金曜セッションはレッドブルの復調を予感させるセッションでした。
しかもフェルスタッペンよりもペレスの方が状態が良さそう。
コンストラクター死守には好材料ですが逆にフェルスタッペンが心配。
ロングランもマクラーレンに対して劣っているので楽観的に取れる状態ではなさそうです。
フェラーリはルクレールがFP1でクラッシュもFP2では少ない走行時間の中でトップタイムをマークしました。
しかしアゼルバイジャンはトラックエボリューションが良く、土曜セッションで更なるタイムの向上が見られそうなのでこれも決してあてにできる要素ではありません。
レッドブル復調の要因は?
ここまでレッドブルのタイムが良さそうです。
その要因としては昨日の投稿でも説明した通り、フェラーリのディフューザーを真似たこと。
左右を分けたキール状にしたことによって、左右に流れるトンネルの流れを合流させるような形になったことで気流の抜けを良くしたのでしょう。
敏感過ぎるフロア内を通る気流の流れを良くしたことによって、このサーキットで必要なトラクションの掛かりを確保できたことが大きいと思います。
これによりコーナリングが速くなりました。
レッドブルは専用リアウイングを持っていない分、ストレートの伸びが悪いですが、今のところはコーナリングで貯金が作れている状況です。
FP3再び赤旗連発
セッション開始から数十分後、オコンのマシンがまたしてもコース上でストップしてしまいました。
アルピーヌ、ここまで全くいいところ無しです。
ここでも信頼性が見事に足を引っ張っています。
残り37分の所でセッションは再開されます。
しかしそのすぐ10分後、好調ベアマンが1コーナーでまさかのクラッシュを喫してしまいました。
ブレーキをロックさせたまま曲がろうとするも曲がり切れない、そう判断しランオフエリアに逃げようとしましたが間に合いませんでした。
若さゆえか・・・
これにより再び赤旗による中断に入ります。
しかしマシンはランオフエリア内で止まってくれたのでマシンの残骸を片付けおおよそ5分程度の中断で済みました。
この赤旗以降はセッションは順調に進行。
予選に向けて最後の練習です。
やはりトップ4が中団以降のマシンを付き離しています。
ノリス、ピアストリのマクラーレン勢とフェルスタッペンは勿論、今回はペレスも速いです。
ルクレールが残り5分でトップタイムを記録。
しかし残り1分半でトップを巻き返したのはラッセルです。
無線で色々と文句は言っているもののトップタイムを叩き出す辺りは流石と言ったところか?
しかしこのセッションではウィリアムズが8・9番手タイムをマーク。
アルボンは元々速さを持っていましたが、それ以上に前戦から代走を務めるコラピントの存在感が凄いです。
今回のタイムもアルボンに肉薄するという結果になりました。
今回はレッドブルの復調によって予選に関しては序列が分かりにくい状況となっています。
強いレッドブルが帰ってきたことで面白くなるので素直に嬉しく思います。
そこにストレートが速いウィリアムズとハースというアップデートで着実に速くなってきている、中団勢の存在が面白くしてくれるのではないでしょうか?
ノリスまさかのQ1落ち
アゼルバイジャンの予選は何度も言うようにトラックエボリューションが強烈。
どのタイミングでマシンをコースに出すかが非常に重要になってきます。
中団勢を中心に先ずはコースイン。
メルセデスの二人だけ何故かミディアムタイヤを履いてのコースインです。
皮むきでしょうか?
トップタイムはルクレールの1分42秒7
アルピーヌは両者でくっきりと明暗が分かれてしまいました。
オコンは予選でもトラブルが発生しアタックができませんでした。
一方のガスリーはトラックエボリューションの恩恵を活かして4位でQ2に進出。
ウィリアムズのコラピントとアルボン、ハースのヒュルケンベルグもトラックエボリューションの恩恵を受けて上位に付けQ2進出を確定させます。
アルボンに至ってはルクレールのすぐ後ろに付ける1分42秒8で2位に付けます。
そしてトラックエボリューションの割を食ってしまったのがリカルド。
惜しくも16番手でQ1敗退となりました。
そして衝撃的だったのはノリスがまさかのQ1敗退。
ラストアタックの際にイエローフラッグが出てしまい、計測ができなかったことが原因の様です。
不運ですが、アゼルバイジャンはいつどこでイエローが出るか分からないくらい、難しいコースです。
前述通りトラックエボリューションを狙って遅めに出るということはこういったリスクがあるということです。
前戦のパパイヤルールが響いてこなければいいのですが・・・
Q1ではオコン、ザウバー2台とリカルド、そしてまさかのノリスが敗退となりました。
チャンピオン候補の一角ノリスのQ1敗退は衝撃でした。
Q2もトラックエボリューションにより後出しのマシンが恩恵を受ける結果に。
セッション最初はフェラーリ2台がタイムを記録。
サインツ1分43秒3、ルクレール1分43秒4。
案の定トップチームが次々とタイムを塗り替えていきます。
角田は最初のアタックでQ3進出に僅かに届かない11番手タイム。
中団勢はやはりここが限界なのか?
その後もう一度アタックを仕掛け8位に乗せましたが、後続でアタックをしてきたドライバーにタイムを抜かされ12位でQ2敗退が決まりました。
トップタイムはフェルスタッペンの1分42秒042。
レッドブルの復活を本格的に予感させる走りでした。
残り5分でフェラーリ2台が再びクリーンエアーでアタックします。
まずサインツが暫定3位に付ける。
ルクレールはタイムを更新するも1分42秒056と僅かに届かなかった。
それでも2番手に付けてQ3進出を確定させました。
ウィリアムズはアルボンが1分42秒840でぎりぎりのQ3進出。
コラピントに至っては1分42秒473と暫定5番手でタイムを更新。
その後アタックしてきたアロンソによってタイムを更新されますが、それでも6番手は立派な結果です。
このドライバーに来年のシートが無いというのが本当に残念な話です。
Q2はストロール、ヒュルケンベルグ、ガスリー、角田、ベアマンが敗退となりました。
Q2敗退となりましたが、ベアマンはフリー走行からかなり面白い存在でした。
本当にこのままマグヌッセンの代わりをシーズン終了までやっていいのでは?
と感じさせる見事な走りでした。
やはりトップが1分42秒フラットを記録しているのに対して、中団は1秒以上タイムが遅くなってしまっている。
これではトップ争いには加われない、いつもは上位から下位まであまり差が無い予選ですが、今回はチームごとによってパフォーマンスの差が顕著に出ています。
ルクレール、連勝に向けポール獲得!
Q3、最初のアタックでルクレール、ピアストリ、サインツ、ラッセルの4名が1分41秒台に乗せてきました。
アストンのアロンソ、ウィリアムズの2台もここまで健闘していますが、トップ4相手ではやはりパフォーマンス的に太刀打ちができないか?
ラストアタックに向け各車続々とピットアウトする中、ウィリアムズのアルボンに異変です。
なんと、インダクションポッドのカバーの外し忘れで、ピットアウトして直ぐにコース脇で停まりました。
ウィリアムズ、チームが良い感じで来ているのにこういったミスは非常に勿体ないです。
ラストアタック、ピアストリ1分41秒6で惜しくも2番手確定。
サインツは1分41秒8で3番手。
その後アタックしていたルクレールは1分41秒3でタイム更新。
フェルスタッペンはタイム更新も6番手。
ペレスは4番手につけました。
今シーズン初めてフェルスタッペンに予選で勝ったのでは?
ペレスの間にラッセルが入り、ハミルトンはフェルスタッペンの後ろ7番手。
コラピントは9番手だったもののアルボンを予選で負かしました。
凄いドライバーです。
今回はルクレールがポールポジションを獲りました。
FP1のクラッシュで出遅れたもののその後見事に巻き返してのポール獲得です。
今シーズンのモナコ以来、アゼルバジャンでは4年連続のポール獲得です。
しかし決勝での優勝は1度もありません。
2番手にロングランのペースが良いマクラーレンのピアストリがいますが、3位に付けているチームメイトのサインツとうまく連携を取ってピアストリを抑えることが決勝の焦点になってきます。
上手くいけばノリスをポイントで逆転できる可能性もあるので、一気に畳みかけたいところです。
今回マクラーレンはピアストリ一人しかいませんのでフェラーリからチームプレーを仕掛けられると苦しい展開になると思います。
ピアストリがそれをどう対処するのかも注目点です。
一方今週期待されていたもののイマイチ予選で伸びなかったレッドブル。
ストレート区間で後れを取っています。
しかしこのコースはロングストレートでの追い抜きができるので、トップに付いて良ければ可能性はまだあります。
メルセデスはストレートが速いものの、ドラッグを削った分コーナリングで苦しんでいます。
金曜セッションはこちらから。
F1第17戦アゼルバイジャンGP FP1・2。レッドブル復調か?ルクレール連勝に向け発進 – アルボンノート (albonnote.com)
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