F1第12戦イギリスGP決勝リポート、ハミルトン荒天のレースを制し3年ぶり優勝。

F1 2024シーズン

土曜日の予選では、メルセデスが1-2を決め、完全にトップ争いに参加できるマシンになったことを証明しました。

前回のオーストリアでは、ノリスとフェルスタッペンの同士討ちを拾ってラッセルが勝利した形ですが、スタートダッシュさえ決まれば十分に優勝を狙える位置にいる。

しかし、天気は雨が降る予報、この雨がレース展開を左右することになります。

早速リポートしていきましょう。

雨に翻弄される?

スタートタイヤは周とオコンがソフトタイヤ、ペレスはピットスタートを選択しハードタイヤでレースを開始します。

レーススタート、ホールショットはポールポジションのラッセルが決める。

フェルスタッペンはノリスを抜き3位に浮上。

ガスリーは一周目でピットに戻りそのままリタイア。

ガスリーにとって今週は良く無い週末でした。

ルクレールはスタートダッシュを決め11位から9位に。

角田も13位から11位に浮上。

スタートで順位を落としたヒュルケンベルグ、ルクレールにも抜かれ順位は9位まで下がってしまいました。

9位スタートのアルボンもスタートに失敗し12位まで順位を落としています。

メルセデスの2台が速くレースをリードしていく。

3位フェルスタッペンは付いていくもDRS圏内からは外れてしまう。

ここで各チームに無線、もう10分後には雨が降り出すとのこと。

いや、もう少し後で降るかもしれない・・・

いつ降るか分からない雨、多くのチームがミディアムでのロングスティントを敢行することになります。

13周目、ソフトタイヤが限界を迎えた周がピットへ、タイヤはミディアム(2.9秒)。

14周目、ルクレールはハンガーストレートでストロールを追い抜き7位に浮上。

15周目、ペースの上がらないフェルスタッペンは、ハンガーストレートでマクラーレンのノリスに接近されます。

ストレートエンド、前に出たのはDRSを使ったノリス、3位に浮上です。

その2周後、17周目にはピアストリにも抜かれたフェルスタッペンは5位まで順位を落とす。

この辺りから随所で雨が降り始めます。

18周目、ハミルトンがラッセルを抜きレースリーダーに。

19周目、メルセデスとマクラーレンが団子状に連なっている。

雨はホームストレート付近で降っている模様、2.3コーナーでトップ集団がコースを飛び出す。

その隙をついてノリスはラッセルを抜き2位浮上。

20周目、ハミルトンを抜きトップに立ったノリス。

チームメイトピアストリもハミルトンを抜き今度はマクラーレンが1-2。

アロンソは9位から8位に、チームメイトのストロールを抜いていきます。

最初に動いたのは、ルクレール、ペレス、オコン、周の4名がインターミディエイトに変更。

しかしまだインターが適している路面ではなくペースが全くない、1周10秒以上のロスになっています。

フェラーリに続く戦略ミス、本当にルクレールを何だと思っているのか?(従う本人も悪いですが)

この状況を見てまた動いたのはオコン、22周目にインターを諦めミディアムに交換。

雨に翻弄されています。

随所に見られた雨は止み24周目にはDRSが解禁されます。

しかし、25周目にはまた雨が降り出す。

次周には雨が強まるもまだ入りません。

27周目、1-2体制を築いていたマクラーレン、2位ピアストリがトップのノリスに追いつきます。

フェルスタッペンとサインツはこのタイミングでピットインしインターに交換。

サインツの交換時間は2.9秒。

ヒュルケンベルグ(4.2秒)、ストロール(2.7秒)、リカルド(2.5秒)、ボッタス(4.8秒)もピットへ。

28周目に、トップノリスとメルセデス2台がピットへ、メルセデスはダブルストップを取ったのに対し、ピアストリはステイアウトを選択しました。

ノリス2.8秒、ハミルトン3.1秒、ラッセル3.3秒。

角田(4.6秒)、アルボン(9.2秒)、マグヌッセン(3.4秒)もこのタイミングで入りました。

ステイアウトしたピアストリ、スリックでは厳しい路面状況でロス。

29周目に漸く入ったピアストリ(3.5秒)、順位は6位まで落ち大損となりました。

ルクレール、ペレス、周は2度目のインターに交換です。こちらも大損。

33周目に漸くサインツに追いついたピアストリ。

34周目、上位を走るラッセルが突然のピットイン、どうした?

ウォーターポンプの問題でリタイアの様です。

母国GPなのに残念、ラッセル連勝ならず。

上位争い拮抗、一つのミスが命取りに

レースは終盤に突入。

25周目から降っていた雨は10周程度で止み、路面は乾きつつある。

どのタイミングで誰が動き始めるか・・・

38周目にマグヌッセンのソフト交換(3.3秒)をきっかけに続々ピットイン。

リカルドもソフトに(2.7秒)、ハミルトンも入る(2.9秒)ソフトに交換。

フェルスタッペンは何とハードタイヤでコースへ(2.2秒)この交換は如何に?

ボッタス(4.9秒)、角田も入りソフトに交換。

ピアストリ(3.3秒)、ルクレール(2.4秒)もソフトに交換。

出だしが良かっただけにピット戦略のせいでレースを台無しにされた2台。

ルクレールに至ってはここ3週ボロボロです。

フェラーリにポイントを取る気があるのか問いたいレベルで酷いです。

39周目に首位ノリスがピットへ、ピットアウトでハミルトンと競ることになりそう。

ノリス、ピットストップラインを僅かオーバーラン、これによりピットストップタイムは4.5秒とスローストップになってしまった。

ピットアウト、前にはハミルトンが・・・

ノリス、ここで痛恨のミスが出てしまった。

ノリスとハミルトンの差は2.1秒、1周若いタイヤを履くノリスが若干有利か?

後ろのフェルスタッペンもの前にいるノリスを猛追、こちらも差は2秒と迫ってきている。

ノリスとハミルトンとの差は中々縮まらない、しかし後ろのフェルスタッペンがハードタイヤでファステストを連発!

46周目にはフェルスタッペンとノリスの差は1.4秒まで迫ってきた。

38周目にソフトに換えた角田はタイヤが持たずペースが落ちていく。

それを追っていたアルボンがミディアムタイヤで追いつき遂に46周目に順位交代。

アルボンはスタート時の9位を取り戻した。

ノリスよりも0.5秒近く速いペースで走るフェルスタッペン。

47周目にはその差は1秒を切りました。

48周目。遂にハンガーストレートで順位が変わる。

フェルスタッペン2位浮上、ノリスは3位降格。

その勢いのままフェルスタッペンは首位ハミルトンをも追う。

残り4周、追いつくか?差は3.1秒です。

49周目・・・中々差が縮まらない、50周目・・・これでも縮まらない。

51周目、5位サインツがピットイン、プランFを敢行。

52周目・・・フェルスタッペン、差を1.4秒まで詰めるも追い上げもここまで。

ハミルトン、21年サウジアラビア以来3年ぶりの優勝です!

サインツもしっかりプランF遂行です。

ハミルトン号泣、各チームの今後の行方は?

21年、最後までフェルスタッペンとチャンピオン争いを続けたハミルトン。

しかし22年は優勝争いどころか入賞すら遠いものになってしまった。

チャンスはあったものの、チーム戦略でフイにされるときもありました。

今年限りでのメルセデスの離脱が決まり、チームはもうラッセルを中心に回っている。

ハミルトンの号泣ぶりをみると、勝てなかったこの3年間、色々と思うところがあるかもしれません。

通算104勝目、同一コースでの勝利数は9に伸び、シューマッハが記録していたマニクールでの8勝を塗り替えました。

3年ぶりの勝利が母国、メルセデス最終年での勝利というのも何か持っていると感じさせます。

しかし、今年の開幕時点は優勝がやっとだったメルセデスのマシンが、優勝争いの最前線に再び戻ってきた。

メルセデスのスタッフ、組織力は本当に凄みを感じます。

ラッセルはトラブルでのリタイアとなりましたが、これでメルセデス2連勝。

次のハンガリーもハミルトンは得意なコースと今チームは非常に良い流れが来ています。

この勢いは続くか?

マクラーレンはピット戦略で後手に回ってしまい、勝てるレースを落としてしまった。

ノリスのピットストップに関しては本人のミスなので、このミスを今後に生かしてもらいたい。

アップデートを通して、低速域のパフォーマンスも向上しているので、このマシンの戦闘力なら次のハンガリーにも期待が持てるでしょう。

レッドブルは今回もフェルスタッペンが一人で戦い続けていました。

ラストスティントでハードを要求したあたり、フェルスタッペンのレースに対する嗅覚は流石の一言です。

他のチームのマシンが戦闘力を伸ばし、以前の余裕はもうどこにもない中で、カギになるのはフェルスタッペンです。

フェラーリはこの3週間、散々な結果だったと思います。

スペインで入れた新型フロアも理解ができず機能させられなかった。

今回は結局旧型のイモラ使用での参戦でしたが、他のチームが力を伸ばしている中での足踏みです。

サスペンションはダウンフォースに耐え切れず高速区間でポーパシングを引き起こす、一部余計なドラッグを生み出しているとマシンの構造自体にも問題があります。

勿論マシンだけでなく、戦略もチグハグで取れるポイントを大量に落としてしまっています。

コンストラクターはまだ2位ですが、マクラーレンに数ポイント差まで迫られてしまいました。

このままの状態が続くとマクラーレンはおろか。メルセデスにも先行される可能性があるのでこのチームはもっと危機感を持つべきです。

今回はアップデートがかなり効果的に機能したハース、予選決勝も共に速く、今後のレースにも期待ができる今回のレースでした。

RBを追い抜くのも時間の問題になってきました。

F1を3週リアルタイムで視聴されていた方、大変お疲れ様でした。

1週空いて次はハンガリーです。

前半戦も残すはあと2戦、ここで良い結果を残して後半戦につなげられると良いと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました