第5戦中国GP。持ち込まれたパーツ、セッティングの確認と予選決勝の展望

マシンアップデート分析

早いもので前戦の鈴鹿から2週間経過してしまいました。

この間にも、アロンソがアストンマーティンと新たに2年契約を結んだこと。

ハミルトンの弟、ニコラスがギャンブル依存症に陥っていたこと。

依然熾烈なシート争いなど

話題の尽きない2週間だったと思います。

今週はまだまだ続いているアジアラウンド、2019年以来5年ぶりの開催となる中国です。

2019年のレースはF1が始まって1000回目の節目のレース。

私事で大変恐縮なのですが、中国GPにいった事すらないのに・・・

何故か2019年の中国GPのパンフレットを持っています(笑)。

理由につきましては、鈴鹿の旅行記で紹介させて頂いた

みんなでF1トモダチ

というF1ファンの集まるオフ会で頂いたものです。

厳密に言うと景品を賭けたじゃんけん大会で手に入れたものになります。

1000回目の記念のグランプリということで大事に取っておけば何かしら価値が付きそうな気が・・・(笑)。

ということで早速アップデートされたパーツとセッティングの確認をしていきましょう。

コース情報

まず、コース情報を確認していくと、基本的にF1以外で使われることはそうないので、グリップレベルは低め。

最初のフリー走行では、滑る路面にかなり苦戦しそうです。

しかし今回は今シーズン初のスプリントレースが入っているため、フリー走行でスプリント予選に向けて合わせていかないといけないというかなり難しいセッションになりそうです。

しかしその分」トラックエボリューションはかなり高め。

予選では後でタイムを出す形の方が圧倒的に有利です。

そうなると上位勢は中々出てこないでしょうし、結局下位チームが先に走らざるを得なくなる状況になることが十分に考えられます。

かといって上位陣もウカウカできるような状況ではなく、遅く出ていく分トラフィックや黄旗によるセッション中断には気を付けなければなりません。

ただ、下位チームにとっては先に走らされる分予選はきつくなってくるでしょう・・・

それにしても上位陣が有利になることが必然のこのサーキットでスプリントというフォーマットを開催するのはどうなのか?

ストップ&ゴーサーキットだけあってブレーキの使用率は高めです。

引用元 https://twitter.com/AlbertFabrega

5年ぶりの開催とあって舗装をし直した・・・

画像を見た感じかのように思えますが、実は路面にアスファルトやタールを塗っただけという粗末な形になっています。

つまり舗装しましたよという単なる見せかけです。

中国GP・・・大丈夫ですかね?

各チームのセッティング

それではここから各チームのセッティングを見ていきましょう。

引用元 https://twitter.com/AlbertFabrega
引用元 https://twitter.com/AlbertFabrega

今回はストレートがかなり長い区間があるので、全体的に見て、

ミドルダウンフォース~ミドル&ローダウンフォース仕様なのかと思います。

とにかくストレートが長い上海では、ストレートの伸びが良いレッドブルが相変わらず有利になりそうです。

全開の鈴鹿の予選では好結果を残したマクラーレンはこのサーキットでは若干苦戦するかもしれません。

ロングストレートに入るまでにアドバンテージをどれだけ作れるかがカギになるはずです。

ウィリアムズがストレートの伸びが良いのでここでは伏兵的存在になるかもしれません。

ただウィリアムズはリアの不安定さとスペアカーが無いという不安要素が未だに付きまとっているので、ドライバーが乗りこなせるかと、コーナーの多い前半がポイントになりそうです。

RBはオーストラリアに続き薄めのリアウイングを持ち込んできました。

ドラッギーなチームはどうしてもストレートのトップスピードの対策として、ドラッグの影響が小さい薄めのウイングを持ち込みますが、ダウンフォースが少ない分タイヤに掛かる負荷は大きくなります。

引用元 https://twitter.com/AlbertFabrega

アルピーヌはフロアサイドにアップデートを取り入れてきました。

2022年に流行ったようなソリューションです。

ディフューザーに向けて空気を流すことで、リアの安定化を図りたい。

しかし、この形にする分、フロアカーテンが弱まる可能性があるので、リアに向けた空力処理を考えるのが今後の課題になるはず。

リアウイングを見ても、ストレートが伸びない分フラップを薄めにして対処しているので、ウィリアムズ同様、前半でいかにロスを少なくするかがポイントです。

鈴鹿で入れた軽量化のフロントウイングの影響でフロントの入りが若干良くなっているものの(1・2コーナーのタイム計測の結果が良かったため)

トップチームにはまだまだ及ばないレベルでしょう。

オコンも予選で2戦連続Q2進出と開幕時ほど酷くはならないと思いますが、苦戦は暫く続きそうです。

RBの今後の脅威的存在、ハース・ザウバー

3戦目オーストラリアと前戦日本で2戦連続入賞を記録した角田。

しかし、RBにとって脅威的な存在が迫っています。

見出しの通り、ハースとザウバーの存在です。

ハースは小松さんが新代表になってから戦略面でかなり厄介な存在になってきています。

昨年まで酷かったタイヤのデグラも今年は劇的に改善。

デグラが良くなったことでレース中の計算が立つようになった。

そうなると戦略を上手く生かせば入賞も可能な位置に毎戦付けれているというのが今のハースの現状です。

お決まりのように戦略ミスをしてポイントを逃すことが多々あるRBにとって戦略的な意味でハースは怖い存在です。

続いて紹介するザウバーはオーストラリアではフロントウイングを、日本GPではフロアフェンスにアップデートを入れてきました。

引用元 https://twitter.com/AlbertFabrega

フロントウイングは全体的にアウトウォッシュを促進させるような形になりました。

この2戦でザウバーはフロントの乱流を外に追いやりリアに流さない機構を取り入れた、リアの安定化を徹底的に考えたアップデートだと思います

引用元 https://twitter.com/AlbertFabrega

フロアフェンスを他チーム同様に大きくしました。

フロアトンネルに取り込める空気量が増えることで、フロアダウンフォースは増える。

フロアダウンフォースの向上はリアの安定性向上に繋がる。

リアセクションが欠点だったザウバーが漸くトップチームのソリューションを取り入れてきました。

といっても、構造的に中途半端なところが多くまだまだ発展途上といえる所ですが、今年のザウバーC44は昨年のアルファタウリのAT04のようにアップデートを通じて速くなるポテンシャルを十分に持っているマシンだと思います。

予算制限があるため一発のアップデートが重要ですが、その一発を当てた時このザウバーC44は大化けする可能性を秘めているマシンでもあります。

今年は毎度のようにピットストップでミスを犯しているザウバーですが、アップデートが決まって、多少のピットストップのミスも気にならないくらい速くなってくるとRBにとって脅威になるはずです。

ということでマシンのポテンシャル的に驚異的な存在であるザウバーの紹介でした。

今回中国で行われるスプリント予選もトップから最下位までのタイム差が思っているほど開いていないので、一発のミスが命取りになってくるはずです。

今回もレッドブルの独走を許すのか。

それとも待ったをかけられるチームが出てくるのか。

どうなるか見てみましょう。

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