土曜の予選セッションではフェルスタッペンがトップタイムを記録。
しかし、フェルスタッペンにはエンジン規定基数以上の交換によるペナルティの為、10グリッドダウン。
実質ルクレールがポールポジションを獲得したことになりました。
しかし、追い抜きは容易なコースであるため上位グリッド勢も油断はできません。
今回は諸事情の為投稿が大変遅くなったことをお詫びいたします。
それでは早速決勝を振り返っていきましょう。
スパ・ウェザー無し。快晴のスタート
土曜セッションで見受けられた大雨は嘘のように止み快晴で決勝レースを迎えることができました。
10グリッドダウンのフェルスタッペンは何処まで巻き返せるか?
殆どのドライバーはミディアムタイヤを選択。
周とサインツはハード、リカルドはソフトタイヤを選択。
ベルギーは2ストップが推奨されている、前回のハンガリーで唯一角田が1ストップを敢行。
しかし、スパはタイヤ負荷が非常に高いので敢行するドライバーはいるのだろうか?
レーススタート。
スパは1コーナーの入りが危険です、どうなるか・・・
ルクレールがホールショットを決めました。
そのままオー・ルージュを駆け上がりケメル・ストレートへ。
レースはオープニングラップから動きが。
2位スタートペレスは、ハミルトンにオーバーテイクを許し3位に。
11位スタートフェルスタッペンは8位まで順位を上げ1周目から猛追を開始します。
2周目、ノリスは7位から6位へ、サインツは7位降格。
3周目、首位を走っていたルクレールは、ハミルトンにケメル・ストレートで並ばれ、ストレートエンドで順位が後退。
ハミルトンがレースリーダーに。
5周目、マシンにトラブルを抱えていた周がリタイアです。
8周目ハースのヒュルケンベルグがピットイン、ハードに交換(3.1秒)。
このピットを皮切りに他のドライバーも動きます。
9周目ソフトタイヤを履いたリカルドがピットイン、ミディアムに。
アルボンとサージェントも入ってきた。両者ともにミディアムを履いてコースに戻ります。
10周目はガスリーがピットイン、ミディアムに交換(6.2秒)、スローストップになってしまった。
11周目にフェルスタッペンがピットイン、こちらはハードタイヤに交換(2.7秒)。
ラッセルも同じ周回でピットイン、ハードに交換(2.3秒)。
12周目にペレスがピットイン、ミディアムでコースに出ていく(2.2秒)。
ハミルトン(2.6秒)・ピアストリ(2.0秒)・ボッタスがピットイン、3人ともハードタイヤ。
ピアストリはラッセルを抜き10位から9位に順位を上げる。
13周目ポールスタートのルクレールはハードに交換(2.4)秒。
しかしハミルトンの前でのコース復帰は叶いませんでした。
この周回にはオコンとストロールがピットイン、二人ともハードタイヤでコースに戻る。
14周目、アロンソがピットインしハードタイヤに交換(2.9秒)。
11位アルボンは未だにピットに入っていない角田をオーバーテイクし順位を10位に上げました。
ベルギーは44周しかないのでもうレースが半分終わろうとしています。
クラッシュによるセーフティカー導入もありませんのでレース展開が早いです。
ラッセルのギャンブル
レースはあっという間に中盤戦に突入。
16周目にノリスがピットに、ハードタイヤに交換(2.3秒)。
角田もこの周回にタイヤ交換に入りました(2.2秒)。
18周目、マグヌッセンがピットへ、ハードタイヤ(3.1秒)。
21周目、ハードタイヤでロングスティントのサインツがピットへ、ミディアム(2.6秒)。
ヒュルケンベルグが2度目のピットインです、ミディアムに交換(3.0秒)。
5位ラッセルはペレスを抜き4位に浮上です。
22周目にペレスも2度目のピットインです、こちらはハードでコースに戻ります(2.2秒)。
リカルドもピットインです、ハードタイヤに交換(2.3秒)。
26周目ルクレールがピットイン、ハードタイヤでコースに戻ります(3.4秒)。
ラッセルは無線でワンストップを提案、いや・・・まさか・・・
そんな中27周目にハミルトンがピットへ、ハードに交換(2.7秒)。
29周目フェルスタッペンはミディアムに(2.4秒)、サインツはハードタイヤに交換です(2.6)。
30周目にノリスがピットイン、こちらもハードタイヤでコースに戻っていきます(2.4秒)。
フェルスタッペンとペレスは順位をスワップ。
フェルスタッペン6位→5位、ペレス5位→6位。
31周目ピアストリがピットインしハードに、4.4秒と若干もたつきました。
6位に落ちたペレスがノリスに抜かれる、7位に後退。
上位陣が続々とピットインをする中、11周目にピットに入ったラッセルはハードタイヤでロングスティントを続けます。
後ろは2位ハミルトンが約6秒差で迫っている、ここでピットに入れば優勝の芽は摘み取られてしまう。
どうするラッセル?
彼の選択はステイアウトし逃げ切りの作戦を取りました。
角田同様成功なるか!?
予選ではトップタイムをマークするも決勝レースでは苦戦気味のフェルスタッペン。
ノリスとの接近戦が続いています。
36周目、4位ピアストリはルクレールを抜き3位に浮上。
こちらも予選好調だったルクレールですが、決勝ではレースペースがありません。
前半戦は武器だったレースでの速さがすっかりと陰りを見せてしまっています。
ラッセルの後ろでは2位ハミルトンと3位に浮上してきたピアストリが猛追を掛けます。
ラッセル逃げ切れるか?
40周目にはラッセルとハミルトンの差は1秒を切ってしまった。
後ろからはピアストリが迫っている、これ以上差を詰められるとDRSを使われて抜かれかねない。
チームはどうするのか?順位を入れ替えるか?それとも・・・
4位争いはルクレールとフェルスタッペンが熾烈な争い。
こちらも差は1秒以内とかなり混戦模様。
ピアストリがどんどん近づいてくる。
ハミルトンとラッセルの差は縮まらない。
ハミルトンにピアストリを抑えさせるということでいいのか?
43周目ペレスはソフトに履き替えプランFを敢行する。
ファイナルラップ、順位はそのまま。
ラッセルがトップでフィニッシュ、2勝目です。
1位から3位までの差が2秒とない大接戦でした。
今回はマクラーレンのペースが意外にもなかった。
フェルスタッペンはコーナリングに振ったセッティングによりストレートが伸びなかった。
セクター2で他車よりも速かったですが、オーバーテイクを仕掛けられるほどではありませんでした。
フェラーリは単純にこの3チームよりもレースペースが無かった、後半戦も不安で仕方がないです。
それ以上にラッセルが自ら1ストップを提案し、それを実行しきったことが素晴らしいです。
ここ2年陰りが見えていましたが、戦えるマシンを手に入れることができて、一気に成長してきたという感じです。
遅いマシンはドライバーを育てると思いますが、それは強いチームでも言えることだと思います。
遅いマシンでは痺れるようなトップ争いは経験できない、トップ争いを続けることで成長できることが絶対にあると思います。
今回はラッセルが実力でもぎとった素晴らしい優勝だ!
・・・と思われたのですが・・・
ラッセル優勝・・・しかし
今回のレースはラッセルが勝利しました。
・・・と言いたいところですが、レース後の車検でラッセルのマシンに重量違反が発覚。
これによりラッセルが失格、代わりにハミルトンが今シーズン2勝目を手に入れるという結果に・・・
1ストップを決めて逃げ切ったラッセルは素晴らしいと思ったのにこの仕打ち・・・
規定重量よりも1.5㎏足りなかったとのこと。
ベルギーはコース全長が長い為に、タイヤカスを拾うことができなかったのでは?という意見も見られます。
ルールはルールなので仕方ないと言えますが・・・これは少し興ざめではないかと・・・
しかしこのような結果を招いたのはチーム側にも責任があるとも言えます。
これで前半戦が終了しました。
今回のレースもハンガリー同様に後味があまりよくないレースとなってしまいましたが、それを抜きにしても今回のラッセルのマネージメントは素晴らしいと評価するべきです。
リアルタイムで視聴されていた方、大変お疲れ様でした。
次の開催は約1ヶ月後のオランダグランプリとなります。
アルボンノートでは、F1グランプリ開催期間外もマシンの分析や力学の説明などを通して皆様に楽しんで頂けるコンテンツをお届けする予定です。
前半戦色々な動きがあったF1、後半戦も楽しみにしましょう。
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