対してもどうでもいいような所で5秒ペナルティは勿体なさすぎです。

これはピットクルーがしっかりしなくてはいけません。

このような形でイタリアチームの明暗が分かれたグランプリとなりました。

1周空きで次はアゼルバイジャン。

ルクレールファンの私としては最高の週末になりました。

アゼルバイジャンでもフェラーリが良い結果を出してくれることを期待したいです。

イタリアGPの他のセッションはこちらから。

F1第16戦イタリアGP FP1・2、ルーキーとベテランがいきなりやらかす。 – アルボンノート (albonnote.com)

F1第16戦イタリアGP FP3・予選。ノリス2戦連続ポールも大接戦、レッドブルがやばい – アルボンノート (albonnote.com)

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