ラスベガスGPが終了し今年のF1もいよいよあと2戦。
三連戦の2戦目は舞台を再び中東に移し、カタールでレースが開催されます。
マクラーレンはスキッドブロックの摩耗違反でまさかの2台とも失格。
フェルスタッペンが優勝したことでチャンピオンシップ争いは本当に分からなくなりました。
カタールはマクラーレン有利ですが・・・
ここから先は何が起こるか全く想像つきません。
高いタイヤ負荷、滑りやすい路面、トラックリミット注意

前回の寒かったラスベガスとは打って変わって、今度は夜も暑い。
加えてロサイルはタイヤへの攻撃性が高くタイヤ負荷が高い。
ラスベガスとは違ったタイヤマネジメントが要求されます。
今シーズン最後のスプリントフォーマットによってフリー走行が1回のみなので、その1回のフリー走行で各チームがどのようなプログラムで走行するかも焦点の一つになります。
今回のカタールと最終戦のアブダビは砂漠地帯の為雨のリスクはありません。
しかし風によって、サーキット外から砂が路面に落ちることもあり、非常に滑りやすくなっています。
これによるトラックエボリューションは非常に高い。
スプリント予選、本選の予選共にコースインをするタイミングは重要、当然後出しの方が路面改善んによって良いタイムが期待できるため有利です。
しかし風が吹けばコース上に再び砂が散らばってしまうので、トラックエボリューションが起きても、路面状態がリセットされてしまいます。
そしてこのコースでは、トラックリミットを取られることが非常に多い。
特にセクター3の高速コーナー区間は要注意です。
コース上も滑りやすいため、マシンコントロールが要求されるコースです。
セッティングですが、ストレート区間が短く高速コーナーが多い為、ダウンフォースに振ったセッティングが推奨されます。
高速コーナーでは現行のレギュレーション下においては、グランドエフェクトによるダウンフォース生成が中心なので、車高も非常に重要になってきます。
今回はまだセッティングが公開されていないため、下記のリンクを参照にしてください。
F1第23戦カタールGP持ち込まれたパーツ、セッティングの確認と予選決勝の展望 – アルボンノート
スキッドブロック違反が及ぼす、マクラーレンへの影響

前回のスキッドブロックの摩耗違反が、少なくともマクラーレンのパフォーマンスに影響を及ぼすのではないかと考えています。
写真はラスベガスGP決勝でのマクラーレン。
見ての通り直線区間でこれだけ火花が出ているので、余程車高が低かったことが伺えます。
アメリカの時にはある程度余裕を持った車高で臨んでいたマクラーレン。
寧ろその時にはフェルスタッペンのマシンがギリギリの低さで攻めていた。
一体この逆転現象はどうして起こってしまったのだろうか?
今度失格になるようなことがあればマクラーレンはチャンピオンシップ争いが一気に不利になります。
万が一のことを避けるため、車高で攻めたセッティングができず高めになる可能性が非常に高いです。
そうなった時に狙い通りのパフォーマンスを望むのは難しい。
ノリスとフェルスタッペンとの差は24点差、普通に考えればノリスの方が断然有利ですが、上記の通り攻めたセッティングができない。
そして運が悪いのか?3週続けてのレースに加え3週続けて特徴が違うコース。
適切な車高を見つけることは難しいと考えています。
以上の事から考えると逆に追う立場のフェルスタッペンの方が有利に働く可能性があります。
上記の通り今週はスプリントフォーマットの週末であり、たった1回のフリー走行でマシンを理解する必要があります。
この点からもマクラーレンが適切な車高を見つけ出すことが難しいと考えられます。
そして今回は2023年に取られた1つのタイヤで周回できるのは最大25周までという特別措置が、今回も採用されることになりました。
タイヤ戦略で順位がシャッフルされる可能性も十分にあります。


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