5年ぶりに開催された中国GP
芝生から突然出火、アスファルトはただ黒く塗っただけ、等々初日から色々と問題が続出していますがスプリント予選のポール争いは雨で大荒れの中でノリスが今シーズン初ポールを獲得。
スプリント予選で4位に沈んだフェルスタッペンにとっては、丁度いいハンデくらいでしょう。
雨によるミスは想定外でしたが、レッドブルのレースペースは群を抜いて良い。
今回のスプリントも先頭に出ると後続をどんどん引き離していきました。
予選でもフェルスタッペンはマシンのポテンシャルをいかんなく発揮。
決勝前の予選では無傷の5戦連続ポールを決めました。
早速、セッションの振り返りに入りましょう。
バトル続出のスプリントレース
スプリントレースではタイヤ交換が義務付けられていません。
タイヤ負荷が高いこのサーキットでは殆どのマシンがミディアムを履いてスタート。
しかしラッセルだけがソフトを履いてきました。ギャンブルか?
スプリント予選はオープニングラップから動きが。
ノリスがスタートに失敗、フロントロースタートのハミルトンはスタートダッシュを決め、ノリスを押し出すような形でホールショットを制しました。
コースアウトしたノリスは一気に順位を下げてしまい7位まで降格。
序盤はハミルトンとアロンソの1-2体制。このままいくかと思われましたが、アロンソのペースが落ちてきてしまう。
逆に3位に上がってきたフェルスタッペンのペースがどんどん上がっていく。
アロンソの背後に数周で追いつき7周目にロングストレートでDRSを使い難なくパス。
こうなるとハミルトンをとらえるのは時間の問題。
8周目、ロングストレートエンドのヘアピン、ターン14でハミルトンが痛恨のロックアップ。
フリー走行からロックアップによるオーバーランが目立っていたハミルトン。
肝心なところでミスを出してしまいました。
結局次周のロングストレートでDRSを使われフェルスタッペンに先行を許してしまう。
ポジションを取り返すどころか、ファイナルラップの時点で13秒もの差を付けられて終わってしまいました。
それでも2位を獲得と健闘しましたがレッドブルには到底及んでいません。
ハミルトンの後ろでレースを続けていたアロンソ。
デグラによりレースペースがどんどん落ちていき、サインツ・ペレス・ルクレールの後続集団に捉えられてしまう。
暫くは抑えることができていましたが、16周目でサインツにこじ開けられポジションを大きく落としてしまう。
そのサインツのバトルの際に、タイヤをパンクさせてしまい残り18周目で無念のリタイア。
しかしバトルでの駆け引きの上手さ等は相変わらず健在。
予選も楽しませてくれそうな感じでした。
しかし、サインツとの接触でペナルティポイントが3点も加点。
少し厳しすぎなのでは?思います。
3位アロンソから漁夫の利の形でペレスがポジションを奪取。
数周に渡ってオーバーテイクを狙っており抜きあぐねていたところ、僅かなチャンスを見事ものにしました。
今年のペレスは予選決勝共に良いパフォーマンスを見せてくれます。
4位争いはルクレールとサインツによるフェラーリドライバー同士の争い。
レース中に接触など、ひやひやするような場面が何度もありましたが、ルクレールが前に出る形でレースを終えました。
スプリントの後が予選なので、万が一クラッシュして予選に影響を出してしまっては元も子もないので、本来は攻めすぎないことが賢明な判断だと思います。
しかしファンにとってはバトルを望んでいるので、これがF1の本来の姿なんだとも感じました。
予選も波乱の連続
スプリントによって大分路面が綺麗になりましたが、レコードラインから外れると大きなロスになります。
予選も昨日のスプリント予選同様に波乱の連続。
スプリントで良いパフォーマンスを見せていたハミルトンがまさかのQ1敗退。
今週ずっと調子の上がらない角田もQ1敗退。
スプリントでは何か試しているのではないかという意見も聞かれましたが、結局改善は見られず無念の敗退。
タイム自体は出ているのに、何が起こっているのか分からないという角田。
早急な原因究明が求められます。
今シーズンQ1敗退の常連だったアルピーヌが2台ともQ2進出。
今回はオコンだけが軽量シャシーのアップデートが入っていますが、フロアサイドのアップデートは両ドライバーに入っています。
そのアップデートが効いたのかもしれません。
タイムを見るとやはりガスリーよりオコンの方が速いです。
スプリント予選でSQ3進出した周冠宇も残念ながらQ1敗退。
ただザウバーはアップデートの影響か今回好調なので決勝の巻き返しに期待したいです。
最下位のサージェントはマシンのリアが相変わらず不安定なため全然乗りこなせていません。
とはいえアルボンはきっちりQ2に進出しているので言い訳にはなりませんが・・・
トラックエボリューションによるタイム改善がかなり良いこのサーキット。
Q1ではペレスも危なかったので、ドライバーをコースに出すタイミングも非常に重要になります。
Q2、今回初の2台進出を決めたアルピーヌもここまで。
金曜日不調だったウィリアムズのアルボンも頑張りましたが、マシンのパフォーマンス不足。
今回はリカルドが頑張りましたがRBは決勝も厳しいでしょう。
Q2終盤、残り7分のところ最終コーナーでサインツがスピン。
そのままウォールに激突し赤旗。
勢いよくぶつけた訳ではないがサスペンションの損傷がないか心配・・・
しかしセッション再開後に無事にコースインしタイムも記録できました。
ヒヤッとするような形でしたがQ3進出。
今回はハースのヒュルケンベルグとザウバーのボッタスがQ3に進出。
ヒュルケンベルグの予選のまとめ方は本当に上手です。
ボッタスはスプリント予選に続きQ3進出。
ザウバーのマシン、アップデートがかなり効いているように見えます。
ストロールは11位でQ2敗退。
惜しいとは言え、アロンソは当然のようにQ3に進出していますし、アストンマーティンのマシンはトップ5と呼ばれるレベルでパフォーマンスのあるマシン。
ストロールは近々契約を更新するか否か発表があるそう。
契約更新の為に何とか決勝で結果が欲しいところです。
盤石のフェルスタッペンポール
Q3は特にトラブルもなく進行。
結果は下馬評通りフェルスタッペンが無傷の5戦連続ポール。
ペレスも当然のように続きフロントロー独占。
昨年まで予選で苦しんでいたペレスが嘘のようです。
ペレスも乗りこなせているとレッドブルには本当に手が付けられません。
その後ろに付けたのはフェラーリでもマクラーレンでもなく、アストンマーティンのアロンソ。
アロンソの腕前も見事なものですが、アストンマーティンのマシンは一発が本当に速いです。
決勝では課題のロングランが焦点になってきます。タイヤが厳しいだけに戦略も求められます。
その後ろに、ノリス・ピアストリとマクラーレン勢が続く。
フェラーリのルクレールとサインツはその後ろ。
今年は予選の結果がいまいちですがロングランペースはかなり良い。
早い段階でマクラーレンとアロンソを抜いてレッドブルを何とか追いたい。
8位ラッセル、9位ヒュルケンベルグ、10位ボッタスと続きました。
ただこのコースはオーバーテイクが比較的容易なサーキット。
予選結果が残念な結果に終わったドライバーにも挽回のチャンスはあります。
タイヤに厳しいコースではチームの戦略が重要になります。
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