シーズンが開幕してはや5戦が終了しました。
ここまでは、序列通りトップ5が速さを見せる結果となっており、中でもレッドブルが今年も頭一つ抜け、時点でフェラーリ、マクラーレンが追う結果となっています。
メルセデスとアストンマーティンはいい勝負、そんな所でしょう。
開幕5戦を見てきて思ったことはフロア関係のアップデートが多いと感じました。
私の持論ですが、現行レギュレーションで勝ちたいと考えるのであれば、内部構造を知ることだと考えています。
2022年新レギュレーション初年度は、理解度が一番高かったレッドブルが現在においても圧倒しているのが現状。
逆を言えば他チームが内部構造に対する理解が浅すぎるのではないかとも感じています。
といっても内部構造はマシンを吊り上げられない限り除くことができない。(特にフロア)
そうなるとどうしても目視で確認できる外側に目が行く。
これはある意味仕方がないことだとは思います。
それぞれのチームがどのようにアップデートを入れて生きているのかを確認していきたいと思います。
ザウバーのアップデート
第5戦中国GP。持ち込まれたパーツ、セッティングの確認と予選決勝の展望 – アルボンノート (albonnote.com)
ザウバーのアップデートに関しては上記でも触れましたが、非常に良いアップデートを取り入れていたのでもう一度触れたいと思います。
トップチームと同様に大きめのフロアフェンスを採用。
フロアに取り込める空気量を多くすれば、フロア全体のダウンフォース向上に繋がる。
新レギュレーションになってからリアの不安定さに苦しんでいたザウバーは鈴鹿からパフォーマンスが一気に改善。
ここ2戦を見ていてボッタスのパフォーマンスがかなり良くなっている。
中国では運も絡んだとはいえスプリント予選では周も含む2台Q3進出。
決勝レースでは残念な結果に終わったものの、角田にとっては脅威になるパフォーマンス改善でしょう。
フロアを中心とした内部構造が如何に重要かが分かるアップデートです。
アストンマーティンのアップデート
アストンマーティンも鈴鹿でアップデートを敢行
フロアエッジの位置を全体的に後ろに持っていき形状も変更しました。
エッジの向いている方向からして、排出された気流をより斜め後ろ方向に引き抜きたいという意図を感じ取れます。
これによって安定してダウンフォースが得られることを期待したいのか?
ここでAMR24のフロービズを見てみましょう。
AMR24のアンダーカットは深くフロアエッジとの距離が離れているため、気流の流れは真っすぐな流れになります。
リアセクションに向かう気流は綺麗で安定しているかもしれませんが、フロアエッジから排出される、フロアシーリングに使われる気流は若干汚れたものを使っていそうです。
もしかするとフロアエッジのアップデートはそれを改善するためのものではないだろうか?
アルピーヌのアップデート
アルピーヌはフロアフェンスの1番内側の形状を四角く突き出すようにし、トンネルに向けて流す空気とフロアエッジに向けて排出する空気をはっきりと分ける形に変更してきました。
アストンマーティンAMR24に近い形状です。
フロアフェンスで出来るアウトウォッシュを強めていく方針か?
フロアエッジへ排出する空気量が増えれば、フロアシーリングが強力になりより安定感は増します。
しかし、トンネルに直接流す空気量がこの構造により減ったことでフロア全体のダウンフォース量も減ることになります。
アルピーヌは重量超過によってフロントが入っていかずアンダー傾向の特性が出ている。
にもかかわらず安定感を得るために、フロアダウンフォースを削ってまでアウトウォッシュを強化するということは最優先事項なのか?
今回のアップデートは少し疑問が残る形です。
それよりも優先させなければいけないのが軽量化なのですが・・・
軽量化はお金もかかるしこの先このチームはどうなっていくのか・・・
以上で気になるチームのアップデートを挙げていきましたが、マイアミGPが終わるといよいよヨーロッパラウンドの始まりです。
各チームによるアップデート合戦が見られそうですね。
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