FP1・2ではマクラーレンが競争力を早速発揮。
2セッション共にマクラーレンの両ドライバーがトップタイムをマークしており、尚且つ2位以下とのタイム差が大きい。
大きなミスさえなければ他を圧倒するパフォーマンスを持っています。
フェラーリも今のところは新型フロアが機能しており、マクラーレンとの差を少し縮めている。
一方心配なのはレッドブルで、一発とロングラン共に遅い。
いつものように土曜セッションでの改善は見込めるのか?
異例のタイヤ空気圧引き下げ
FP3の前にピレリがタイヤがリア側の空気圧を、1psi引き下げるという異例の対応を採りました。
フロントは23.0psiのまま、リアは21.0psi→20.0psiとなります。
路面温度がFP1・2共に40℃を超えるというかなり暑い為であります。
ローグリップに苦戦していたドライバーたちにどういった影響が出るのでしょうか?
レッドブルは鈴鹿の時同様、フェルスタッペンと角田のリアウイングセッティングをまた分けているみたいです。

今回は鈴鹿の時とは逆で、フェルスタッペンが重めのウイング、角田はロワフラップを寝かせ気味のウイングセッティングを取っています。
マシンは限界状態で攻めると、アンダーもオーバーも出るといういわゆるニュートラルステアのマシンです。
難しい分乗りこなすことができればかなりの競争力を発揮する。
しかし、一発ロングラン共に遅いため、この最後のフリー走行での改善が求められます。
しかしセッション開始時の温度は気温32℃、路面温度42.7℃と今回も高めです。
これだけ路面温度が高いとタイヤの評価が至難になります。
タイヤ温存の為に少ししか走らないというチームも存在していました。
しかしデータを少しでも多く取りたいレッドブルにとっては致命的なコンディションです。

フェルスタッペンが、コーナーではアンダーが酷くコースアウトする場面が見受けられました。
角田はハードタイヤでのロングラン中心のプログラムをこなしていました。
ウイングセッティングを分けたレッドブルは、予選ではどういったアプローチを仕掛けてくるのでしょうか?

ルクレールは3番手タイム記録です。

セッション中左のサイドミラーが吹っ飛んでいきました。
しかしフロアアップデートは機能しているとみて間違いなさそうです。

4番手タイムを記録したラッセルはセッション途中ターン10クリア後にマシンコントロールを失いスピンです。
ラッセルの後ろにはアントネッリが付けています。
乗れば乗るほど改善されていきます、新人とは思えませんね。

このセッションでもマクラーレンは圧倒的です、またも1-2でセッションを終えました。
特にピアストリの仕上がりが良いです、予選でキャリア2度目のポールに期待が持てそうでした。
予選
外気温26℃、路面温度31.2℃で予選スタート。
夜になったことで、全体的な温度は下がりました。
レッドブルはリアウイングをローダウンフォース仕様に統一してきたようです。
これによってどういった影響を及ぼすのか?
砂漠地帯ということもあり、風が吹けば砂が路面の散らかる。
走れば走るほど路面は改善されていきます、よってトラックエボリューションは高いです。
ドライバーを出すタイミングが重要です。
Q1
タイムを出せずにラストアタックに賭けたレッドブルの両ドライバー。

フェルスタッペンは1分31秒303で3番手タイムを記録し何とかQ2へ。
角田は1分31秒753、14番手でギリギリQ2進出を決めました。

ベアマンのラストアタックは1分32秒373、他のドライバーのタイム更新により、まさかの20位でQ1敗退。
前回の鈴鹿では10番手タイムを記録していたベアマンでしたが・・・

更にはここ3戦好調だったウィリアムズのアルボンも1分32秒040で16位、こちらもQ2に届かず。
ターン4でミスを犯しておりこれが0.22秒のロスに繋がった。
やはり予選では中団勢の差が拮抗しており一つのミスが突破を厳しいものにします。
Q1トップはやはりマクラーレン、ノリスが1分31秒107。
ハミルトンがここでは2番手タイムを記録しています。
アントネッリもQ1とは言えラッセルをリードするという意外な展開です。
マクラーレンは立ち上がりが飛びぬけて早く、他のマシンよりも早く加速していきます。
Q1ではベアマン・ストロール・ボルトレート・ローソン・アルボンの5名が敗退
Q2
路面温度も31℃を切りました。
このままではQ2敗退が濃厚な角田は真っ先にコースインです。

しかしアタック中、後方でアタックラップに入ったオコンがターン2出口で縁石に乗りマシンコントロールを失う。

スピンしたままリアからウォールに突っ込みクラッシュ。
Q1でベアマンを失ったハースにとってこれは痛すぎる。
そしてアタックを掛けていた角田にとっても痛すぎる赤旗。
セッション再開後はアントネッリがまず最初にでて1分31秒178。
ラッセルは1分31秒407とここでもアントネッリに後れを取った。
そんな中ノリスの最初のアタックは1分30秒560といきなり30秒台に乗せてきた。
しかしその後アタックを掛けたピアストリが1分30秒454でタイム更新。
ルクレールのファーストアタックは1分31秒056で暫定3位につける。
速くはなっているがマクラーレンには到底届かない。
ラッセルのセカンドアタックは30秒664、こちらも30秒台に乗せてきた。
アントネッリはその後にアタックするも30秒716でラッセルのタイムは上回れず。
ハミルトンは31秒009。
そしてまたもラストアタックに賭けるレッドブルの両ドライバー。
角田は31秒228で暫定10位、Q3進出が微妙な状況に。

その後ハジャーが31秒271で角田に僅か届かず。

ガスリーが30秒643でまさかの3番手タイム、アルピーヌはフリー走行から好調さの片鱗は魅せていましたが・・・この大一番でこのタイムを出してくるとは・・・

フェルスタッペンは31秒019、サインツは30秒884でQ3進出を確実に。
片方駄目でももう片方が良い、ウィリアムズの好調の要因はここにある、サインツQ3進出。
ルクレールのラストアタックは30秒724とQ3進出も思ったよりタイムは伸びなかった。
ドゥーハンのラストアタックは角田のタイムに僅か0.017秒足りず、角田は何とかQ3へ。
Q2ではオコン・アロンソ・ヒュルケンベルグ・ハジャー・ドゥーハンの5名が敗退。
Q3
レッドブルの両ドライバーは2周履いて走った中古ソフトでファーストアタック。
角田は31秒637、フェルスタッペンはミスにより32秒057。
ルクレールのファーストアタックは30秒355。

ピアストリ30秒233、ノリス30秒396。

しかしマクラーレンは1周古いソフトタイヤでこのタイムです、恐ろしい・・・
さぁ、ラストアタック。

アントネッリ30秒213、ラッセル30秒009。
ハミルトンは30秒772でタイムは伸びず、ルクレールは30秒175でラッセルの後ろに付ける。

フェルスタッペンは30秒423、角田は31秒303とQ3進出者の中では唯一31秒を切れなかった。
これが今週のレッドブルのマシンの限界でしょう。
ガスリーは30秒216、アントネッリに僅か0.003秒届かなかったものの暫定4位に付けました。
ピアストリのラストアタックは29秒841、ラッセルのトップタイムを更新。

後ろからチームメイトノリスが来る、タイムは・・・30秒267・・・タイムが伸びていない。
ターン1でホイールスピンをしトラクションのかけ方を失敗してしまった、0.12秒のロス。
これによりまさかの6番手スタートが決定。
サインツは30秒680でハミルトンの前に付ける8番手。

ポールポジションはピアストリ、覚醒したか!?
ピアストリ予選克服か!?
今回ポールポジションを獲得したのはでピアストリです。
砂が散らかり、ミスを犯すドライバーが多くみられる中でピアストリは安定感を最後まで維持し続け見事2戦ぶりのポールを決めました。
マクラーレンはコーナリングも鋭く、脱出する際のトラクションの掛かりも良い。
他のマシンとの戦闘力の差は歴然です、今回もマクラーレンの強力さを見せつけられました。
フェラーリもラッセルを超えられはしなかったものの、フロアアップデートにより安定感が増した。
ルクレールは今季ベストリザルトの3番手です。
マクラ―レンとの差は少しずつではあるものの縮めてきているように思えます。
レッドブルは予選直前でウイングセッティングを変える等終始迷走気味でした。
本来であれば土曜セッションで改善が見受けられるのですが、今回はそれすらなかった。
そもそものマシンバランスがおかしいので、はっきり言ってQ3に来ていること自体が奇跡です。
F1 2025第4戦バーレーンGP、FP1・2 マクラーレン一強の予感、レッドブルは今回も初日苦戦か – アルボンノート
コメント