F1も今週はお休みですので今回は市販車の分析をしていきたいと思います。
今回はポルシェの分析をしていきます。
皆さんはポルシェという車種を聞いてどんなイメージを持ちますか?
成功者が乗るイメージ、スポーツカーが好きな人が乗る、フェラーリのライバルというイメージを上げられる方がいらっしゃるかと思います。
私個人の感想としては耐久王と呼ばれているイメージが強い車種だと思っています。
耐久王という異名は一体どこから来ているのか?
今回はその所以は勿論、性能や各モデルについても解説していきます。
耐久王の所以
冒頭でも触れましたが、ポルシェには耐久王という別名があります。
この別名が付いたのは一体何故なのか?
皆さんはル・マンというレースをご存じですか?
ル・マンとはフランスのサルト・サーキットで行われる24時間耐久レースの事を指します。
F1のモナコグランプリ、インディ500と並び世界3大レースの一つとして知られています。
ポルシェは、このル・マン24時間レースで最多優勝を記録している自動車メーカーです。
ル・マンは91回も開催されており、ポルシェは19回優勝と二番目に優勝回数が多いアウディの13回を大きく上回っています。
ライバルと目されているフェラーリは歴代3位の10回という記録。
フェラーリは昨年ル・マンを制覇しています。
24時間レースとだけあって走り切るためには、当然車が頑丈でなくてはいけない(信頼性の高さ)。
このレースで最多優勝を誇る辺り、いかにポルシェの車が壊れにくいかを示していると思います。
歴代の優勝車種を見てみると
ガルフカラーのポルシェ917をイメージされる方も多いのでは?
ロマンズカラーが印象的なポルシェ962。
そしてハイブリッドが導入されたポルシェ919ハイブリッド
と名車が多いです。
そして、そのル・マンが今週の6月15日~16日にかけて決勝レースが開催されます。
月曜日から既にテスト走行が始まっているようなので、気になる方は、下記のサイトで確認してみて下さい。
2024年ル・マン24時間の詳細スケジュール発表。ハイパーポール進出は各クラス8台、スタートは16時 | ル・マン/WEC | autosport web (as-web.jp)
本当に壊れにくいの?
ポルシェは輸入車の中でも故障率がダントツで低く、その故障率の低さは日本車に匹敵するというレベルだと言われています。
その理由の一つとしてエンジン性能が高く、高性能な水冷エンジンを採用していることが挙げられます。
しかし、ポルシェを所有しているという私の知人の話によると、「いや、そんなことないよ。年一でどっかしら故障が出るよ」
という話も伺っています。
日本はポルシェが生産されているドイツとは違い、高温多湿の地域なので、車の保管状況などによっても違いは当然出ると思います。
先ほど故障が起きにくい理由の一つとして、高性能な水冷エンジンという話を持ち出しましたが、そのエンジンを維持するためにはどのくらいの費用が掛かるのでしょうか?
先ず、12ヶ月点検を行った場合の話です。皆さんは12ヶ月点検は行っていますか?
特に問題が無ければ費用は数万程度で済むのが普通かと思います。
ところがポルシェの場合はこの点検を行っただけで約数十万の整備費用を取られるという話を聞いています。
ある知人が、パナメーラを12ヶ月点検に出し数万程度で済むと思っていた所、約23万を請求されて驚いた、と話していました。とてもじゃないけど維持できない、と手放すことを決めたそうです・・・
ポルシェはスーパーカーという位置づけではありませんが、かかる費用はスーパーカー並みであることは覚悟しておくべきです。
エンジンオイルについてですがポルシェの場合、量と交換方法が独特です。
ポルシェの場合先ず、エンジンオイルの量を測るレベルゲージが存在しません。
オイル残量の確認を運転席のメーターから確認することができるそうですが、オイルの温度が規定まで達していないと点検画面がメーターにすら映し出されないそうです。
エンジンオイルの抜けが悪い時にアイドリングをしてエンジンを温めて抜けをよくする、という要領で行う必要があるみたいです。
そしてポルシェのエンジンオイルの量は一般の車の倍以上入ります。
量にして約8リットル。
私が以前乗っていた、BMWのF30 3シリーズのエンジンオイルの量が4リットル。
そして現在乗っている、M4F82 のエンジンオイルの量が6.5リットル。
ポルシェのエンジンオイル交換は、他の車両よりもコストが掛かることを理解しておきましょう。
今の時代、ロングライフオイルというものも出てきてはいますが、オイルは劣化するもの。
人間でいう血液と同等だと考えていますので、決まった期間にエンジンオイルを交換することが大事です。
ポルシェのエンジンの循環方式はレーシングカーのエンジンに近い為少し特殊です。
つきましては以前の投稿でも触れましたのでこちらをご覧下さい。
ウェットサンプとドライサンプ オイル循環方式の違いによるメリットデメリット – アルボンノート (albonnote.com)
豆知識・歴代911モデルの見分け方。
近年ポルシェはカイエンやパナメーラといったSUVや4ドアモデルといった分野にも進出しています。
しかし、ポルシェといったらやはり911でしょう。
初代の911→二代目930→三代目964→四代目993→五代目996→六代目997→七代目991→八代目992
と911モデルはこんなにもマイナーチェンジを繰り返しています。
勿論マイナーチェンジを通してデザインも微妙に変化し続けています。
さて、それを見分けるにはどうしたら良いのか?
今回は個人的見解も合わせて紹介していきたいと思います。
先ずは初代911
ポルシェといえば特徴的な丸目です。
今時このモデルが走っていることなんてあるんですかね?
残念ながら私はこのモデルのものは見たことがありません。
続いて2代目の930
現代の形に若干近づきました。
テールランプは現行モデルよりもかなり低い位置にあります。
3代目964
個人的にぱっと見一番分かりづらいのが930と964モデルの見分け方だと思っています。
強いて言うならバンパーの張り出しが若干引っ込んだくらいか?
テールランプはハザードランプと一体化になりました。
930と964モデルといえば湾岸ミッドナイトとでも有名になったブラックバードが代表的でしょう。
続いて4代目の993
こちらは911最後の空冷エンジンのモデルとなっています。
前期型の964と違い丸目のヘッドライトの突き出しが無くなり、フロントは全体的にシュッとし、コンパクトにまとめ上げられた印象です。
テールランプは964と比べてあまり変化はありません。
930と964とは違いフロント部分を見れば見分けが付くレベルです。
五代目の996モデルの見分けが最も簡単です。
911といえば伝統的な丸目型ヘッドライトが特徴的でしたが、996モデルは唯一丸目のヘッドライトが採用されなかったモデルです。
この形はいわゆる”涙型”ヘッドライトと呼ばれました。
このモデルからエンジンは水冷式が採用されるようになりました。
リアのテールランプもこれまでの形を残しつつ少し新しくなりました。
低い位置にあったテールランプも高くなりました。
996はデザイン面で転換期を迎えたモデルとも言えます。
続いて6代目997モデル
前期型996で採用されていた涙型ヘッドライトは不評だったため1代で終了。
再び伝統的な丸目型ヘッドライトに戻っています。
997の辺りから少しずつ現行モデルの形に近づいていきます。
バンパーの形は996を踏襲した形です。
そしてリアのテールランプに大分変化が見られます。
これまでトランクから両端まで繋がっていたテールランプは、左右の端のみとなりました。
過去のモデルと見比べてみてもここが一番の違いになります。
続いて7代目991
バンパーの形に変更が加えられ、現行モデルにかなり近づいた形になりました。
997では途中で切れていたテールランプでしたが、991で再び復活。
しかしトランクから伸びている部分はかなり細くなりました。
両端の幅のみ違いこれは997の形状を受け継いだ形になっています。
そして最後に現行モデルの8代目992
ぱっと見991モデルと殆ど違いが見られませんが、これには見分け方があります。
まず一つはボンネット形状。
991のボンネットの切れ目は、丸くなっていますが、992のボンネットの形状は完全に四角くなっています。
そしてもう一つ、これはヘッドライトを点灯させてみると光り方が違います。
テールランプは、ランプの太さが端から端まで全く同じになりました。
しかし、過去のモデルと比べるとかなり細くなりコンパクトにまとめ上げられたデザインになっています。
以上が歴代911モデルの見分け方になります。
他にも見分け方があるという方、是非問い合わせの方にご連絡ください。
値段、性能共に十分なのにスーパーカーじゃない?
ポルシェは走行性能、値段と共にスーパーカークラスのはずなのに、何故か昔からスーパーカーとしては扱われていません。
一体何故なのか?
またポルシェ911シリーズを引き合いに出して考えてみましょう。
911の定員は何人でしょうか?4人ですよね?
ですがスーパーカーと言われる車種は大抵2人乗りです。
では911とスーパーカーでは、どちらの方が多く荷物を積めるでしょうか?
気になったので調べてみました。比較車種はポルシェのライバルと言われているフェラーリです。
ポルシェ991(992)のトランク容量は132L。
フェラーリF8トリビュートの場合200L。
あれ?意外にもフェラーリの方が容量が大きいですね。
しかしポルシェは4人であるということを忘れてはなりません。
後部座席をたたんでスペースを作ることによって約260Lものスペースを確保することができます。
ミッドシップにエンジンが搭載されているフェラーリには後部に荷物を積むことはできません。
私の考えるスーパーカーである一番の定義は、実用性の有無と考えます。
ポルシェは他の車種に比べれば狭いものの、実用性という要素を少なからず犠牲にはしていません。
近年は、カイエンやパナメーラといった実用性を重視しているモデルも発売されています。
ところがフェラーリやランボルギーニ、マクラーレンといった世間一般でスーパーカーと呼ばれる車種は実用性を極限まで削り、走行性能や見た目に重きを置いたデザインとなっています。
当然こちらも車種によりけりですが。(フェラーリ・プロサングエ、ランボルギーニ・ウルス等)
敢えてもう一つ定義を挙げるとするならば、素人では扱いきれないほどの危なさ
を挙げさせてもらいます。
よく動画やニュースで、スーパーカーが事故を起こすというものを見かけませんか?
素人がスーパーカーの持つ性能を解除しようものなら、突然車の挙動が狂い事故を起こしてしまう、というような一歩間違えたら大変という恐怖心もスーパーカーである証明ではないでしょうか?
よくポルシェで謳われている、現行のポルシェのブレーキは世界一、のように「ポルシェはいつでも完璧な乗り物でなければならない」という言葉があることからもスーパーカーというくくりにはしづらいのでしょう。
ところが911の場合はリアエンジンであり、200km/hを超えてきたあたりからリフトしてしまい、フロントの接地感が無いという話もあるので、ある意味素人が扱いきれる車ではないのかもしれません。
勿論、ポルシェにもスーパーカーと呼ばれるモデルは販売されています。
ポルシェ959、カレラGT、918スパイダー
これらの車種は間違いなくスーパーカーと呼ばれるに値する車種です。
今回はポルシェについて特集していきました。
外車好きであれば一度は乗ってみたいですね。
911モデルなら、911ターボS、GT3 RS、そしてGT2が気になります。
機会がありましたら車種別の分析もやっていこうかと思います。
今回も読んで頂きありがとうございました。
次はフェラーリかメルセデス辺りを考えています。(笑)
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