土曜の予選ではフェルスタッペンが2戦連続のポールを獲得。
本来レッドブルのマシンにはポールポジションを獲れるはずのポテンシャルはあまりない。
それを可能にしているのは、フェルスタッペンが超人的な走りを毎度の様に披露しているから。
ここ一番で光るドライビングスキルはやはりチャンピオンの証です。
抜きにくいコースとは言えレースペースはマクラーレンに分がありそう。
どうなったのか?
降らない雨、いきなりVSC
気温26℃、路面温度39℃でスタートです。
心配されていた雨はまだ降ってきません。
多くはミディアムタイヤを選択。
ラッセル・ハミルトン・アロンソ・ヒュルケンベルグ・ベアマン・ガスリー・ローソンはハードタイヤをチョイスしています。
ボルトレートはピットレーンスタートです。
レーススタート。

フェルスタッペンが何とか1コーナーを制しました。

1コーナー通過後フェルスタッペンにラインを塞がれ押し出される形となってしまったノリス、大きく後退し6位まで落とします。
ANT3→2、PIA4→3、RUS5→4、ALB7→5、NOR2→6、SAI6→7。
角田もオコンをオーバーテイク。
TSU10→9、OCO9→10。

後方でローソンとドゥーハンが接触、ドゥーハンはリタイアです。
これによりVSCが導入。
4周目に解除、早速ハミルトンがハジャーをオーバーテイク。
HAM12→11、HAD11→12
ノリスはアルボンを攻略。
NOR6→5、ALB5→6。

ピアストリはアントネッリをパス。
PIA3→2、ANT2→3。

5周目、アルボン対サインツのチームメイト同士のバトルです。
ALB6→7、SAI7→6。
7周目、ノリスはラッセルを抜きます。
NOR5→4、RUS4→5。
更にノリスは9周目にアントネッリを攻略。
NOR4→3、ANT3→4。
ピアストリとフェルスタッペンが後続を離しています。
序盤はこの2名によるトップ争い。

アロンソがスピンを犯す、本当にこの人はどうしてしまったんだろう・・・

11周目、ピアストリがフェルスタッペンに仕掛けるも不発。

数周に渡りフェルスタッペンが粘りましたが、14周目に遂にピアストリに首位を明け渡します。

フェルスタッペンはインを守ったが、ブレーキをロック。

膨らんだところをピアストリが冷静にオーバーテイクした。

PIA2→1、VER1→2
アルボンは再びサインツからポジションを取り返す。
ALB7→6、SAI6→7。
8位を走るルクレール、中々ウィリアムズの攻略に至りません。
DRS圏内に付いたり離されたりを繰り返し煮え切らない走り。
3位になりクリーンエアーとなったノリスはハイペースで前を追い続け、15周目にフェルスタッペンの背後を捉える。

フェルスタッペンは1コーナーでノリスに並ばれるも再びコース外に押し出す。

熾烈な2位争いは17周目に決着、ノリスがフェルスタッペンをオーバーテイク。
NOR3→2、VER2→3。
抜かれてしまったフェルスタッペンは一気に離されてしまう。
20周目ボルトレートはピットイン、ハードタイヤに交換です(2.2s)。
21周目にはストロールがピットイン、ハードタイヤに交換です。
23周目、ハミルトンがオコンを攻略し入賞圏内に。
HAM11→10、OCO10→11。
ハジャーがこのタイミングでピットイン、ハードタイヤに交換です(2.3s)10→12。
次周にオコンが入ってきました、ハードタイヤです(3.0s)11→16。
26周目、アントネッリがピットイン、ハードタイヤに交換です(4.4s)4→8。
サインツもピットイン、ハードタイヤに交換(2.9s)7→11。
27周目にフェルスタッペンがピットイン、ハードタイヤに交換です(2.7s)3→7。
アルボンもピットへ、ハードタイヤへ(2.5s)6→9。
28周目、フェルスタッペンはハミルトンを抜く。
VER7→6、HAM6→7。
角田はこの周回でピットイン、ハードタイヤに交換です(2.3s)6→13。
ここで角田に5秒ペナルティ、ピットレーン速度超過を取られました。
確かにここ最近チームのミスがかなり目立っている、しかし角田自身もミスが多いことを決して否定してはいけません。

その直後にベアマンのエンジンから白煙が、コース脇にマシンを止めリタイアです。
再びVSC投入、このVSCが勝負の分かれ目になります。
3度のVSC、フェラーリの曖昧戦略
このVSCによりファーストスティントを伸ばし続けたドライバーが一気にピットインです。
29周目、ハミルトンがピットイン、ミディアムタイヤに交換です5→10。
30周目にピアストリがピットイン、ハードタイヤに交換です(2.2s)ポジション変わらず。
直後にノリスも入ってきました、ハードタイヤに交換です(2.3s)2位のままコースへ。
ラッセルもピットイン、ミディアムタイヤに交換(2.5s)3位でコースへ。
ルクレールがピットイン、ハードタイヤに交換です(2.3s)5→7。
31周目にレース再開、VSC直前に入ったドライバーは割を食ってしまった。
ハミルトンがヒュルケンベルグを攻略。
HAM10→9、HUL9→10。
32周目、サインツの目の前でコースに戻ったルクレール、サインツにポジションを奪い返されます。
SAI8→7、LEC7→8。
ルクレールはサインツについていく展開に。

33周目、アントネッリはアルボンに先行を許す。
ALB6→5、ANT5→6。

ボルトレートがリタイアです、これにより3度目のセーフティーカー。
34周目にレース再開。
ルクレールはサインツと横並び。
その後ろからハミルトンが狙っている。
ルクレールとサインツサイド・バイ・サイドの状態でレイトブレーキング。

両者は1コーナーで外に膨らむ。
ハミルトンはそのインにつけ込むようにサインツを攻略。

結果ルクレールがハミルトンを助けた形に。
LEC8→7、HAM9→8、SAI7→9。
ミディアムを履くハミルトンはルクレールよりもペースが良い。
6位を走るアントネッリとは約5秒差。
ハミルトンは自分の方がペースが良いから順位をスワップするよう無線を入れる。
しかしエンジニアは長考。
痺れを切らしたハミルトンは再びスワップを強く要求。

39周目ハミルトンはルクレールと順位をスワップ。
HAM8→7、LEC7→8。
しかしルクレールからはタイヤがオーバーヒートしそう、ハミルトンのペースが上がらない、と文句をぶつけられる。
ハミルトンはアントネッリとの差を縮めてはいるものの、スワップさせた時にはミディアムタイヤは美味しいところを使い切ってしまい、アントネッリを追い詰めるまでには至らないペース。
それどころかルクレールに後ろからDRSで突かれている。

結局53周目に再び順位をスワップさせる運びになった。
LEC7→8、HAM7→8。
その後方では角田対ハジャーによる10位争い。
角田は5秒ペナルティを受けている、そしてハジャーとの差は5秒を行ったり来たり。
ハジャーは50周を過ぎたあたりからスパートを仕掛ける、しかしここも5秒差を行ったり来たり。
ルクレールとアントネッリの差は56周目の時点で差は1.9秒、これでは厳しいか。

レースはフェルスタッペンから1位を奪ったピアストリがそのまま圧倒し3連勝。
後ろからノリスも2位フィニッシュしマクラーレンの1-2達成。
抜け出すピアストリ早くも4勝目

今回のレースもピアストリが勝利しました。
ピアストリの強さはバトルの上手さにある。
仕掛けるタイミングも上手い、時には思いがけないところから仕掛けてくることもある。
それに相手は意表を突かれて抜かれてしまうのではないか?
そしてピアストリも抜きどころを絶妙に見極めている。
マクラーレンは前走車がいるとマシンの性能はフルに発揮できないが、クリーンエアーで走らせたときのポテンシャルはピカイチです。
今回はコーナリングだけでなく、ストレートも伸びていた。
メルセデスはラッセルが上手いタイミングでピットに入り表彰台獲得です。
アントネッリはピットインのタイミングが悪かった。
しかし、予選で3位に入るなど少しずつ片鱗は見せつつあると思います。
レッドブルは予想通りではあるがペースが悪く防戦一方のレースとなってしまった。
角田も何とかハジャーを振り切っての10位ですが、一歩間違えれば入賞圏外。
本来レッドブルのマシンは入賞がやっとの位置にいるべきではない。
猛省すべきです。
そして猛省が必要なのはフェラーリもです。
ペースが悪い上に、曖昧な戦略でチャンスを台無しにした。
勝てないマシンの時には戦略がモノを言うのはハースを見ていれば分かることでしょう。
唯一の救いはハミルトンが入賞圏内まで上がってきたこと。
今回の戦略は後手に回りすぎている。
戦略面がいい加減に改善されないと・・・いつまでたってもチャンピオン争いには加われませんよ。
またここから1週間空いて次からいよいよヨーロッパラウンドの始まりです。
ヨーロッパラウンドはイモラから始まります。
ここから各チーム大規模アップデートが控えているので、勢力図に変化がある可能性があります。
スペインからはフレキシブル規制も入るのでそれも踏まえてどう変わっていくか興味深いところです。
土曜セッションはこちらから。
コメント