第7戦エミリアロマーニャGP決勝、ノリス怒涛の追い上げ、フェルスタッペン薄氷の5勝目

F1 2024シーズン

エミリア・ロマーニャGPが終了しました。

ヨーロッパラウンドの決勝は基本夜10時からなので見やすい時間帯なのが良いです。

セーフティーカーさえなければですが・・・それと明日の仕事の事も考えなければですが。

今回の決勝もマクラーレンとレッドブルによるトップ争いでした。

眠気が覚めるような終盤の攻防にはとても興奮しました。

皆さんは今回のレース、どの様な感想をお持ちでしょうか?

早速ですがレースを振り返っていきましょう。

スタートから動きが

トラックポジションが重要なイモラサーキット。

上の順位でフィニッシュしたければスタートを成功させて前に出たい。

ペレス・周・サージェントがハードスタート。

ガスリーとアロンソはソフトタイヤを。

尚アロンソはピットスタートを選択。

レーススタートはフェルスタッペンがホールショットを決める。

入賞圏内の順位では早速動きが。

7位スタートの角田はハミルトンとヒュルケンベルグに抜かれ9位転落。

今シーズンのRBはスタートが良くない。

ローンチが足を引っ張っていると考えられるので何とかならないものか。

逆に10位スタートのヒュルケンベルグは8位にジャンプアップに成功。

無線からもスタートが上手くいったと言うことが伺えます。

5周目を過ぎたあたりからメルセデスのラッセルがトップ勢から後れを取り始める。

ヒュルケンベルグも前を走るハミルトンに付いていけてない。

8周目にアロンソが最も早いピットイン。ソフトからハードへ。

アルボン、ガスリー、ボッタスが9周目にピットへ入る。

しかしアルボンが突然スローダウン。

タイヤがしっかりとはまっていなかったようです。

スロー走行のままもう一度ピットに戻ります。

ピットワークが勝負を分ける

12周目にリカルドピットイン。タイムは2.7秒。

RBにしては少し遅いタイムです。

次周に角田がピットに、タイムは2.3秒。RBとしては若干平均より早いタイムです。

これでヒュルケンベルグのアンダーカットを狙いに行きます。作戦は上手くいくか?

その次の周にヒュルケンベルグがピットに入ってきた。

タイムは・・・2.5秒。鈴鹿でピットストップタイムを測った時のハースの平均タイムは約2.4秒

僅かに平均より遅い。

ピットレーン出口で角田とヒュルケンベルグがサイドバイサイドで並ぶ。

角田が僅かに速かった、アンダーカット成功。

ヒュルケンベルグは残念ながらスタートでのアドバンテージを活かせなかった。

コンマ0.1秒が勝負を分ける世界、序盤から魅せてくれます。

22周目のラッセルのピットインを皮切りに上位陣は続々とピットイン。

23周目はノリスが、24周目にはピアストリが入る。

ピアストリのピットストップタイムは2.2秒。マクラーレンのピットワークも早いです。

ピットインにより7位に落ちたノリスは24周目にペレスをオーバーテイク。

20周を過ぎたあたりからペレスのペースが悪くなり順位もずるずると落としていく。

続々とピットに入っているのに対し、ハードスタートのペレスはロングスティントでタイヤを引っ張る。

しかしリバッツァで痛恨のコースアウト。

やはりセッティング変更に対応ができていないか。

フェルスタッペンとペレスの違いはやはりここにあるか。

25周目にはフェルスタッペンが、26周目にはルクレールがそれぞれピットイン。

この周に角田はハードスタート勢を抜きあぐねていたが、漸くサージェントを捉えて12位。

27周目にはピットインにより6位になったルクレールがペレスをパス。

ルクレールの後ろにいたピアストリもペレスをオーバーテイク。

ハードスタートとはいえペレスはずるずると順位を落とす苦しい展開。

28周目にはサインツとハミルトンがピットイン。

ハミルトンはピットイン前にアクエ・ミネラリでミスを犯す。

アップデートで好感触を得ていたものの中々乗りこなせず苦しいレースが続く。

サインツのピットストップタイムは2.7秒。

フェラーリにしては遅いタイムです。

フェラーリはピットに入るタイミングが少し遅かったように思えます。

ミディアムではペースが良かったフェラーリですがハードのペースがどうにも上がらない。

ダウンフォースをつけすぎたことでドラッギーになってしまったか?

ダウンフォース量は最も多いのですが、多すぎるせいでタイヤに対して優しすぎたのでハードタイヤを機能させることができなかったのではないかと考えます。

ストレートの伸びがあまりよくありませんでした。

初日のレッドブルのような症状が現れています。

37周目にハミルトンがペレスを抜き7位に、次周にペレスが漸くピットイン。

新品ソフトを1セット残していましたが選択したのはミディアム。

11位に転落したがここからどこまで巻き返してくるか。

同じ周にはミディアムをずっと引っ張り続けてきたストロールがピットに入ってきた。

アストンはミディアムのデグラが殆どないのでここまで引っ張ることができたのはないでしょうか。

13位に落ちたストロールもどこまで巻き返せるか。

角田にとって気がかりな存在のマグヌッセンもここでピットイン。

角田にとっても取り敢えず一安心です。

39周目にミディアムを履いたペレスがリカルドを抜き10位。

早速巻き返しにかかる。

41周目にヒュルケンベルグ、42周目には角田を抜き8位まで盛り返した。

47周目にストロールがヒュルケンベルグを抜き入賞圏内の10位に突入。

63周のレースはいよいよ終盤に突入します。

ノリス怒涛の追い上げ、逃げるフェルスタッペン

3位ルクレールは、2位ノリスの背中を淡々と追い、42周目にはDRS圏内の1秒以内まで差を詰める。

捉えられるのは時間の問題か・・・

射程圏内に捉えようとしたその時、バリアンテ・アルタで痛恨のオーバーラン。

これによりルクレールはノリスから大きく後れを取ることになる。

攻めた結果かも知れませんが、2位が見えていただけに非常に勿体ないシーンでした。

ここ数戦不甲斐ないレースが続くストロール。

51周目に角田を捉え9位に浮上。

ミディアムを引っ張て来たのでハードがフレッシュな状態です。

アロンソが沈んでいる時はストロールの活躍が重要になります。

53周目にラッセルが2度目のピットイン。

後ろにいるペレスとはかなりの差が開いている、プランFか?

ここまで誰一人とリタイアしていなかったレースですが56周目、アルボンがマシンを止めてしまいリタイア・・・

つい先日契約更新を発表したアルボン。

ウィリアムズもここ数戦苦しいレースが続きます。

クラッシュの修理による予算制限の圧迫もあり財政的にも厳しい状態。

ここが正念場です。

今回も無線で不満を訴えるフェルスタッペン。

ルクレールのミスにより後続を引き離すことができたノリスは一気にスパートをかけます。

ここから怒涛の追い上げの始まりです。

果たして間に合うのか!?

フェルスタッペンの無線からも焦りを感じますね。

ノリスとフェルスタッペンとの差は周回を追うごとに縮まっていきます。

6秒以上あった差は5秒…4秒…3秒と…

フェルスタッペンはまたしてもノリスに抜かされてしまうのか・・・。

57周目ノリスはフェルスタッペンとの差を遂に1.5秒差まで詰め寄る。

DRS圏内に入れば勝算は十分にある。

しかしここから粘るフェルスタッペン、ペースアップし二人の差は縮まらない。

61周目の時点でバッテリーの残量がフェルスタッペン30%、ノリスは倍の60%

これはノリスが俄然有利か?一周でも早くDRS圏内に入り追いついておきたい。

しかしまだまだ粘るフェルスタッペン。

ノリスを中々DRS圏内に入れさせません。

62周目の時点で二人の差は1.2秒、DRS圏内に入れなかったノリス。

ファイナルラップまでに追いつきたい。

そして迎えたファイナルラップ。

しかしここでもDRS圏内に入れなかった。

ノリス怒涛の追い上げもここまで、白熱した首位攻防戦はフェルスタッペンが僅か0.725秒差で制しました。

マイアミでの敗戦をきっちりとやり返しました。

フェルスタッペン薄氷の勝利で今シーズン5勝目です。

レッドブルと僅差のマクラーレン、2勝目は近い

ルクレールはノリスに追いついたと思っていたのですが、どうやらフェルスタッペンにスパートをかけるためにマネージメントをしていたようです。

今回も3位表彰台には乗れましたが、フェラーリはまだまだアップデートに対してのセッティングを詰めることができていないように見えます。

タイヤ負荷が少ない分、若干ダウンフォースを削り気味にするのが正解だったか。

削り気味にしてハードタイヤにある程度攻撃を加えて機能させるべきだったのか。

RBはずるずる順位を落としながらも角田が何とか10位入賞。

今回はスタートが全てだったかも知れませんね。

課題はスタートとストレートの伸びの悪さ。

ストレートの伸びは以前から触れているように、フロントウイング(ノーズの高さ)をずっと訴えているんですが・・・

一体いつになったら改善するのか・・・

今回は惜しくも2位だったノリス。

圧倒的なレースがここ最近続いていたので今回は面白いレースでした。

最早レッドブルとマクラーレンの差は殆どありません。

この先フェルスタッペンが余裕で勝つということは、少なくなってくるはずです。

コース特性によってはマクラーレンの方が速いはずです。

フェラーリのアップデートは機能させることができればこの2チームにだって匹敵するはずです。

入れた以上は優勝争いに絡んで貰いたいというのがティフォシの何よりの願いです。

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