F1第14戦ベルギーGP。FP1・2。新たな基準となったマクラーレン、上々の滑り出し

F1 2024シーズン

ベルギーGPが開幕しました。

夏休み前最後のグランプリ、オコンのハース加入等ドライバーズマーケットに関して色々な動きがありました。

しかし一番の注目は、レッドブルグループのドライバーの去就でしょう。

このレースで、去就が決まるかもしれないペレス、彼はどうなってしまうのだろうか?

レッドブルの候補には角田も上がっているようですが、リカルドかローソンが本命の模様。

しかし、今のレッドブルに行く旨味というのは果たしてあるのだろうか?

ニューウェイが抜けてアップデートをイマイチ機能させることができていないマシン。

ホーナーによる選り好み・・・等。

これまでの実績を考えるとレッドブルがトップチームであることは間違いないと思いますが、この状態で果たしてトップチームと言える立場を維持し続けられるでしょうか?

レッドブルに行くという選択肢は、泥船に乗るのと同じような気がします。

アップデート情報、メルセデスの攻める姿勢

アップデートの成功により瞬く間にトップチームに返り咲いたメルセデス。

このスパでも積極的なアップデートが取り入れられました。

先ずはハロウイング。

ハロ周辺のアップデートが目立つ今年のF1。

ハロに直撃する気流が乱れ、リアセクションに向かう気流に及ぼす影響は大きそうです。

その気流の流れをテストするために、ハロの上部にはタフトが付けられています。

今シーズンのメルセデスはフロアアップデートも積極的に行っています。

フロアエッジの先端部分形状に変更が見られます。

先端部分に2つのフィンが出現。

私はこの形状の意図を単刀直入に言うとドラッグの減少と考えます。

これまでのエッジウイングだと、フロアから排出される気流がかなり上向きのアップウォッシュが発生してしまいます。

アップウォッシュが多ければ多いほどドラッグとなりストレートも伸びなくなり、リアセクションの気流も当然不安定になる。

この2つのフィンが意味するものは、排出される気流がアップウォッシュになるべくならないように、抑えつける働きをしていると考えられます。

エッジウイング後方にある凹みもお椀形状になり、アンダーカットに流れる気流をしっかり抑えつける役割が期待できます。

話は変わりますが私が理想としている速いマシンの特徴に圧力勾配が考えられたマシンという要素を挙げましたが、下記のマクラーレンの現行レギュレーションを使ったマシンで気流の流れを再現しているこの動画が中々面白いです。

2022年マシンと2023マシンはリアセクションの気流が乱れまくっている上、ドラッグも多いです。

しかし、2024年マシンはサイドポッド後方がスライダー形状になったことで、リアの乱流が一気に減り、アップウォッシュになっている気流もかなり減っています。

フロアエッジからの気流の抜き方にも注目してみると面白いです。

2022年のMCL37のフロアエッジは後ろ過ぎる上に、Zカットも小さい。

そのためアウトウォッシュが十分に発生せず、リアタイヤに排出した気流がもろにぶつかっているのが分かるかと思います。

2022・23年と苦しんでいたマクラーレンとメルセデスが、今年から(マクラーレンは昨年後半から)トップチームと呼べる躍進をしているという共通点も中々面白いですね。

FP1、フェルスタッペンが最速

FP1の開始です。

開始数分、何故かラ・スルス通過後にスピンするリカルド。

レッドブル昇格候補の一人がいきなりやらかす。

他のドライバーはミディアムタイヤを中心にアタック開始。

にも拘わらずフェルスタッペンはハードを履き、トップタイムをマーク。

続いて各車が入ったのはソフトタイヤでのアタックラップ。

ここでもフェルスタッペンは2位タイムをマークしたピアストリに対し、約0.5秒以上速いタイムをマーク。

ピアストリとのタイム比較をすると、意外にもストレートが速かったのは、ピアストリが駆るマクラーレン。

しかしコーナーではフェルスタッペンの方が速く、コーナーが多くなるセクター2では後続をかなり引き離す圧巻のパープルセクターを記録していました。

コーナリングはマクラーレンの方が速いと思っていたのですが・・・

3番手に付けてきたのは何とウィリアムズのアルボンです。

ウィリアムズは元々ロードラッグなマシンですがその効果は大きいです。

意外にもここでは伏兵的な存在になるかも知れません。

終盤には、各車ロングランに入りFP1は終了。

フェルスタッペンの復活を予感させるセッションとなりました。

肝心のペレスはルクレールとノリスの若いドライバーの間に割って入る7番手タイムをマーク。

今回はフェルスタッペンが圧倒的に速いだけにどう見られているのか?

フェルスタッペンは突き抜けていますが、メルセデス、マクラーレン、フェラーリの戦闘力の差は拮抗しているように見えます。

FP2、新たな基準となったマクラーレン

FP2は主にロングランの敢行。

https://twitter.com/AlbertFabreg

レッドブルに新型のリアウイングが導入されています。

フラップの面積を削ってドラッグの低減が主な理由です。

このドラッグを削った仕様は、フェラーリのフロントウイング同様に、イタリアのような超高速サーキットでも使われるだろうと考えられます。

因みに上記の写真の通りペレスは新型ウイングは導入されていません。

進退がかかっているのであれば、せめてフェルスタッペンと同じものを使わせてやればいいのに・・・

ロングランペースは、マクラーレン、フェラーリ、レッドブルの3チームが速いです。

最も速いのがピアストリの1分49秒4、そこにサインツ・ペレス・ルクレール・フェルスタッペン・ノリスが続くような形です。

ロングランに関してメルセデスは少し出遅れているような感じです。

FP1では速さを見せていたフェルスタッペンですが、ロングランはそこまでの速さが無いようです。

角田はペナルティにより予選を走る必要性が無いので、完全にレースに振ったセッティングと考えて良いと思います。

しかし、ストレートでのパフォーマンスを意識しすぎるせいか、セクター2が異常に遅いです。

これだとセクター1で前走車に接近できても、セクター2で大きく引き離されてしまいます。

今回最速ラップを刻んだのはマクラーレンのノリス。

FP1では1分43秒台だったタイムもFP2で1分42秒台前半になってきています。

最早最速ラップを刻むことが当たり前のようになってきたマクラーレン。

今シーズンはレッドブルに変わって、速さの基準となっています。

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