2024年シーズン開幕!バーレーンGPのフリー走行と予選、気になったチームを振り返る

マシンアップデート分析

ついに2024年シーズンが開幕しました。

先週のバーレーンのプレシーズンテストでは走る時間帯も違う、チームによってプログラムも違うのであまり参考にはなりませんでしたが、ここで漸くはっきりする。

今回は気になったチームの今回用意されたマシンのフリー走行と予選を振り返っていきましょう。

アルピーヌは重症・・・

バーレーンテスト2024終了。それぞれのチームを振り返ってみる(第二弾) – アルボンノート (albonnote.com)

先ずは上記の記事でも触れましたが、プレシーズンテストから調子が良くなかったアルピーヌ。

その不調さはフリー走行から露呈しました。

曲がらない、止まらない、重量超過、メカニカルグリップ不足。は相変わらず。

このパフォーマンスの悪さはガスリー自身もグリッド最後尾の可能性もあると下記の記事で触れています。

最悪“ビリ争い”の可能性も……テスト不調のアルピーヌ、ドライバーたちが苦境を認める「でも前を向いて策を練らないと」(motorsport.com 日本版) – Yahoo!ニュース

今回アルピーヌはエンジンの排熱効率向上のため、ルーバーを広げました。

私の持論では、排熱を優先させれば空力が損なわれる。

逆に空力を優先させれば、排熱効率が悪くなる。

信頼性が低いルノー製なので仕方ないとは思いますが、これがパフォーマンスにどう影響するでしょうか?

今年のアルピーヌといえば幅広のノーズ。

ノーズ下の空気の流量確保のために薄く作られていたのですが、クラッシュテストで不合格。

合格するためにノーズを従来より厚くせざるを得なかった。

重量超過の原因はそこにあると考えます。

そうしたことで重量バランスが狂ってしまった。

フロントが重くなってしまったことで応答性が悪くなった(曲がらない)と考えられます。

フリー走行はおろか予選でも他チームに全く歯が立たずテールエンダー。

重量超過のハンデは相当重いと思います。

アルピーヌは重症・・・どころでは済まなそう・・・。

しばらくは最下位争いをすることになりそうです。

テストが順調だったRBは・・・

今度はテストから順調そうに見えるRB

フリー走行ではFP1からリカルドがいきなりトップタイムを記録。

予選でも角田が11番手だったとは言え僅か0.007秒差の僅差だった。

決勝も楽しみなセッションとなりました。

新しいマシンのフロントサスペンションはRB19から多く引き継がれていることが分かります。

昨年のAT04との一番の違いはモノコック下面に角度が付いたこと(黄色矢印)

この部分もRB19の構造にかなり近づいていると思います。

モノコック形状が逆三角形になればフロントから流れてくる気流を左右に切り分けられる。

そうすることで左右均等にフロアフェンスに向けて気流を流そうとすることができます。

このマシンを見てて思うことはやはりノーズ(フロントウイング)が高い。

フロアフェンスをRB19と同じ形にしているので、フロアに向けて多く気流を流してグランドエフェクトを強めたい。

こうすればフロア全体のダウンフォースは多いですが、どうしても前面投影面積が広くなるのでドラッグが多い。(トップスピードについては後述)

それだけではなく、ノーズが高い分フロント側のダウンフォースのが不足するのでフロントの入りが悪くなる。

同じフロントの入りが悪いアルピーヌとはまた違った形です。

予選は拮抗

予選ですが、フェルスタッペンが危なげなくポール。

テストでフェラーリとの予選ペースの差が、0.22秒差

今回のフェルスタッペンとルクレールとの差が0.228秒差とほぼ分析通りでした。

FORMULA DATA ANALYSIS (Formula 1 Tech/Telemetry)(@fdataanalysis)

予選時のトップスピードのデータです。

RBは前述の通りノーズが高く前面投影面積が広いのでドラッグが多い。

同じPUを積んでいるはずのレッドブルよりも5km/hも遅い。

昨年のレッドブルはDRS使用時のストレート伸びが尋常ではなかった。

アッパーフラップの面積が大きさも関わってくるとは思いますが・・・

対してメルセデスPUはワースト3独占・・・非力さは残念ながら今年も健在の様です。

ウィリアムズだけは相変わらず例外ですが・・・

フェラーリPU勢のパワーは相変わらず強力。

セッティングによる最高速の違いはもちろんあるとは思いますが、今回はザウバーが本家フェラーリを凌ぐ形となりました。

F1 Tempo(@f1_tempo_)X (twitter.com)

コーナリングの基本といえばスローインファスト。

フェルスタッペンは他のドライバーよりも早くアクセルを抜いていて脱出も速い。

ターン1~3はフェルスタッペンが圧倒的すぎでした。

F1 Tempo(@f1_tempo_)X (twitter.com)

しかし・・・それ以外を見てみると圧倒的というほどでもなく、むしろルクレールの方が上でした。

それでもターン1~3で作ったアドバンテージが大きすぎて取り返すことができなかったということでしょう。

とはいえ今回の予選を見ていても差が拮抗している。

セッティングを間違えるとトップチームであってもQ3に進めない可能性すらある。

マシンの外側を見てもレッドブルのコピーをしているマシンが多いです。

どこで差を付ければ良いのか。

その答えは内部構造にあるのではないかと思います。

この部分に関してはまだ完全にレッドブルを模倣できているチームはほぼいないと思います。

シーズンが進んでいけばマシンが吊るされる機会は絶対にあると思うので、そこで内部構造が少しずつ明らかになっていくはずです。

いよいよ今日が開幕戦の決勝。

結果はどうなるか見てみましょう。

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