F1第18戦シンガポールGP FP1・2。フェラーリ・マクラーレン別次元の走り。

F1 2024シーズン

シンガポールGPが開幕しました。

低速コースが連続するこのコースではトラクションの掛かり方が何よりも重要。

前回のパフォーマンスを見ている限りでは、マクラーレンの一強を予感させるようなセッションになりそうです。

次いでフェラーリが速いと予想します。

マクラーレンよりも低速のパフォーマンスは劣っていますが、ストレートスピードで稼げる。

今回はストレートが速くてもあまり意味はありませんが。

メルセデスはどちらかというと高速コーナーで真価を発揮するマシンなので、今回は苦戦が予想されます。

アップデート情報

https://twitter.com/AlbertFabreg

ウィリアムズの2台はサスペンションフェアリングを分けてきました。

https://twitter.com/AlbertFabreg

アップデートパーツが入っているのはアルボンの方の様です。

付け根の部分に変更が加えられており、コラピントの旧型の方は、前の部分に湾曲が確認できます。

アルボンの方は湾曲が無くなり、付け根が前に張り出した形となりました。

前部分は平行になりました。

こうすることでサスペンションで受けられる気流の位置をより前にすることができ、フロアに向けてより多くの気流を流してくれます。

シンガポールはコーナリングが重要なので、それを更に強化してきたということです。

フェラーリもシンガポールに向けてフロントウイングをアップデートさせてきました。

まずアゼルバイジャン仕様との違いはフラップ最上段の中央部分に盛り上がりができていること。

これは単純にフロントでより多くダウンフォースを確保するためとみて良いでしょう。

グランドエフェクトになってからフロントウイングのフラップで気流を跳ね上げる事をあまり良しとしません。

跳ね上げすぎると気流を受け止めきれないからです。

それならばフラップでの跳ね上げをできるだけ抑え、サスペンションやサイドポッドを使って気流を受け止めた方が、現行マシンの場合はダウンフォースを多く確保できます。

前レギュレーションのバージボードの存在はやはり大きかったのです。

ノーズ先端も張り出してきたことにより、フロアダウンフォースの負圧をより強めようとする狙いがあります。

低速コースでは如何に速くフロアを機能させるかが重要です。

イタリアで入れた新フロアとの兼ね合いもあるはずです。

フェラーリのフロントウイングは翼端形状にも変更が加えられています。

翼端の接続部を内側に入れ込んできた形です。

接続部の幅も広がり、より強力なアウトウォッシュを発生すると同時に、

また、アップデートとは関係ありませんが、アストンマーティンのフロアです。

グランドエフェクトが使われていることもあり、他のカテゴリーのフロアと比べて明らかに複雑な構造です。

この部分のバランスが崩れるとパフォーマンスで大きく後れが生じることになります。

しかしそれと同時にチャレンジしないと速さを手に入れることができません。

非常に難しい部分なんだということを改めて感じさせられる写真です。

FP1マクラーレンは何か隠し持っている

FP1は路面が汚いのでここで出るタイムはあまり参考にならないので様子見のセッションです。

リアのトラクションが重要ということもあってか、各チームエアロレーキやフロービズを付けて走行しています。

ガスリーがいきなりピットでオーバーランしフェルスタッペンの通行の邪魔をしてしまいます。

先ずはハードタイヤを履くチームとミディアムタイヤを履くチームとで分かれました。

マクラーレンのノリスが速い。

やはりトラクションの掛かりが良いので立ち上がりが速いです。

立ち上がりの際もリアが滑らないというのも強みです、立ち上がりの際のリアタイヤは重要です。

今回のトップタイムはルクレール、フェラーリはやはり低速コースで強みを発揮しています。

マクラーレンのノリスは2位に甘んじていますが、まだ何かを隠し持っていそうな不気味な存在に感じます。

RBは低速コーナーが得意ということもあり、両ドライバー共に上々の立ち上がりです。

逆にメルセデスとレッドブルといったトップチームが少々苦戦気味の走りをしています。

低速サーキットはマシンパフォーマンスに差が出づらいですが、フロントが入らないと苦戦は必須です。

前述通り市街地コースのFP1は路面が汚いのでタイムはあまり参考にしない方が良いと思います。

ここからトラックエボリューションによりタイムがどんどん向上していくのでそのためには先ずは、走り込んで路面を綺麗にしていくことから始まります。

FP2 メルセデス・レッドブルは苦戦気味?

FP2では基本ロングランのプログラムを敢行するところですが、トラックポジションがやはり重要ということもあり、セッションの半分以上を一発のアタックに充てていました。

FP2を見る限りではメルセデスとレッドブルは今回苦戦を予感させる走りでした。

メルセデスは元々高速サーキット寄りのマシンですので、これは冒頭で予想した通りのパフォーマンスだと感じました。

しかしそれでももう少し速さがあると思っていましたが・・・

セッションのラストにはラッセルが自走はできるもののブレーキをロックさせウォールに突っ込んでしまいました。

レッドブルのRB20は低速コーナーでのパフォーマンスを改善したマシンの筈ですが、昨年のRB19同様相変わらずフロントの入りが良くありません。

トップチームが苦戦気味なので中団勢にもチャンスが出てくると思います。

そんな中良かったのはRB。

角田とリカルド共にマシンパフォーマンスは良いように感じます。

予選でも久々のQ3進出が視野に入ってくるレベルだと思います。

RBはセッティングを予選に全ぶりしているようで、ロングランのパフォーマンスはトップに対して約0.5秒以上の遅れを取っています。

レッドブルとメルセデスもロングランはやはりトップチームらしく速さがあります。

今回のRBはウィリアムズが直近のライバルになるであろうと感じました。

限られたアップデートの中で、マシンを確実に速くしてきているウィリアムズ。

元々は苦手だったはずのコーナリングがアップデートによって大きく改善。

アルボンとコラピントにアタックラップの差があるのは、経験値に加え前述のサスペンションフェアリングのアップデートが関係していると見ます。

後半戦に入ってから常にトップ10圏内での争いに加わっています。

なかでもフェラーリとマクラーレンは別次元の走りを披露しています。

この2台に関しては一発の速さは勿論、ロングランの速さもあります。

フェラーリは前述のフロントウイングのアップデートが上手く機能しているように見えます。

元々速かった低速でしたが、フロントが入ることによってコーナリングパフォーマンスに磨きがかかりました。

マクラーレンに比べてトラクションの掛かりが若干悪いか?

立ち上がりの際にリアが若干滑っていました。

アップデートを重ねてどのコースでも速さを発揮し始めているこの2チームのマシン。

ピアストリが若干遅れ気味ですが、ポール争いはこの2チームのドライバーに絞られてくるかと思います。

シンガポールのセッティング確認はこちらから。

F1第18戦シンガポールGP。持ち込まれたパーツ、セッティングの確認と予選決勝の展望 – アルボンノート (albonnote.com)

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