数値を使った分析でより説明を具現化、荷重移動と前後重量配分を使って分析。

メカニズム(空力学・自動車構造)

皆さん、年が明けては10日が経過しました。

F1のオフシーズンを如何お過ごしでしょうか?

1月9日にはアウディが11チームの中で最も早いシェイクダウン。

200kmに及ぶテスト走行はトラブルなく終了したようです。

アウディの初走行に対して気付きがありましたが、また追々触れていきたいと思います。

私はオフシーズン中、力を入れて取り組んでいることは、自動車工学において使用される数式の理解と取得を通して、説明をより具現化する。

ということに取り組んでいます。

数字を使うことでより説得力がより増す。

今回はポルシェを例に挙げて前後重量配分と荷重移動の関係性について説明していきたいと思います。

検証車種と検証で使用するスペック。

という訳で昨日まで行われていたオートサロンに今年も出向き、車の勉強をしてきました。

今年は昨年以上の混雑、資料(写真)集めに苦労しました(笑)。

今年の資料集めの要点は、正面と真横の写真を集めること。

前面投影面積と前後重量配分の分析に役立てる為です。

ということで早速見ていきましょいう。

以下のポルシェは全て最新の911(992)モデルです。

ポルシェがどういう車なのかは以下のリンクを参照にしてください。

市販車分析ポルシェ編。耐久王の異名。何故スーパーカーと呼ばれない? – アルボンノート

ノーマルの911(通称素カレラ)

よくみる王道の形、ノーマルモデルはシンプルです。

911GT3

911を発展させたサーキット走行に重きを置いたモデルです。

フロントボンネットにはSダクトが付き、リアにはウイングが付きました。

インテリアにはロールバーが組み込まれ剛性確保。

ホイールはセンターロック式になり、レーシングカーチックなスタイルに変貌。

911GT3RS

911GT3を更に発展させた911最強モデル。

エアロパーツは大型のフェンダーダクトに、バージボード、ルーフにはフィンが付いています。

そこから整流されてきた気流を更に大きくなったリアウイングで受け止める、しかもDRS付き。

GT3RSに比べてかなりスパルタンな見た目、最早レーシングカー顔負けです。

以下は分析に使うスペックです。

車種ホイールベース前後重量配分
911カレラ2450mm31:69
911GT32457mm40:60
911GT3RS2457mm40:60

先ずポルシェという車は、同レベルのパフォーマンスを持つライバル車に比べて、ホイールベースが明らかに短いです。

911GT3モデルになると、ホイールベースが7mm伸び、エアロパーツによるダウンフォースの配分によって前後重量配分が僅かフロントに寄りました。

因みにポルシェ911を明確にライバル車と明言しているメルセデスAMG GT(初代)のホイールベースですら2630mm。

2代目現行モデルに至っては更に伸びて2700mmです。

次に前後重量配分。

ポルシェはRR(リアエンジン・リアドライブ)レイアウトを採用しているため、リアヘビーです。

加速時のトラクションは良いですが、速度域が上がるとフロントの接地感が無くなってくる。

しかしポルシェは欠点に見えるであろうリアヘビーを逆手に取って速く走ろうとしています。

どういうことなのだろうか?

荷重移動を使って速く走る。

そもそもショートホイールベースの利点とは何なのだろうか?

明確なメリットとしては、小回りが良く効くこと。

逆にデメリットは、荷重移動による影響を受けやすいこと。

持論ですが、ポルシェはこの荷重移動を積極的に利用して速く走らせる車。

その証拠としてバッテリーの搭載位置が高いこと。

本来重量物は車体の中心且つ低い位置(低重心)に置くことがセオリーとされています。

しかしポルシェはそのセオリーに敢えて背いた車作りをしているのです。

ではなぜポルシェは、総合的に速いのだろうか?

その秘訣は、先ずは前述通りリアヘビーな重量配分を活かし、加速時はリアをスクワットさせてトラクションの確保。

そしてコーナリングでは、ブレーキングによる荷重移動で理想的な重量配分50:50により近づけることで、鋭いコーナリングを実現。

強いて欠点を言うのであれば、フロントが軽いためオーバーステア傾向にあること。

低速コーナーではショートホイールベースの利である小回りを活かして早くコーナーをクリア。

立ち上がりは再びリアヘビーを活かしたスクワットにより早い立ち上がりを実現しています。

こうしてみた時、サーキット走行における欠点は無いように見えます。

数字数値は強し。

対照的に荷重移動を極力抑えた車種はBMWと考えています。

市販車分析(メーカー別) BMW編-無頓着な空力設計と絶妙な重量バランスで駆け抜ける歓びを実現 – アルボンノート

上記のリンクをご覧いただけると分かりますが、BMWはマスの集中化をコンセプトにしており、ポルシェとは真逆で重量物は中心且つ低くというセオリーを忠実に守った車造りをしているメーカーだと考えます。

その分居住空間が犠牲になりますがホイールベースを長く取ることで、居住空間の確保と荷重移動を極力引き押さないという工夫が見られます。

以下はBMWM4のスペックです、ポルシェとは違った車作りをしていることが数値を通して分かるはずです。

車種ホイールベース前後重量配分
BMWM4(F82)2810mm50:50
BMWM4(G82)2855mm52:48

如何でしたでしょうか?

数字を使っただけで言葉の説明がより具体的になったのではないでしょうか?

今回は数式を使ってはいませんが、F1シーズンが始まるまでに習得ができればと思います。

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