10月2日、いよいよ迎えた出発当日の日。
仕事を終え、最終的な身支度を終えて16時10分に自宅を出発。
楽しみ半分不安半分で迎えた当日。
一体どんな旅になるのか?この時まではまさかこんなことになるなんて全く想像もつきませんでした。
いつもはレースの詳細やセッティング等を載せていますが、今回の現地観戦については自分が見たり聞いたり、体験したものを中心に掲載します。
準備完了!F1シンガポールGP2025現地観戦に行ってきます! – アルボンノート
事前準備についてはこちらでも触れていますのでご参照下さい。。
いきなりのやらかし
東京の上野に到着。
出発は10月3日の0時40分発の飛行機。
時間があるので少し東京の市街を歩き回って渡航前最後の晩餐を摂っていました。
8時前には羽田に向けて出発。

駅に着くと、どのターミナルに行けば良いのか教えてくれます。
この駅自体初めて降りるので手探り状態です。
今回の旅程はANA(全日空)を利用するので、第2ターミナルから出発します。

第2ターミナル入口にいきなりメルセデス・ミーを発見です。

建物内には飲食店が並んでおり、その横のエスカレーターを利用して上に行きます。

エスカレーターを進むと待合室に出ます、写真は来た道を撮りました。

待合室を通り過ぎるとまたエスカレーターが出てきます。
これを利用して上に上ると

各航空会社のチェックインカウンターが現れます。
飛行機に乗るのは高校の修学旅行以来、あまりの広さにびっくりです。
それと同時にこれから見る景色はどんな景色だろう?という期待感で胸がいっぱいになりました。
一人での飛行機の利用は初めてなので、兎に角余裕を持った行動を心がけます。

チェックインを済ませ、保安審査(荷物検査)並びに出国手続き。
荷物をコンベアーに乗せパスポートの照会、顔認証を終え出国手続き完了。
ここまで来てしまうともう後戻りできません。
この時、チェックインの際に発行した搭乗券を荷物検査後に持っていき忘れてしまいました。
いきなりのやらかし、少し焦りましたが冷静になって調べたところ、搭乗口で紛失の旨を伝えれば再度発行可とのこと。
直ぐに搭乗口へ急ぎ事なきを得ました。
普段慣れないことをすると思わぬところで綻びが出ます。
旅行を検討、もしくは当日を迎えている皆さんはくれぐれも気を付けましょう。(説得力無し笑)
同じ便に以前紹介したFトモのメンバーさんも同乗予定だったので、雑談で時間を潰します。
因みにお話をした方も初の海外だったようで(こちらの方はツアー)、話していて不安であるのは皆同じなんだと思いました。
正直ホッとしました。
出発3時間前の出来事ですが、興奮からか一向に眠くなりません。

外には自分たちが乗るであろう飛行機の搭乗準備を進められています。

出発30分前になると搭乗開始、所々F1関連の帽子や服を着ている人を見かけ、同じ目的の人が多くいるということが分かりました。

いよいよ機内に入り着席。
ほどなくして離陸しいよいよシンガポールに出発。
不安だらけの初海外一人旅の始まりです。
国中F1ムード
羽田からシンガポールは約7時間、時差は1時間。
搭乗して直ぐ寝てしまいましたが、気付けば5時間経過。
自席のスクリーンでマップを確認するともう日本をとっくに離れてセブ島の近く。

6時過ぎに朝食、頂いてるうちにどんどんシンガポールが近づいてきます。

着陸態勢中の写真です、シンガポールは6時を過ぎてもかなり暗いです。
6時40分、定刻通りシンガポール・チャンギ国際空港に到着。

飛行機から降りる時には空が明るくなり始めていました。
いよいよシンガポール上陸!先ずは世界一の空港と言われるチャンギ国際空港。
長いラウンジを抜けて到着ロビーに、1万円を一枚シンガポールドルに変換(1SD=116円(当時のレート、換金場所によって若干の誤差有り))

いよいよ外へ、目の前は植物が広がって南国のような雰囲気全開!
うわぁ!すげぇ!
と思ったのも一瞬、モワっとした熱気を体に一気に浴びました。
噂通りシンガポールは暑い国です、空気もジメッとして蒸し暑い。
取り敢えず中心部に移動するので、電車移動。
シンガポールの電車はMRTと呼ばれています。

チャンギ国際空港駅の様子です。

こちらが改札、シンガポールではカード決済が主流で、この電車移動の際も例外に漏れはありません。
日本のSuicaのようなカードも存在しています。
空港から約40分、アウトラム・パークに到着。

駅を出るといきなり鶏が、日本では考えられないような光景です。
そして罰金大国として知られるこの国では、鳥への餌やりは罰金対象です。
しかし、写真右側のおじさん、まさかの餌やり。
厳しいルールとは何だったのか?いきなり面くらいました(笑)。

ロータリーを出て歩いていきます。
建物一つ一つが日本とはまるっきり違う雰囲気で、最早芸術の域さえ感じます。

少し歩くとチャイナタウンに到着。
この付近にホテルを取ったのでスーツケースをホテルに預けて散策。

やはり建造物一つ一つ自分にとっては新鮮に感じる。

チャイナタウンを抜けるとこの国の中心であるビル街。
東京で見かけるビルよりも高さがあります。
見ているだけでも楽しい街です。

町の至るところにF1の広告が張り出されています。
国を挙げて盛り上げようとしているのがびしびし伝わってきます。

先ず向かったのはやはりシンガポールと言えばマーライオン。
向かう途中、マリーナベイ・サンズが見えます。
しかしこの日は突然のスコールに見舞われました。

かの有名なマーライオンとご対面。
実物は思ったより大きいですね、ここでは自分の手のひらに乗せているような写真を撮ったりと多くの観光客が、この場所で思い思いに楽しんでいます。
自分の感想は以上の通りです、とってもシュール。
マーライオンを堪能したので、川向こうのサーキット付近のショッピングモールに行きたかったのですが、橋が封鎖、もしくは入場ゲートとなっていたため渡れません。
仕方なく遠回りして、ショッピングモールラッフルズシティに到着。

店舗の前にはF1の仮設ショップが建っています。

中に入るとメルセデスW15が展示されていました。
サーキット付近のショッピングモールや商業施設に他のマシンも展示されているようで

この日はコンラッドホテルに展示されているマクラーレンの2チームのマシン展示を見ました。
海外にまで来てF1マシンの観察をする・・・最早持病の域です。
こういった形でシンガポールは、国中でF1が来ることを歓迎しているように見えました。
いよいよF1チームに履歴書を、人生で最も勇気を振り絞った
そうこうしているうちに多くのファンはドライバーの出待ちを始めました。
主にドライバーが泊まっているリッツカールトン等に待機をするようです。
しかし私が向かう場所はそこではありません。
ミレニアウォークと呼ばれるリッツカールトンに併設されているショッピングモールです。

知り合いのF1ファンにこの場所を通ると教えてもらい待機することに。

この連絡通路を通り・・・

左手側にある階段を下りていきます。


階段を降りるとボディガードが立っていました。
去年まではこんなところにボディガードはいなかったようで、知り合いのF1ファンに報告したら驚かれていました。
なので階段を上がり先ほどの”白石”の前で待機することに。
そうこうしているうちにスタッフがぞろぞろと出勤し始めてきました。
最初は声も掛けられず通り過ぎていくのを見ているだけ・・・
しかし何の為にシンガポールまで来たのか?
と自分に言い聞かせて覚悟を決めました。
最初に来たのはアルピーヌのスタッフが一人、思い切って。
”Hey Please give it to the hiring manager.”(採用担当に渡してください。)
と履歴書を差し出す。
でも返ってきた答えは”No”

フェラーリやアストンマーティン、レッドブルのスタッフにも声を掛ける。

返ってくる答えは”Sorry”、”No Thank you”ばかり。
やはりだめなのか?
するとそこにマクラーレンのスタッフが来る。
諦めずにもう一度トライだ!”Hey Please give it to the hiring manager.”
マクラーレンのスタッフは何事か?と戸惑いながらも履歴書を受け取ってくれた。
あまりに突然の事だったので一瞬フリーズしてしまった。
でもスタッフが通り過ぎて私は喜びを爆発させた。
例え無謀なことであっても、諦めずに努力をし続ければそれは必ず叶う。
今までは努力をしてても行動に移してこなかった。
今回の一件は行動することが如何に大事な事なのかを教えてくれました。
そして私はこの場所でやったことを生涯忘れることは無いと思います。
初の市街地コース観戦
2時間ほどスタッフの入り待ちに声を掛け続けてましたが、ゲートオープンの45分前に撤収。

ウィリアムズのスタッフの後を付けるようにして、ゲートオープンの行列に並ぶ。

ゲートオープンはしたものの中々スムーズに行列は進まない。
シンガポールグランプリでは、厳正な荷物検査があるからです。
しかし自分が持ち込んでいるものの大半はこのアルボンノート。
大丈夫だろうと高をくくっていましたが、何故かそのノートを怪しまれチェックの時間が長く取られてしまいました。
結局の所問題は無かったのですが、ノートだけでこれだけ怪しまれてしまうのか・・・
来年以降シンガポールに来る際には考えなくては、と感じさせられました。
荷物検査を終えるとそこはもうサーキット、マシンとの距離が兎に角近い。
先ずはPCCA(ポルシェ・カレラ・カップ・アジア)のタイム計測。
続いてF1ACADEMYという女性限定のフォーミュラレースのタイム計測。
それが終わると時間は少し空き、5時半からF1のFP1が開始。
走行しているマシンのタイヤが焼ける匂い、黒い煤が手に付く
等距離感が近いからこそならではの体験でした。
各カテゴリーのタイム計測はストレートエンド~ターン3途中までを測りました。
F1のトップタイムはフェルスタッペンの5.00秒(H)、2位ルクレール5.01秒(S)
速いドライバーたちはこの区間を5.0秒台でクリアします。
興味深いのはターン1の縁石の使い方。
タイムを計測しながら走行ラインを観察したところ、ノリスだけ明らかに縁石を使っている走りでした。(ピアストリも?)
マクラーレンのフロアは車高変化によるフロア面積の変化に対して鈍感だからです。(フロア圧力分布の変化に鈍感)
これをフェラーリやレッドブルがやると間違いなく吹っ飛ぶでしょう。

FP1が終わって1時間くらいたつと辺りが一気に暗くなってきます。
ライトアップされた建物がとてもきれいです、これこそシンガポールグランプリの魅力のひとつでしょう。
FP2はセクター3のシケインでタイム計測。

ウォールの直ぐ近くで立ち見、マシンとの距離は更に近くなりより迫力が増します。
私の目の前でラッセルとローソンがクラッシュ。
ミスが許されない市街地コースでの厳しさを感じました。
データ自体は取れましたが、前述の原因による2度の赤旗で多くを取ることはできませんでした。
セッション後はコースウォークに参加。

市街地コースの路面はバンピーなものだと勝手にイメージしていましたが、実はそうではない。
バンピーよりか、ダスティーといった感じです。

いざ、ピット内の作業を観察しようと思っていたところ・・・

まさかのサーキットスタッフによるコース外への追い出しが始まってしまいました。
ろくに見ていないのに・・・
どうやらゾーン4でやっているライブ会場への誘導の意味も兼ねているようでした。
止む無くサーキットを出るとそこはF1ACADEMYのピット前でした。

ウイングは想像以上にシンプルで直線的。

おまけにタイヤはF1よりもかなり細く溝付き。
それでもフォーミュラカーのダウンフォースは高く旋回性能はポルシェよりも鋭くターンが速かったです。
不安だらけだったシンガポール初日が終了。
しかし蓋を開けてみればその不安は杞憂だったことに気付かされます。
治安の良さもあり、海外ではあるものの比較的安心して過ごせる国、シンガポールはそんな国です。
暑かったものの慣れているので体力的には問題なし。
ただ、初日で履歴書を渡したりと神経が大分すり減りました。
でもこんなことをするのは人生で何回あるか?
やらない後悔よりやって後悔、実際やって後悔したことないですから。
それに自分は素人から6年間独学で勉強してここまで来た。
だから守るものが無い。
どうせなら思い切り楽しんでやろう、そう誓って初日を終えました。

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