F1 2025第7戦エミリア・ロマーニャGP、持ち込まれたパーツ確認と決勝の展望

F1 2025シーズン

マイアミGPではピアストリが3連勝を記録し、チャンピオンシップを依然としてリードしています。

ここからはいよいよヨーロッパラウンドに突入していきます。

ヨーロッパラウンド初戦は昨年同様イタリア・イモラサーキットから開幕します。

ヨーロッパラウンドからは大規模アップデートが入る為、勢力図の変化が起きる可能性がある。

各チームが取ったアプローチとは?

ウイングセッティング確認

ではウイングセッティングの確認に入ります。

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イモラでは最高速が重視されるコースではないので、全体的に見てもミドルダウンフォースです。

こうしてみた時にロワフラップの構造は似ているようで異なる部分です。

マクラーレンとフェラーリのVカットもフェラーリの方は直線的で中央部分のフラップがマクラーレンより広い。

メルセデスのロワフラップは何処よりも薄いです。

フェラーリは武器だったはずの低速域での回頭性がマイアミではさっぱりでした。

イモラは速度域の高いコーナーは多いものの、所々に低速コーナーが混ざっています。

リアが不安定なフェラーリにとっては低速域の立ち上がりが焦点になってくるはずです。

ブレーキドラムによるタイヤ冷却をしているのではないかと言われているマクラーレンですが、次々と革新的なアイデアでトップに上り詰めています。

この先ウイングのスロットギャップ規制が待ち受けていますが、今シーズンの走りを見る限り、一つ禁止されたからと言って簡単に沈むチームではないでしょう。

寧ろ革新的技術を生み出し続けている姿勢は他チームも見習うべきです。

レッドブルは前回のマイアミでは、翼端チップを削ったウイングを持ち込み課題である最高速を伸ばす対策を取ってきました。

しかしイモラでは、ロングストレートはホームストレートの一本しかない(しかもそこまで長くない)ので、コーナーに振ったセッティングをした方が得策です。

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中団チームのウイングはどうでしょうか?

こちらもミドルダウンフォースなのですが、先ほども挙げたようにロワフラップの処理がトップ4のそれとは異なっている造りです。

特にU字型リアウイングを採用し続けているアストンとアルピーヌ。

リアウイングで発生するダウンフォース自体は大きいのですが、その分ドラッギーになってしまいます。

湾曲は弱いもののV字型を採用し始めたハースです。

空力効率は改善されているはず。

レッドブルのアップデート第3弾

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レッドブルのアップデート第3弾はどうやらサイドポッドに入れてきたみたいです。

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サイドポッド翼端を伸ばしポッドウイング化、更に、翼端はミラーステーの支柱として使い(翼端を伸ばしている)、ミラーの剛性強化と、整流というフィンとしての役割が期待できるでしょう。

フェラーリのポッドウイング翼端のフィンとまではいきませんが、レッドブルの取っている意図は正に同じものだと思われます。

そしてサイドポッドアンダーカットにはフィンが装着されています。

サイドポッドアンダーカットには整えられた気流な気流を流して、できるだけ正確にダウンフォースを得たいのでしょう。

そして外側はアウトウォッシュを作ってなるべくアンダーカットを流れる気流を邪魔しないようにしたい、そんな意図と取れます。

サイドポッドのポッドウイング化と、延長型ミラーステーはその為の改善と取れるでしょう。

メルセデスの場合サイドポッドとその内側を仕切った形ですが、内側は面積が狭いので、負圧(内側の気流流れは引き込まれるため速い)が生じサイドポッド下を沿うように流れてくれる。

サイドポッド開口部も狭いですが、これも負圧を生じさせることで、前方の空気を引っ張り上げる。

引っ張り上げられた気流は面積の狭い開口部に引っ張られるように流れて行くので、冷却も確保しようという狙いです。

内側とサイドポッドの仕切りは仕切る分より負圧を強めようとする狙いがあると考えて良いと思います。

ある噂ではここでのアップデートが不発に終わった場合、レッドブルは今シーズン終了との話も出ています。

ですのでここで入れたアップデートを何としても機能させないといけなくなったわけですが、下記の投稿でレッドブルRB21は改悪とも言えるアプローチを取っているので、先ずはその改悪部分を直してからになるでしょう。

F1パフォーマンス分析、5戦終了、トップ4のマシンのポテンシャルを探る。 – アルボンノート

C6タイヤ初の実戦投入

イモラサーキットはオールドサーキットであり、コース幅が狭いです。

予選時はトラフィックが発生しやすく、どこでドライバーをコースインさせるかというストラテジーがかなり重要です。

コースが狭い為抜きどころが少ないので予選順位はカギになります。

そんななか、このイモラではC6タイヤが初の実戦投入になります。

タイヤ負荷が比較的少ないストリートコースでの導入を目指していましたが、ここでの使用はテストの意味合いもあるようです。

C6タイヤはテストで見かける機会がありましたが、予選に特化したレベルで柔らかいタイヤです。

アブダビのオフシーズンテストで使用した際には1周持たずにタレ始めるといったくらいタイヤライフが短い。

決勝レースで使用される可能性は低いと思います。

しかしモナコでもC6のタイヤコンパウンドは使用されることとなり、更に今年からは2回の義務ピットストップが導入されます。

C6タイヤの導入は戦略面での変化も引き起こすことになるでしょう。

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