金曜セッションはフェラーリとマクラーレンが2強を予感させる走りを披露してくれました。
メルセデスとレッドブルといったトップチームはフロントが入ってくれずコーナーで苦戦気味。
そんな中低速コースが得意なRBが今のところ良いパフォーマンスを見せてくれています。
苦戦気味のトップ2チームがこのセッションでどこまで修正してくるかが注目されます。
FP3 苦戦していたトップ勢軒並み復活
金曜セッション終了後に雨が降ったため、路面のラバーが流されてしまいました。
これがラップタイムにどう影響するかが焦点でした。
がセッション開始直後、コースインをしてきたのはアストンマーティンのみ。
他のチームのドライバーは誰もピットから出てこない・・・
コース上には今年もオオトカゲが出現しました。
開始直後のアクシデント、レースコントロールはレッドフラッグを掲示します。
F1は生物との多様性も大事にするスポーツです(笑)。
オオトカゲのコース侵入は約10分間に渡り続き、漸くセッション再開。
最後のセッションは徹底した予選シミュレーションかと思っていましたが、ミディアムでのロングランが中心となりました。
ミディアムタイヤを履いた際のタイムはフェラーリが最もよかったです。
セッション後半からソフトタイヤを履いてコースインするドライバーが目立ってきました。
昨日まで苦戦気味だったレッドブルとメルセデスが軒並み復活してきました。
やはりトップ4は固そうです。
しかしこの2チームに共通することはリアが不安定でふらふらしていることが気がかりです。
ラッセルがブレーキをロックアップしてコースアウトしているのが目立つのも気がかりです。
トップタイムはノリスですが、なんと1分29秒台突入です。
2位のラッセルよりも約0.5秒も速い。
予選のポールラップの予想は1分29秒台と見ていましたが、もしかすると1分28秒に突入する可能性もありそうです。
しかしノリスを除いたドライバーの差は僅差なので、予選は一つのミスが命取り。
コースインさせるタイミングを間違えれば一発アウトの可能性だってあり得ます。
トラックエボリューションが強力な予選
シンガポールの予選は気温29℃、路面温度33℃でスタート。
今回もトラックエボリューションが良いので後出しが有利です。
フリー走行からあまり良くないザウバーとアルピーヌが真っ先にコースイン。
マクラーレンとフェラーリが1回目のアタック。
ノリスは1分30秒台で暫定トップ、ルクレールとフェルスタッペンが0.1秒落ちで続く。
サインツ・ピアストリ・ヒュルケンベルグが更に0.1秒落ちで続く。
コラピントが最初のアタックはミスし大きく出遅れる。
2回目のアタックはアルボンが1分30秒6、ノリスは中古ソフトにも関わらず1分30秒ジャストを記録しQ1トップで通過。
フェルスタッペンが1分30秒1で2位通過、ピアストリが30秒2で3位。
4位通過はハミルトン30秒3、5位にペレスが30秒6。
やはり金曜不調のチームが立て直してきました。
コラピントもその後30秒7でQ1通過を確定。
ルクレールはQ2進出を確定させたためか、アタックを取りやめ12位でQ1通過。
リカルドはタイム更新によりQ1敗退。
Q1敗退はザウバー2台とガスリー・ストロール・リカルドの5名です。
ザウバーはテールエンダーが定位置になってしまっている。
Q2はトラックエボリューションが本領発揮。
ノリスはいきなり30秒ジャストを記録、ルクレールは30秒2、ピアストリとヒュルケンベルグが30秒3。
Q3進出を確実にしたければ30秒前半のタイムを出すことが焦点になってきます。
角田とサインツは30秒5を記録。
しかしトラックエボリューションが強力なため、そのタイムではもう一度アタックを掛けてタイム向上を狙わないと危ない位置です。
メルセデスは他のチームのファーストアタックが終了後にコースイン。
ハミルトンがいきなり29秒9、ラッセルが30秒1。
いよいよタイムは29秒台に突入。
セカンドアタック、フェルスタッペンがハミルトンを大きく上回る29秒6!
暫定トップに立ちます。
しかしそれを阻止したのはまたしてもマクラーレン。
ピアストリが29秒640とフェルスタッペンを0.040秒上回りトップに立ちます。
その後ルクレールがアタックも29秒7と3位でQ2進出を確定。
ノリスは30秒ジャストで5位通過でしたが、余裕すら感じます。
サインツが6位、ヒュルケンベルグが7位通過とハースの調子が良いみたいです。
8位ラッセル、9位には角田が久しぶりのQ2通過、フリー走行を見ている限りでは厳しそうだったアストンもアロンソが10位通過。
ウィリアムズの2台がQ2敗退。
フリー走行では調子が良かっただけにアルボンは不満そうです。
コラピントは旧式のサスペンションフェアリングでよくやっています。
今回はペレスが13位でQ2敗退、路面温度が31℃まで低下しているのでその影響もあるのかも知れません。
ワンアタックに賭けるQ3
Q3開始直後にピアストリとヒュルケンベルグが真っ先にタイム計測。
ピアストリ30秒ジャスト、ヒュルケンベルグ30秒8。
アタックに入っているドライバーもいる中、サインツがアタックラップに入る手前最終コーナーでクラッシュ。
フェルスタッペンは直後にゴールライン通過もダブルイエローによりタイム抹消。
新品ソフトをセット潰してしまいました。
ノリスもアタック中セクター1・2とパープルセクターでしたがこれによりアタック取りやめ。
赤旗をはさんでセッション再開。
各チーム新品ソフトは1セットしか残っていないので、1アタックに全てを賭けます。
残り5分を切っても誰もコース上に出ようとしません。
ピアストリは最初にタイムを計測していたのでもう1セットの新品ソフトで再びアタック。
ミスが出るも29秒9を記録。
その後アタックを掛けてきたノリスが29秒525でタイムを更新。
ハミルトンがアタック、タイムは29秒841で暫定2位。
先ほどタイムを抹消されてしまったフェルスタッペンのラストアタック。
ポールタイム更新ならずも29秒728で2位、ラッセルは29秒867で4位を獲得。
サインツのクラッシュにより1台だけになったフェラーリのルクレール。
置きに入った走りになってしまいました、しかしトラックリミットを取られサインツ同様にノータイムになてしまいました。
勿体ないです。
ヒュルケンベルグは30秒1でなんと6番手タイムを獲得です、大健闘。
ノリスがポールポジション獲得、下馬評通りマクラーレンが圧倒しました。
ノリスは決勝も圧倒できるか?
今回のポールポジションはノリスが獲得しました。
マクラーレンのマシンは全体的にバランスが良く、コーナリングの速さ、トラクションの掛かり(リアの安定感)、ブレーキングスタビリティがかなり優れています。
シンガポールはとにかく予選順位なので、ピット戦略さえ間違えなければ抜かれるということは考えにくいです。
しかしセーフティカーの出動率も100%とある程度運の要素も絡んでくることもまた事実です。
RBの角田も今回は8位という結果ですが、前にはアロンソとヒュルケンベルグ。
後ろにはレースペースの良いフェラーリの2台がいることもあり、久々の1桁台のポジションですが、レースペースが良くないので厳しい戦いが予想されます。
フェラーリはフリーであれだけのパフォーマンスを見せていただけに勿体ない予選となりました。
抜きにくいコースですが。レースペースの良さを活かしてどれだけ挽回できるかが、この先のシーズンにおいても大きな意味を持つことになりそうです。
フェルスタッペンも優勝に望みが繋がる2位獲得。
金曜セッションよりマシンフィーリングは良くなっている、ターンインでフロントが入っていくようになりました。
スタートが良くないノリスを早めに抜いて、抑えにかかりたいところです。
金曜セッションはこちらから。
F1第18戦シンガポールGP FP1・2。フェラーリ・マクラーレン別次元の走り。 – アルボンノート (albonnote.com)
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