1月9日、11チーム中最も早くコース上でテスト走行を行ったアウディ。
アウディPUがF1で走るのは初めてでしたが、特にトラブルもなくテスト走行は成功といった結果で終わりました。
SNSではアウディのテスト走行の画像と動画がアップされており、F1ファン界隈がにぎわっていました。
流出した画像を見るにあたって、感じたことがあったので述べていこうと思います。
アウディのシェイクダウン。

ぼんやりと遠目かつ粗目の画像でありながら気になる点がいくつかありました。
先ずはやや高めに設定されているノーズの高さ。
今季からF1マシンのフロアはグランドエフェクトの実質的廃止により、再びフラットボトムの時代が来た。
ハイノーズの利点は、ノーズ下に流せる空気が増えること。
ローノーズで圧力差を起こしていた昨年までのマシンとは違い、フロア下へ如何に効率よく空気を流すことができるかがデザインのトレンドとなるはずです。
ただしハイノーズにすることで前面投影面積の事態は増えるので、高ドラッグには注意が必要です。
そしてサイドポッドに目を向けると、見た感じサイドポッド先端はアッパーバイト方式が採用されているように見えます。
しかしサイドポッド後端は極端に急降下させるデザインとはなっていません。
これは今季から採用されるアクティブフロントウイングによって、わざわざサイドポッド形状を変える必要が無いということなのでしょうか?

フロントウイングはインウォッシュコンセプトを採用しており、フロントタイヤから発生する乱気流を内側に取り込み、サイドポッド等の後部エアロパーツに影響しないよう配慮されています。
こちらはウイング角の調整やストレーキ(小さな翼状パーツ)によって、タイヤの乱流管理をしていくことになるでしょう。
そして前述通りアクティブエアロの導入によってドラッグ減。
しかもそれでいてダウンフォースが15.5%しか失われないという検証結果もあり、前レギュレーションよりもより接近戦を可能にしています。
特にフロントウイングは設計自由度が高いので、様々な形のしたフロントウイングが登場することになるでしょう。
アウディR26のサイドポッドは非常に深いアンダーカット、後部がテーパー上に絞られています。
これは狭くなった、フロアと狭くなったタイヤ幅に対応し、気流の流れをスムーズに後方へ導くためのもの。
ダウンフォース量は全体通して30%減と見込まれていますが、サイド部の気流を最適化することで安定性の確保を実現しています。

そしてマシンの後部に目をやると、微妙にリアの車高が持ち上がっている、レーキ角が付いていることが分かります(1枚目の写真から見ると分かりやすい)。
今季からフロア床はフラットとなり、前述通り実質的なグランドエフェクトの廃止を意味しています。
そこから復活した旧々レギュレーションの象徴の一つだったレーキ角。
レーキ角には、ハイレーキショートホイールベースとローレーキロングホイールベースコンセプトの2種類があります。
ここで2種類のコンセプトをおさらいします。
先ずはハイレーキコンセプト。
メリット
- フロントがリアよりも低いことで生じる強力なフロントダウンフォース=フロントの入りが良い。
デメリット
- リアの車高が高くなることによる前面投影面積の増加=ドラッグ増。
- 加えて、ショートホイールベースは床面積の低減によって、フロアとシャシーで生じる圧力差減=ダウンフォース減。
ローレーキコンセプト。
メリット
床面積がショートホイールベースよりも広いため、フロアとシャシーで生じる圧力差増=ダウンフォース高い。
デメリット
- 車高変化に気を付けなければならないため、サスセッティングが硬くなる=タイヤに掛かる横負荷増(タイヤライフの低下)
- グランドエフェクトよりもダウンフォース発生量が少ない。
グランドエフェクトではないため、車高に対する自由は増えてきましたが、低速コーナーにおける、メカニカルグリップが重要になってきます。
タイヤ幅減少によるグリップ力の低下も考慮する必要があるでしょう。
アウディはシェイクダウンでダブルプッシュロッド(前後共にプッシュロッドを採用したレイアウト)を採用していたことが明らかになった(写真2枚目)。
新規則下では、プルロッド式サスペンションよりもハンドリングの予測性に優れているメリットがあり、更に複雑化するPU面においてもパッケージング面においても有利とされています。
アウディだけでなく、フェラーリとレッドブルも採用する可能性が高いとみられており、サスペンションレイアウトにおける新しいトレンドになる可能性があると見込まれています。
ここまで、シェイクダウン時の車両を分析していきましたが、プレシーズンテストで、より進化した空力パーツを持ち込んでくるはずです。
最初のプレシーズンテストであるスペインテストまで2週間、引き続き調査を続けてみたいと思います。


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